ワインって難しい・・・?
世の中で広く言われるワインの常識を、ワインのプロが実際に検証!
毎月1つのテーマに絞って連載していきます。

[第10回]

ワインを飲むときの適温は?
温度による味わいの違いを実験!
~白ワイン・スパークリングワイン編~

2016年03月

前回につづき、今回は白ワインとスパークリングワインで
「飲むときの適温、温度による味わいの違い」を検証してみたいと思います!
実際に温度を測りながら試してみます!

白ワインやスパークリングワインはキンキンに冷やして飲んでいる方も多いのでは?

さて、結果やいかに!?

▼ さっそくやってみた!!

img_10_1.jpg img_10_2.jpg
まずはワイン!次の4種類で試してみました。
 
ワイン1.
キリッとした酸味が特長の辛口スパークリングワイン:
フレシネ コルドン ネグロ
 
ワイン2.
すっきりした味わいの辛口白ワイン:
ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン
 
ワイン3.リッチな味わいの辛口白ワイン:
ビニャ マイポ ビトラル シャルドネ
 
ワイン4.
フルーティでほのかに甘い白ワイン:
ファルケンベルク リープフラウミルヒ <マドンナ>
※スパークリングワインは開栓前にしっかり冷やしてください。
コルクが一気に飛び出す恐れがあります。
 
そして、試す温度は次の4種類。それぞれのワインを4つの小分け容器に移し替えて温度調整を行いました。
 
A:5℃(冷蔵庫の冷蔵室で保管後、そのままグラスに注ぐとこのくらい)
B:10℃(冷蔵庫の野菜室で保管後、そのままグラスに注ぐとこのくらい)
C:15℃(冷蔵庫の野菜室で保管後、室温に30分出した後グラスに注ぐとこのくらい)
D:20℃(秋ごろに常温保管でグラスに注ぐとこのくらい)
※冷蔵庫の冷蔵室3℃程度、野菜室は7℃程度、室温は20℃程度を想定しています。
 
 
実験した部屋の室温は19℃、ワインの温度はグラスに注いだ状態で温度計を使用して測りました。検証の仕方は、4人のメンバーで試飲して、味わいの要素を最高5点で数値化して比較しました。
(スパークリングワインの味わいの要素は、【泡の心地良さ】が重要なポイントになってくるので、【甘味】に変えて要素を追加しています。)
 
さてさて、白ワインやスパークリングワインでも温度で味わいは変わるのか??
 

▼ ざっくりと結果まとめ!!

今回も実際に実験をやってみると、飲むときのワインの温度によって味わいの違いをかなり感じることができました!
 
さっそく今回の結論は、
★★スパークリングワインは8℃
★★すっきりした辛口は11℃
★★リッチな辛口は13℃
★★フルーティでほのかな甘口は10℃
が一番おいしい! ということに!
 
ワインのタイプによって少しばらつく結果になりましたが、やっぱり赤ワインよりも冷やして飲むのが良さそうな結果でした。15℃を超えてくると、ワインの甘味やアルコール感、苦味が目立ってしまって、白ワインやスパークリングワインの魅力である爽やかな酸味や繊細な香りを感じにくくなってしまいました。
 
赤ワインも白ワインも、やっぱり飲むときのワインの温度はとても重要ですね!
 
  • 【1.フレシネ コルドン ネグロ】
    ★C:8℃がベスト!★
    5℃の低い温度では、香りや果実味の印象は弱いものの、泡の心地良さがダントツで良い結果に。少し酸味を強く感じる印象。
    10℃になると、果実やトーストのようないろんな香りが一気に出てきて、酸味も程よい印象に。一方で、5℃と比べると少し泡が粗くなって感じる印象も。
    15℃になると、香ばしい香りや蜜のようなリッチな香りが出てくるけれど、泡がさらに粗くなったように感じて、苦味も強く感じるように。
    20℃では、アルコール感が強く出てきて、焦点が定まらない印象。泡もかなり粗くて口の中に入れると刺激が強い、すぐに消えてしまう。
  • 【2.ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン】
    ★C:11℃がバランス良い!★
    5℃の低い温度では、酸味が突出して他の要素を感じにくい印象。
    10℃になると、ハーブや果実のような香りが出てきて、酸味と甘味のバランスが程よい印象に。
    15℃になると、熟れた果実の印象が出てくるけれど、ハーブの香りが弱くなって、甘味と苦味がけっこう 強く感じてしまう。
    20℃では、アルコールや甘味のもったりした印象が前面に出てきてしまう。
  • 【3.ビニャ マイポ ビトラル シャルドネ】
    ★C:13℃がベスト!★
    5℃の低い温度では、香りの要素や果実味をほとんど感じられない。
    10℃くらいになって一気に果実や花のような香り、少し蜜やナッツのような香りが出てくる。
    15℃くらいになると、熟れた果実やバニラ、ココナッツのようなリッチな香りが一気に増して、とても華やかな印象に。一方で酸味が控えめになり、苦味を強く感じるようになる。
    20℃の高い温度では、アルコール感や甘味、苦味が前面に出てきて、かなりもったりした単調な印象に。
  • 【4.ファルケンベルク リープフラウミルヒ <マドンナ>】
    ★C:10℃がベスト!★
    5℃の低い温度では、香りがかなり控えめながら、味わいは甘味と酸味のバランスがよく、果実味もそこそこ感じられて悪くない印象。
    10℃では、果実や花、蜜のような香りが一気に出てきて、リッチに、味わいもさらにバランスが良くなった印象でした。
    15℃では、酸味が控えめになって、果実の印象が少し甘ったるくなってきた感じ。
    20℃では、アルコール感と甘味が一気に突出して、他の要素がほとんど感じられない。
 
ワインごとの変化の仕方など、詳しくは「検証結果をくわしく!」で。
※一部製品における実験であり、テイスターの主観的な感想です。
 

 

【ワイン1】~キリッとした酸味が特長の辛口スパークリングワイン~
フレシネ コルドン ネグロ

【ワインの特徴】  ブランドサイトはこちら 

柑橘系や香ばしさを感じる香りで、キリッとした酸味が特長の辛口スパークリングワインです。

 

【検証結果】

★8℃がベスト!★

泡の心地良さを楽しみたい人は5℃で良いかも。香ばしい香りや蜜のようなリッチなニュアンスを楽しみたい人は、10℃でも。

 

A:香りや果実味の印象は控えめなものの、泡の心地良さがダントツで良い。少し酸味を強く感じる印象。夏の暑い日には爽やかで良い感じ。

 

B:レモンやリンゴのような果実の印象と、トーストのような香ばしい香りが一気に出てきて、酸味も程よい印象に。泡の心地よさは、Aと比較すると少しだけ粗くなってしまった感じ。

 

C:香ばしい香りや蜜のようなリッチな香りが出てくる。一方で泡がさらに粗くなったように感じて、炭酸水の酸っぱさのような印象を感じるように。苦味も強く感じるように。

 

D:アルコール感が強く出てきて、酸味が弱々しくなって、焦点が定まらない味わい。泡もかなり粗くて口の中に入れると刺激が強い、すぐに消えてしまう。苦味もかなり強く感じる。

【ワイン2】~すっきりした味わいの辛口白ワイン~
ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン

【ワインの特徴】  ブランドサイトはこちら 

青草や柑橘、青いりんごのような爽快な香りと、キレの良い酸味が特長です。

 

【検証結果】

★11℃がバランス良い!★

爽やかな酸味をしっかり楽しみたい人は8℃くらい下げても良さそう。リッチな果実感を楽しみたい人は、13℃くらいまで上げても良さそう。

 

A:酸味が突出して他の要素を感じにくい印象。少しだけ青いりんごやハーブの香りを感じる。

 

B:酸味が穏やかになって、ほどよい甘味も感じるように。ハーブの印象がしっかり出てきて、パッションフルーツやピンクグレープフルーツのような少しリッチな果実、白い花や蜜のような香りも感じられる。とてもバランスがよい味わいに。

 

C:果実味に熟れた印象が出てきた。一方で、酸味を感じにくくなって、ハーブの印象も弱く。さらに甘味や苦味が浮いて感じられるようになってきた。

 

D:酸味を感じにくくなって、逆にアルコール感や甘味、苦味を強く感じるようになって、かなりもったりした印象。ちょっと飲み疲れしてしまう。

【ワイン3】〜リッチな味わいの辛口白ワイン~
ビニャ マイポ ビトラル シャルドネ

【ワインの特徴】  ブランドサイトはこちら 

洋ナシやマンゴーのような果実の香りや、ナッツのような香りも感じられる豊かな香りの白ワインです。また、爽やかな酸味と飲み口にコクを感じるリッチな味わいです。

 

【検証結果】

★13℃がベスト!★

爽やかな酸味をしっかり楽しみたい人は10℃でも良さそう。熟れた果実感や樽のニュアンスなどリッチな印象をしっかり楽しみたい人は15℃でも良いかも。

 

A:香りの要素や果実味をほとんど感じられない。少し青りんごのような香りを感じる。ただ、ネガティブな印象はなくて、シンプルでフレッシュな白ワイン。

 

B:一気に香りの要素が感じられるように。熟れたりんごやはちみつ、白い花や少しバニラのようなリッチな香り。味わいの要素もほどよくバランスがよい。

 

C:Bに加えて、熟れたパイナップルや洋ナシ、ココナッツやしっかりとバニラのようなリッチな香りを感じられて、とても華やかな印象に。一方で少し酸味に物足りなさがあって、苦味も感じるように。

 

D:アルコール感や甘味、苦味が前面に出てきて、かなりもったりした単調な印象に。。

【ワイン4】〜フルーティでほのかに甘い白ワイン~
ファルケンベルク リープフラウミルヒ <マドンナ>

【ワインの特徴】  ブランドサイトはこちら 

華やかな香りで、新鮮なフルーツの酸味とほのかな甘味を持ったワインです。

 

【検証結果】

★10℃がベスト!★

酸味もしっかり楽しみたいという人は7℃くらいまで下げると良さそう。酸味は控えめに、リッチな熟れた果実感を楽しみたいという人は12℃くらいまであげても良さそう。

 

A:香りは微かにりんごや白桃のような印象で控えめながら、甘味と酸味のバランスがよく、果実味もそこそこ感じられて味わいは良い印象。

 

B:熟れた黄桃や杏の果実、花、蜜のような香りが一気に出てきて、グッとリッチな印象に。味わいもAよりさらにバランスが良くなった印象。

 

C:酸味がかなり控えめになって、甘味が優位になった感じ、味わいのバランスが崩れてきた印象。果実の印象はリンゴや桃のコンポートのような単調な感じに。

 

D:アルコール感と甘味が一気に突出して、他の要素がほとんど感じられない。酸味がかなり弱々しく、飲み口もよくない。水が悪くなったような香りやエグミも感じる。

編集後記(やってみてわかったこと!!)

【結局のところは??】
結論としては、
★★スパークリングワインは8℃
★★すっきりした白・辛口は11℃
★★リッチな辛口は13℃
★★フルーティでほのかな甘口は10℃
ということに。
 
冷蔵庫の冷蔵室(2~3℃くらいを想定)でキンキンに冷やしたものをそのまま飲むと、ちょっとワインの魅力を堪能しきれないかもしれません。逆に、15℃以上で飲むのもやめた方が良さそうです。
 
また、楽しみたい要素によって最適な温度もけっこう変わってきそうです。今回試した白ワインは、前回試した赤ワインよりも繊細に感じ方が変わる印象でした。
結論の温度から±3℃くらい変化させて、味わいの変化を楽しむのも楽しいと思います。
 
【家庭ではどうやって温度調整すればいいの?】
ご家庭ごとに環境も異なりますのであくまで目安ですが、リッチな辛口以外は冷蔵庫の野菜室の温度:7℃に保管しておいたものをそのまま飲むと良さそうです。
リッチな辛口はちょっと家庭では調整が難しい温度ですが、野菜室で冷やしておいたものをゆっくり楽しんで変化を楽しむのも良いかもしれません。
 
【味わいの傾向は?】
温度が高くなるとともに、味わいの感じ方は↓のような傾向がありました。
 
<果実味>
13℃くらいまではどんどん豊かに感じるように。そこから感じにくくなっていく。
<甘味>
どんどん豊かに感じるように。
<酸味>
徐々にまろやかに感じるように。
<香りの強さ>
どんどんボリュームが増していく。
<香りの複雑さ>
13℃くらいまでは感じられる香りの要素が増えていく。温度上昇とともに、果実⇒花や植物⇒樽の順に現れてくる感じ。そこからしだいに香りの要素が減っていく。
<アルコール感>
どんどん強く感じるように。とくに20℃前後で一気に強く感じる。
<苦味>
15℃くらいからどんどん強く感じるように
<泡の感じ方>
きめ細やかな印象から、どんどん粗く感じるように。
カプチーノの泡のようなクリーミィな印象から、炭酸水の炭酸のような印象になっていくようにも感じる。
 
【この次。】
これまでと少し方向性を変えて、読者の皆さまからご要望の多い和食とワインの相性を試してみたいと思います。よく「魚には白ワイン、肉には赤ワイン」と、もはや常識のように言われていますが、実際のところはどうなんでしょう?次回はまず魚料理で試してみたいと思います!お楽しみに!
 
  • [第44回]2019年04月

    レストランって難しい?決まりごととかマナーはあるの? ~予約から注文まで 初心者編~

[次号予告]

※タイトル、内容が一部変更になることがあります。ご了承ください。

来月は…『レストランって難しい?決まりごととかマナーはあるの? ~注文した後のワインの楽しみ方 初心者編~』です。

バックナンバー

メールマガジン

新商品やお得なキャンペーンや、お手軽にワインを楽しめるレシピ情報を、毎月1回お届けします!メールマガジン登録

インフォメーション

  • 登美の丘ワイナリー見学へ行こう!

ワインを探す

色・タイプ

ボディー・味わい
国