ワインって難しい・・・?
世の中で広く言われるワインの常識を、ワインのプロが実際に検証!
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  • 実験編「白ワイン」

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ワインはぶどう品種によってどう違うの??
~白ワイン編~

2017年04月

前回まではワインの生産地によってどんな違いがあるのか検証しましたが、品種による違いも気になるところ。最近は飲食店でも品種で選べるメニューがあったりするほどですが、その違いまではよくわからない、という人も多いのでは?

今回は白ワインについて、同じオーストラリア産で同じ生産者の4種の異なるぶどう品種のものを比較してみました。
さて、結果やいかに!?

目次
  1. ▼ さっそくやってみた!!
  2. ▼ ざっくりと結果まとめ!!
  3. 【ワイン1】ヤルンバ ワイ シリーズ シャルドネ 2015
  4. 【ワイン2】ヤルンバ ワイ シリーズ ソーヴィニヨン・ブラン 2014
  5. 【ワイン3】ヤルンバ ワイ シリーズ リースリング 2015
  6. 【ワイン4】ヤルンバ ワイ シリーズ ヴィオニエ 2016

▼ さっそくやってみた!!

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まずはワイン!次の4つのワインで試してみました。
 
ワイン1.
ヤルンバ ワイ シリーズ シャルドネ 2015
 
ワイン2.
ヤルンバ ワイ シリーズ ソーヴィニヨン・ブラン 2014
 
ワイン3.
ヤルンバ ワイ シリーズ リースリング 2015
 
ワイン4.
ヤルンバ ワイ シリーズ ヴィオニエ 2016
 
使用したのは小ぶりのティスティング用のグラスです。
検証の仕方は、4人のメンバーで試飲して、味わいの要素を最高5点で数値化して比較しました。
 
さてさて、同じ産地で同じ生産者のワインでも、ぶどう品種によって違いがあるんでしょうか??
 

▼ ざっくりと結果まとめ!!

いきなり今回のざっくりした結果ですが、
★★シャルドネ★★
 香りの主張は少ないけれど、力強くバランスの良い味わいのワイン
★★ソーヴィニヨン・ブラン★★
 青草のようなさわやかな香りで、軽やかなワイン
★★リースリング★★
 鋭い酸味でピュアな果実味のワイン
★★ヴィオニエ★★
 果実や花のような香りが豊かな、リッチなワイン
 
ということに!
 
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同じオーストラリア産のワインでもぶどう品種によって、かなり味わいが違う結果になりました。前々回に検証した産地による違いよりも大きいように感じられました。
これを参考に自分好みの品種を探してみては!?
 
 
 
品種ごとの特徴など、詳しくは「検証結果をくわしく!」で。
※一部製品における実験であり、テイスターの主観的な感想です。

【ワイン1】ヤルンバ ワイ シリーズ シャルドネ 2015

ブランドサイトはこちら 

この品種の一般的な特徴についてはこちら
 

このワインの味わい:レモンや青りんごのようなフレッシュな果実を思わせる香りと、少しゴマ油や食パンのような香ばしい香りも感じられる。香りのボリューム自体は少し控えめな印象。味わいは酸味がしっかり感じられて、余韻に苦味やミネラルを思わせる印象もはっきりと感じられる。

個性的な香りは少ないが、力強くバランスの良い味わいのワイン。

 

このワインの外観:はっきりと緑がかった黄色。若い印象がある。

【ワイン2】ヤルンバ ワイ シリーズ ソーヴィニヨン・ブラン 2014

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この品種の一般的な特徴についてはこちら
 

このワインの味わい:ホワイトグレープフルーツや白桃のようなリッチな果実や、レモングラスや青草のようなさわやかな香りを感じられる。酸味は豊かで口当たりは軽やか、余韻にしっかりめの苦味が感じられる。

軽やかでさわやかなワイン。

 

このワインの外観:緑がかった黄色。粘性が低くさらっとしている。若くて軽めな印象。

【ワイン3】ヤルンバ ワイ シリーズ リースリング 2015

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この品種の一般的な特徴についてはこちら
 

このワインの味わい:白桃や熟れたりんごのような果実、またりんごのミツやカモミールのような香りも感じられる。少しペトロール(石油)のようなニュアンスも。鋭い酸味でさわやかな印象、苦味はほとんど感じない。

豊かな酸味でピュアな果実味のワイン。

 

このワインの外観:淡い黄色で軽めな印象。

【ワイン4】ヤルンバ ワイ シリーズ ヴィオニエ 2016

ブランドサイトはこちら 

この品種の一般的な特徴についてはこちら
 

このワインの味わい:開けたては果実などの香りが感じられず閉じた状態。少し時間が経つと、熟した黄桃やマンゴーなどのリッチな果実が感じられるように。コリアンダーや白コショウのようなスパイスや、白い花、ハチミツのような香りも。酸味は穏やかで少し甘味を感じる、口当たりはまろやか。余韻にほどよい苦味が。

フルーティで華やか、リッチなワイン。

 

このワインの外観:濃い目の黄色。粘性が高くて少しとろっとした印象。豊かな果実味を想像させる。

編集後記(やってみてわかったこと!!)

【結局のところは??】
★★シャルドネ★★
 個性的な香りは感じないけど、力強くバランスの良い味わいのワイン
★★ソーヴィニヨン・ブラン★★
 青草のような香りや酸味がさわやかで、軽やかなワイン
★★リースリング★★
 鋭く豊かな酸味で、ピュアな果実味のワイン
★★ヴィオニエ★★
 フルーティで香り華やか、リッチなワイン
 
同じオーストラリア産の白ワインでも、ぶどう品種によって違う味わいが感じられました。前々回に行った「産地による違い」よりもかなりわかりやすかったです。好みのぶどう品種を見つけると、ワイン選びも簡単になるかもしれませんね。
今回試したワイン以外にもいろんな品種がありますので、気になる方はこちらからチェック!
 
【同じ産地で同じ品種でも、全然味わいが違うこともあるけれど】
生産者の意図によって、ワインのつくられ方もさまざまな方法があります。樽熟成の有無や、ワインを酵母と一緒にしばらく寝かせる方法(シュール・リー)の有無、果皮使うかどうか等によってもずいぶん味わいが変わります。
同じ産地、同じ品種で、違う生産者がつくるワインを比較するのも面白いかもしれません。
 
【この次。】
今回は白ワインでぶどう品種の違いを検証しましたが、次は、赤ワインで検証してみたいと思います。赤ワインでも品種によって味わいは違うのでしょうか?
乞うご期待!!
 

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