サステナビリティ

生物多様性

考え方・方針

水が育む森林、川、海、大気や生き物がつくる生態系の循環システムである地球環境そのものがサントリー食品インターナショナル(以下、「当社」といいます)を含むサントリーグループの大切な経営基盤です。水や農作物に依存する企業として、その価値の源泉である水源や原料産地などの生態系を守るため、水源涵養活動、愛鳥活動、持続可能な農法への移行を通じて、生物多様性の保全に努めます。

水が育む森林、川、海、大気や生き物がつくる生態系の循環システムである地球環境そのものがサントリーグループの大切な経営基盤

推進体制

取り組み

サントリー天然水の森

「地下水」の安全・安心と、サステナビリティ(持続可能性)を守るために、当社を含むサントリーグループでは、『国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水』を、工場の水源涵養(かんよう)エリアの森で育む、「サントリー天然水の森」活動を行っています。
良質な地下水を育む森は、生物多様性に富んだ森です。森林が本来持っている機能を回復すれば、そこに生育する動植物相にも変化があります。「天然水の森」では、鳥類を含む動植物の継続的な生態系モニタリングによる計画的な管理を行っています。
環境のバロメーターといわれる野鳥たちに注目することで、彼らを支える生態系全体の変化の状況を総合的に把握できると考え、専門家による野鳥調査を毎年行っています。 また、国内すべての「天然水の森」において、生態系の最上位に位置するワシ・タカ類の営巣・子育ての実現を目指した「ワシ・タカ子育て支援プロジェクト」を進めており、「天然水の森」を鳥類の目から見つめ、生物多様性豊かな森づくりを進めることを目指しています。

生態系ピラミッド・水循環ピラミッド図

「生物多様性のための30by30アライアンス」に参画

当社を含むサントリーグループは、持続可能な社会の実現に向けて、生物多様性の損失を食い止め回復させることを目指す「生物多様性のための30by30アライアンス」に2022年4月に参画しました。「生物多様性のための30by30アライアンス」は、2030年までに自国の陸域・海域の少なくとも30%を保全・保護するという「30by30(サーティー・バイ・サーティー)」の目標を掲げ、行政、企業、NPOなどの有志連合として設置されました。国立公園の拡充や、里地里山、企業林などをOECMとして国際データベースに登録することを促進し、その取り組みを積極的に発信することを目的としています。
本アライアンスへの参画を通じ、「天然水の森」をOECMとして認定いただくことで国際目標達成への貢献を目指し、今後も生物多様性の保全、持続可能な社会の実現に向けたサステナビリティ経営を推進していきます。

  • Other Effective area-based Conservation Measuresの略。民間などの取り組みにより保全が図られている地域や、保全を目的としない管理が結果として自然環境を守ることにも貢献している地域。
30by30アライアンス

2022年9月、「サントリー天然水の森 生物多様性『再生』レポート」を発刊しました。日本の森が抱えるさまざまな課題をまとめた「FACT DATA」編と、「サントリー天然水の森」でそれらの課題解決のために取り組んできた先進的な活動事例を分かりやすく解説した「ACTIONS」編で構成した冊子です。

サントリー天然水の森 生物多様性『再生』レポート

地下水を見る試み—シミュレーションモデルと現地調査の“対話”

「天然水の森」の活動では、森の水源涵養機能の向上が大きな目的の1つです。
その成果を評価するひとつの方法として、サントリーでは地下水流動シミュレーションモデルを用いた地下水涵養量の定量評価を、2006年から試みており、ようやく利用可能なモデル精度に近づきつつあります。地下水流動シミュレーションによって、地下水がどこを通って、どれくらいの歳月をかけて工場に届くのかなどのシミュレーションを試行し、それに現地調査の情報を併せることで、目に見えない地下への理解を深めています。これらの結果を整備計画に反映し、より効果的な水源涵養活動につなげていきたいと考えています。

愛鳥活動

野鳥は自然環境のバロメーターといわれています。野鳥を保護することが人間や自然環境を守ることにつながるとの考えから、当社を含むサントリーグループは、1973年から野鳥保護の重要性を社会と共有する愛鳥活動に取り組んでいます。1989年には、国内外の鳥類保護活動を資金面から助成する「サントリー世界愛鳥基金」を創設し、2023年までに延べ494件、約6億円の贈呈を続けています。

  • 第1回愛鳥キャンペーン新聞広告

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持続可能な農業プログラム

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