チーズとワイン

毎月連載

チャレンジ!気軽にマリアージュ

カジュアルなワインとカジュアルなチーズの相性を、
担当:柳原が独断で評価します!!

第66回

2020年06月

メディアノーチェ ハポネス

チーズの味わい

メディアノーチェはキューバを代表するホットサンドイッチ。スペイン語で「真夜中」という意味で、ハバナのナイトクラブで真夜中に食べる事からこの名前がつきました。キューバのパンが簡単に手に入らないのと、ローストポークをつくるのが面倒だったので、今回は日本の材料に勝手に置き換えた、「メディアノーチェ ハポネス(=日本の)」を作ってみました。

準備するもの
コッペパン1個、日本のチーズ(ゴーダタイプ)80g、焼豚80g、柴漬け適宜、和辛子適宜、マヨネーズ適宜

つくり方
(1)コッペパンを上下半分に切り、断面に和辛子とマヨネーズを塗る。
(2)スライスしたチーズ、焼き豚、柴漬けの順にコッペパンに挟む。
(3)ホットサンドメーカー、もしくはフライパン(この場合は上から押さえつけながら)でこんがり焼く

メディアノーチェ ハポネス

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    4
    サンタ カロリーナエスト レセルヴァ シャルドネ 2018
    味わい
    アロマ
    • みかんの花
    • 洋梨
    • バニラ

    普通って大切。派手さはないけど相性抜群なマリアージュ。

    エストはスペイン語のエストレラ=星から命名された、日本オリジナルのシリーズ。美しい星空で有名な、チリの夜空の下で(つまり夜間に)収穫された果実を使用して、果実の熟度と鮮度をワインにギュッと閉じ込めました。シャルドネはトロピカルフルーツを連想させるリッチな果実味と、程よい酸味のバランスの取れた味わいです。
    メディアノーチェと合わせると、ワインのリッチな果実感がしっかりと引き出される感じがありました。良く熟したシャルドネならではのトロリとした洋梨や、マンゴーなどを連想させる果実感です。このリッチな果実感が、少し甘さのあるコッペパン、溶けたコクのあるチーズ、タップリはさみ込んだ焼豚をうまく包み込んでくれる感じで、素直に美味しいなあと思える味わいをつくってくれています。辛子マヨや柴漬けは、最初必要ないかなとも思うのですが、きちんと味わってみると、これらの要素がワインの酸味や引き締まった部分を引き出していて、リッチな感じになりすぎず味わいのバランスを取っている事に気付きます。普通すぎて目立たないかもしれないけど、実は相性ピッタリな組み合わせだと思いました。

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    3_5
    シャトー ガシエエスプリ ガシエコート・ド・プロヴァンス ロゼ 2017
    味わい
    アロマ
    • さくらんぼ
    • オレンジ
    • 白胡椒

    真夜中よりもブランチにピッタリ。気軽に愉しむマリアージュ。

    シャトー ガシエは、辛口ロゼワインの代名詞とも言える産地である、プロヴァンスの名門ワイナリー。絶景サン・ヴィクトワール山の麓でつくられる、鮮やかな色調が魅力のガストロノミックなロゼワインです。
    メディアノーチェと合わせると、ワインの果実の厚みが増す感じがありました。ボリュームのあるオレンジのような果実感が引き出されて、飲み応えを与えてくれる感じがあります。コッペパンの甘さから来るのか、ワインの辛口感も強く感じて、少しワインの苦みも引き出されるのですが、それがメディアノーチェのパンのカリッと焼けた香ばしい部分といい感じに反応し合います。柴漬けの野菜の青いトーンもロゼの瑞々しさを引き出していて、気軽に愉しめる良さを感じました。カジュアルだけどきちんと奥行きを感じるマリアージュで、これは真夜中じゃなくて、休日のブランチにピッタリだと思います。

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    4.5
    酸化防止剤無添加のおいしいワイン。濃い赤
    味わい
    アロマ
    • 赤ぶどうジュース
    • ブラックチェリージャム
    • クローブ

    一気に味わいが溶け合う。素晴らしい一体感のあるマリアージュ。

    「酸化防止剤無添加のおいしいワイン。」のシリーズは日本で一番売れているワイン※です。その中でも最も人気の高い味わいが、この「濃い赤」。やわらかでふくらみのある果実感と、ほんのりとした甘さが特長です。
    メディアノーチェと合わせると、口の中でワインとサンドイッチの味わいが一気に溶け合う感じがありました。口溶けの良いコッペパンと、ワインのやわらかな果実味が、一体感を持って体に入っていく感じがあります。それ以外にも、焼き豚とそのタレの少し蒲焼的な感じに、ワインのほんのりとした甘さが寄り添って味わいを膨らませたり、チーズのまろやかさが後をしっかりまとめてくれたりと、味わいの色々な部分で寄り添い合う感じが見えました。焼いたコッペパンの甘い香りも、ビックリするくらいこのワインの香りとマッチしています。さすが日本で一番売れてるワインと日本の素材と言うべきなのか、素晴らしく一体感のある組み合わせでした。
    ※インテージSRI国内ワイン市場2018年11月~2019年10月販売容量(全国SM/CVS/酒DS/HC/ドラッグストア/一般酒販店/業務用酒店計)

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    3
    カロ アルマ マルベック 2017
    味わい
    アロマ
    • プラム
    • ミックススパイス
    • ブラックベリー

    華やかなんだけど、最後が少し苦い。伸び切らないマリアージュ。

    カロは、フランスのラフィットグループと、アルゼンチンのトップワイナリーであるカテナ社のジョイントワイナリー。アルマはそのエントリーワインで、インカの言葉で「夜の力」を意味します。世界最高峰と言ってよい2社の力が合わさった、緻密かつ素直な果実味と、エレガントな酸味が特長の上品な味わいです。
    メディアノーチェと合わせると、ワインの果実の滑らかさと甘いタッチがしっかりと引き出される感じがありました。ワイン単体で飲んでいる時よりも、僕が思うアルゼンチンのマルベックの魅力である、完熟した梅のような華やかでジューシーな果実感がしっかりと引き出されている感じです。焼き豚の味わいを今回の4本で一番しっかり引き出してくれたのもこのワインでした。ただ、少し味わいの後半にワインとメディアノーチェの両方から苦みが出てくる感じがあって、そこがちょっと気になりました。今回日本風にしてみようという事で、通常のディル・ピクルスの代わりに柴漬けを使ったのには、このワインと合うんじゃないかという期待があった(アルゼンチンのマルベックには梅干し+柴漬け的な香りがあると思う)のですが、残念ながら、その部分での良い反応は特に見られませんでした。

チャレンジまとめ

本来はキューバンスイートブレッド、ローストポーク、ハム、スイスチーズ、ディルピクルス、マスタード、マヨネーズでつくるのがメディアノーチェですが、それをコッペパン、焼豚、北海道チーズ、柴漬け、和辛子と日本の素材に置き換えてつくってみました。最早、別物と言われればそうかも知れません。特に焼豚と柴漬けの2つが、本来のメディアノーチェと大きく違う方向に味わい(と香り)を変えた気がします。ただ、マリアージュという点では、今回のワインたちとは悪くなかったです。もしかしたら、柴漬けよりガリを使った方がなお良かったかも知れません。
ワインは、料理が日本+キューバのミックスという事で、日本のカジュアルなワインとキューバと同じスペイン語圏であるチリとアルゼンチンのワイン(しかも両方とも”夜”と関係のあるワイン)を用意してみました。結果としては、まずまず正解だったと思います。ルーツと使用する素材というのは、料理とワインを合わせる時のキーポイントの一つですが、今回も改めてその事を感じたマリアージュ実験となりました。スペイン語圏のワインであるアルマがあまり良い評価にならなかったのは、このワインがどっぷりアルゼンチンなワインではなくて、フランスとアルゼンチンのジョイントワインだからかも知れませんね。
もし他のワインを合わせるとしたら、キューバンスイートブレッドにしてもコッペパンにしても、パン自体が甘いので、少し残糖があるワインか、タップリの果実味があるタイプがこのサンドイッチには合うと思います。
最後に、一般的なメディアノーチェのレシピを見ると、「パンの外側にバターを塗ってからホットプレスする。」と書かれていますが、コッペパンは焦げやすいのであまりお勧めしません。

柳原 亮 (やなぎはら りょう)

野菜と穀物(ライ麦パンが好き)、豆腐が主食の草食系。
ヤギ乳製チーズをこよなく愛する、通称ヤギ原。
年間3,000種類超のワインをテイスティングし、お小遣いの総てをワインに投じる徹底したワイン愛好家。

(一社)日本ソムリエ協会認定シニアソムリエ
NPO法人チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナル
第9回(2013年)全国ワインアドバイザー選手権大会準優勝

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