チーズとワイン

毎月連載

チャレンジ!気軽にマリアージュ

カジュアルなワインとカジュアルなチーズの相性を、
担当:柳原が独断で評価します!!

第64回

2020年04月

ミラノ風カツレツ

チーズの味わい

チーズ衣のカツレツ。本来は仔牛肉でつくるので春の料理です。近所のスーパーで仔牛肉は売ってなかった(そりゃそうか)、ので今回は豚肉で。肉が薄いのでサクサクの食感が楽しく、味わいも軽やか。レモンを絞るとより爽やかで、揚げ物なのにサラっと食べれてしまいます。

準備するもの(4枚分)
豚肉(今回は肩ロース)200g(1枚50g)、塩・胡椒、小麦粉、パン粉適宜、卵1個、ハードチーズ(今回はグラナ・パダーノ使用)100g、オリーブオイル適宜、バター20g、葉野菜適宜、レモン1/2個

つくり方
(1)豚肉をラップで挟み、めん棒などで薄く(5mm程度の厚さ)伸ばす。
(2)グラナ・パダーノチーズをすりおろし、2/3をパン粉に、1/3を卵(溶いておく)に混ぜる。
(3)(1)の豚肉に塩・胡椒し、小麦粉⇒溶き卵⇒パン粉の順につける。
(4)フライパンにオリーブオイル(肉の半分が浸かるくらい)とバターを熱し両面をカラリと揚げ焼きする。
(5)葉野菜と櫛切りにしたレモンを添える。

ミラノ風カツレツ

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    4
    ファイブセレクトレゼルブ 白
    味わい
    アロマ
    • 蜜リンゴ
    • みかんの花
    • バニラ

    味わいが大きく膨らんでいく、厚みの出るマリアージュ。

    チリ、スペイン、イタリア、アルゼンチン、オーストラリアの5ケ国のぶどうからつくられたワインを、サントリーが日本でブレンドして生まれた新しいコンセプトのワイン。サントリーのブレンド技術を駆使し、輸入ワインの豊かな果実味と、やわらかでまろやかな酸味が特長の、日本人向けの味わいに仕上がっています。
    ミラノ風カツレツと合わせると、ワインの香りのフレッシュさや、華やかさが強調される感じになりました。ワインの持っている桃や熟したりんごを連想させる豊かな果実感もしっかりと出て来ます。バターの香りや、豚肉の脂の甘さもきちんと感じられて、さらにカリッと揚がった衣の香ばしさを、このワインに一部使われているオーク使用原酒の香りが膨らませてくれる感じもあります。ファイブセレクトブレンドと言う通り、色々なぶどうを使用しているからこそ生まれるだろう、味わいの厚みと膨らみを感じられる良いマリアージュになりました。

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    4
    レオナルド ロマーニャ トレッビアーノ 2019
    味わい
    アロマ
    • 白桃
    • 白い花
    • 黄色いリンゴ

    もう一口、もう一口とついつい食べ進めてしまうピッタリ感。

    ラベルのウィトルウィウス的人体図にも示されている通り、レオナルド ダ ヴィンチ社は、レオナルド ダ ヴィンチが生まれ育ったヴィンチ村に施設と畑を持つワイナリー。この白ワインは、お隣りのエミリア・ロマーニャ州のトレッビアーノ種をつかった軽やかでマイルドな果実味が魅力の、まさに食中酒です。
    ミラノ風カツレツと合わせると、ワインのイキイキとした白桃を思わせる果実感が力強く引き出される感じがありました。元々、フレッシュな果実味が魅力的なワインではありますが、それがさらに果実の厚みを加えて、魅力を増す感じがあります。カツレツの脂&油の重さもフレッシュな果実感がサッパリと洗い流してくれる感じがあり、次の一口、もう一口と進む自然な相性の良さを感じました。やはり、地元の料理には、地元のワインなのかと思わされるピッタリ感です。レモンを多めに絞ってもらうと、よりイキイキとした果実味を愉しむ事が出来ると思います。

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    4.5
    タヴェルネッロ ランブルスコ ロッソ
    味わい
    アロマ
    • 赤ぶどうジュース
    • 赤い花
    • アメリカンチェリー

    カツレツもワインもただ旨い。理屈じゃなく、心で感じるマリアージュ。

    ランブルスコはイタリアのエミリア・ロマーニャ州(ミラノのあるロンバルディア州のすぐ南側)で生産される黒ぶどうで、そのぶどうからのやや甘口で微発泡の赤ワインもランブルスコと呼びます。心地よいストレートな果実感と、チャーミングな酸味とタンニン。ほんのりした甘さと微発泡の援助もあって、飲んでいるだけで楽しくなって来るような、カジュアルでソフトな味わいが魅力です。
    ミラノ風カツレツと合わせると、素直に一体感があるなと感じられました。僕はワインと料理を合わせる時に、ついつい「どこが合ってるのかな?」とか「合わせて変化する部分はどこだろう?」とか考えるクセがついてしまっているのですが、これは考えて合わせにいくのとはまた違う組み合わせな気がします。もちろん、「カツレツの油の部分を、ランブルスコのタンニンと酸がサッパリさせてくれる。」とか、「ランブルスコの魅力的な果実味が、カツレツと合わせると、さらにふくらむ気がする。」とか説明は出来ますが、「両方とも美味しいし、どれだけ食べても美味しいなあ。」と素直に感じるのが、このペアの愉しみ方のような気がします。理屈じゃなく美味しい、それが魅力の組み合わせです。

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    3
    レゾルム ド カンブラス カベルネ・ソーヴィニヨン オーガニック 2019
    味わい
    アロマ
    • カシスジャム
    • ブラックチェリー
    • クローブ

    チーズの味がきちんと感じられる、安心感のある組み合わせ。

    南仏の太陽が育てたフルーティな味わいで大人気の、レゾルム ド カンブラス シリーズに、オーガニックのカベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネが新登場です。今回試すのはカベルネ・ソーヴィニヨン。しっかり熟した豊かな果実感と、程よく飲み応えをつくるタンニンが印象的な力強い味わいですが、余韻は自然でやさしい感じがオーガニックらしいと個人的には感じました。
    ミラノ風カツレツ合わせると、他の3本のワインとは全く異なる、どちらかというとドッシリと落ち着いていく感じの味わいの変化が見られました。カベルネ・ソーヴィニヨンの豊かな果実味がしっかりと横に広がり、タンニンがカツレツの豚の脂と揚げ油のコクをしっかりと受け止めてくれます。印象的だったのは、4本のワインの中で、これが一番このカツレツにチーズを使っているという事がはっきりとわかった事。ワインのテクスチュアの一体感に加えて、コクのあるグラナ・パダーノチーズの香りも嫌味なく口の中に広がってくれます。正直、このワインでなければならないというポイントが見つからないところで減点となりましたが、きちんと食べ、飲んだ感じのする安心感のある組み合わせではありました。

チャレンジまとめ

ミラノ風カツレツと、とんかつの違いは(1)肉を薄く伸ばす、(2)衣にチーズを加える(今回はパン粉と卵のダブルチーズ)、(3)少なめの油で揚げ焼する&揚げ油にバターを加える(4)とんかつソースではなくレモンを絞って食べる、です。
とんかつだと、ワインと合わせる時にどうしてもソースに意識が行ってしまい、ソースの原料である果実やスパイスを意識して赤ワインを考えがちになります。それに対して、ミラノ風カツレツの場合は、(1)肉が薄い⇒味わいが軽くなる、(2)衣にチーズ&油にバター⇒乳製品系の風味が強めになる、(3)レモンを絞る⇒柑橘風味でよりさっぱり。という事で白ワインとの相性の良さが本日は光りました。
白は2つの合わせ方があると思います。一つ目は1本目のファイブセレクトレゼルブのように、ワインにあるオークの風味をカラリと揚がった衣の香ばしさや、チーズのコクと合わせてふくらみをつくるやり方。二つ目は2本目のロマーニャ トレッビアーノのように、フレッシュな果実味と爽やかな酸味で、カツレツの油っこさを切って、レモンの風味と合わせて次の一口を美味しくするやり方。両方のタイプの白ワインに合わせて、どちらとも美味しいというのは、白ワインのお供としてのミラノ風カツレツのポテンシャルの高さを示していると思います。
そしてもう一つ良かったのが、ランブルスコ。こちらは同郷の料理とワインの相性の良さとしか言えない、自然な美味しさでした。
濃い赤は少しカツの方が負けてしまう(やっぱり薄いので、口の中での味わいが残る時間が短くなってしまう)感じがありますが、それ以外ならかなり幅広いタイプのワインに合わせられる印象の料理でした。もう少しコックリした樽を使ったシャルドネや、キリっと辛口のロゼワインなんかも良さそうです。

柳原 亮 (やなぎはら りょう)

野菜と穀物(ライ麦パンが好き)、豆腐が主食の草食系。
ヤギ乳製チーズをこよなく愛する、通称ヤギ原。
年間3,000種類超のワインをテイスティングし、お小遣いの総てをワインに投じる徹底したワイン愛好家。

(一社)日本ソムリエ協会認定シニアソムリエ
NPO法人チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナル
第9回(2013年)全国ワインアドバイザー選手権大会準優勝

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