ガーデニングQ&A/病害虫について

【害虫編】

小さな青い虫や黒い虫が葉や茎に密集しています。
アブラムシです。
新芽や葉の裏に群生して汁を吸い、植物の生育を阻害します。種類が多く、黒褐色のものは薬に対し抵抗性も強いため、それに適合した園芸薬剤が有効です。
黄色の粘着テープをペットボトルなどに貼っておくと、そこにアブラムシがいればその色に惹かれて付着し、その数で大量発生の予測ができ、薬剤散布による事前の防除に役立ちます。
葉っぱに白い線で絵が画かれたようになっています。
エカキムシです。
ハモグリバエの幼虫で、葉の中を食害して進みます。適正な園芸薬剤で対処してください。
また発見時に数が少ないようであれば、その葉を取り除いて処分してください。
葉の緑色の部分が白くかすり状になっています。
ハダニです。
春から秋にかけて、特に夏の高温時や乾燥時に多く発生します。葉の裏に寄生して吸汁し、被害が進むとこのような症状になります。
葉に細かい糸が張り巡らされていることもあり、発見しやすい場合もありますが、チャノホコリダニは目にも見えにくく、新芽の萎縮や葉が巻いてくるなどの症状が現れます。
一部の植物などは、このホコリダニが原因で花がなかなか咲かないといったことが散見され、普段の水やりの時に、時々株全体に水をかけてやると防除になります。
植物に触ると白い雪のようなものが舞い上がります。
オンシツコナジラミです。
春と秋に多く発生して、葉の裏に群生して吸汁し、植物の生育を阻害します。卵・幼虫・成虫と各世代にわたり生息することが多く、一度に退治することは難しく、また繁殖力が極めて旺盛なので、繰り返し定期的に薬剤を散布します。
雨や水を嫌うので、葉の裏に葉水をすることも有効です。
黄色粘着テープをペットボトルなどに貼っておくと、そこにオンシツコナジラミがいればその色に惹かれて付着し、その数で大量発生の予測ができ、薬剤散布による事前の防除に役立ちます。
葉が食い荒らされて葉脈だけの部分もあります。
ヨトウムシなどガの幼虫による食害です。
食欲が旺盛であっという間に葉が食い荒らされてしまいます。
発見時には捕殺するのが一番ですが、薬剤などで薬殺する方法もあります。出来るだけ回りの雑草を除草したりして発生を防除してください。
新芽や花弁、葉が食害されて、白色糸状の粘液が付着しています。
ナメクジやカタツムリによる食害です。
特に梅雨期に多く発生し、昼間は株元や鉢底などに潜んで夜間に活動します。
通風をよくして乾燥気味にし、床面に石灰などを散布することも予防になります。おびき出して退治する誘殺剤が薬剤として有効です。
基本的な病害虫対策は?
植え付けと同時に薬剤を散布すると、アブラムシなど主要害虫の予防になります。その後も1ヶ月に1回程度、定期的に施薬してください。
害虫発見時には既に卵から成虫まで各世代が生息する場合があり、定期的な施薬を継続する必要があります。これら薬剤の散布は、風のない朝夕の涼しい時を選んで行ってください。
日中の高温時に薬剤を散布すると、葉がやけて薬害が起こる場合がよくあります。

【病気編】

葉や茎の表面がうどん粉をまぶしたように白くなっています。
うどんこ病です。
春から夏にかけて、特に梅雨時期の高温多湿、通風不良、日照不足の時に発生して、葉に奇形や萎縮を引き起こします。
白いカビが一面に生えるため、1度の薬剤散布ではなかなか効かず、薬剤を1週間おきくらいで2~3回繰り返し散布してください。
葉や茎や蕾、花弁にシミ状の斑点と一部灰色のカビも発生しています。
灰色カビ病です。
気温20度前後で多湿の時発生しやすく、蕾や花弁などに出来たシミ状の斑点が次第に大きくなり、その部分がやわらかくなって腐ります。そこに灰色のカビができます。
薬剤を葉の表裏にかかるように散布するほか、それを1週間間隔で数週間繰り返して殺菌することを心掛けてください。
また、発生時には多少乾燥気味に管理されたほうがベターです。
葉や茎などに錆ついたような褐色や白色の部分がでています。
さび病です。
薬剤を施してください。
苗を鉢に植え替えてしばらくしたら、地際部がくびれ枯死しました。
立ち枯れ病と思われます。
再生用土を使った際など、土壌中の病原菌が原因で起こる場合多く、その土に植えている植物が集団的に枯死しますので注意が必要です。土壌消毒を実施してください。但し、集団的に発生するので、発生時には他に広がらないための処置となります。
再生用土を使用するときには特に殺菌を徹底するなど、事前の土壌消毒が不可欠ですので、新しい土を使用されることをおすすめします。
また、水のやりすぎによる根の発育不良と根腐れが原因の場合もありますので、こちらもご注意ください。
アブラムシ退治の殺虫剤に、家庭害虫用のエアゾールを噴霧したのですがよいでしょうか。
園芸用の殺虫剤と家庭衛生害虫用の殺虫剤とは、同じ成分であったとしても濃度が違います。家庭園芸薬品は農水省指定の園芸害虫に対して、その効果と植物に対しての薬害検査を重ねたうえで認可登録されるもので、溶媒によって薬品が希釈されているのが通常です。医薬用外の毒物、劇物とは区別されるものです。
家庭衛生害虫用の殺虫剤を園芸害虫に散布すると、虫はイチコロでも花・植物に薬害が出ると見ておいた方がよいでしょう。

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