ボッリチーニ スパークリング ランブルスコ 250ml缶
※終売しました
想像以上。お互いを活かしあう素晴らしい組み合わせ。
本格スパークリングワインを缶で気軽に愉しめる「ボッリチーニ」ブランドから、自然な甘さが心地よい、赤のスパークリングワインが新登場です。ランブルスコはイタリア中部、エミリア・ロマーニャ州の黒ぶどう品種で、主に少し甘さを残した赤の微発泡から発泡性のワインになります(辛口もありますし、ロゼや白仕込みもあります)。感覚的にカレーとは合いそうだなと思って選びました。
チーズキーマカレーと合わせると、口の中がとても心地良くなりました。チーズキーマカレーの味わいのボリュームと、ランブルスコの果実味&甘さのボリューム感にかなりの相似性が見られます。カレーの風味を程よく維持しながら、ランブルスコの果実味もしっかりと感じられるお互いを活かしあう良いバランス感のコンビです。元々ピリ辛の料理には、糖分の残ったワインや、発泡性のあるワインが良く合うと言われますが、考えてみればランブルスコは両方備えています。カレーに沢山使われているスパイスの風味も、どちらかと言うと白ワインよりも赤ワインの方に多く含まれるのも確か(スパイスの風味を多く持つ白ワインもあります)。理論上良いだろうという、ある意味想定通り、しかし実際は想像以上の素晴らしい相性の良さでした。
スパイシーさとまろやかさの共演。複雑さ増す組み合わせ。
マドンナは1972年のワインの輸入自由化の際にスタートした、サントリーの輸入ワインの中で最も古いブランドの一つ。考えてみたら2022年が日本に輸入されて50年という節目の年でした。ミュラー・トゥルガウやケルナーを主体としたブレンドで、フルーティで優しい甘さのある味わいで、多くの日本人のワインの入口となってきた1本です。このやさしい甘さがカレーに合うかなという事で選びました。
チーズキーマカレーと合わせると、独特の一体感が生まれました。過去にも他で実験した時に、マドンナはカレーとの高い相性の良さを示してきました。改めて今回、それを実感する結果となりました。マドンナとカレーを合わせた時の面白さは、このワインが持つはちみつを連想させる風味がカレーのスパイシーさを程よくまろやかにしてくれる事です。有名なりんごとはちみつを合わせたカレーの感じが、元々のスパイシーなカレーに加わって、スパイシーさもまろやかさも両方たのしめるカレーになるのです。マドンナには程よい甘さ(残糖40g/L)もあるので、ワインがあまり得意ではない唐辛子の辛さも優しくしてくれるのも良い感じです。「カレーにマドンナ」、やはり良い組み合わせです。
方向性は良いが、唐辛子辛さが最後に目立ってしまう組み合わせ。
オーストラリアに初めてヴィオニエを植えたワイナリーがヤルンバ。この品種ならではのトロリとした白桃を思わせる果実感と、何種類もの花の様なゴージャスな華やかさ、独特のスパイシーさがしっかりと表現されたワインをつくります。特にエスニック料理との相性の良さで知られる品種ですので、カレーには試さないとという事で合わせてみました。
チーズキーマカレーと合わせると、カレーのスパイシーさがしっかりと前面に出て来ました。その後に、ワインの持っている熟した瑞々しい桃などの核果実の香りと白胡椒を思わせるスパイシーさが、カレーと調和しながら広がっていきます。ワインのまろやかなテクスチュアとカレーに溶け込んだチーズのまろやかさとの相性もかなり良い感じです。全体的にお互いを活かす方向性で、良い相性と言えるのではないかと思いました。ただ、悩みながらも今回は唐辛子の辛さ強め(表示で★★★☆☆)のカレーを選んだ影響か、ワインの余韻が消えた後に、一気に辛さが口の中に広がってしまう感じがあったのは残念でした。やはり辛口の白ワインと合わせる時には、唐辛子の辛さは抑え目のカレーの方が合いやすいと思います。風味の広がり的にはとても面白く、残糖のあるヴィオニエがあれば抜群の相性になるかと想像しました。
辛さが目立つ。ワインに謝らないといけない組み合わせ。
ドメーヌ ド オーシエールはボルドーのシャトー ラフィットを擁するドメーヌ バロン ド ロートシルトが南仏ラングドック地方のコルビエールに2000年に立ち上げたワイナリー。ワイナリーの立ち上げから約20年が経過し、産地や品種に理解が深まったのでしょう。太陽燦々の地中海エリアの果実味は保ちながら、実にキメ細かく滑らかなテクスチュアのワインを産み出す様になりました。2019年ヴィンテージからラベルも一新されていますので、出会ったら是非試してみて下さい。
チーズキーマカレーと合わせると、ややカレーの唐辛子が目立ってしまう感じになりました。カレーのスパイシーさと、まろやかさを備えたこのワインのスパイシーさは悪くはない気がするのですが、唐辛子が目立ってしまいます。カレーのスパイス風味が前に出てしまい、折角のワインのスパイシーさは隠れてしまう印象。過去の実験でもカレー(特に辛いもの)は極辛口のワインとは相性が厳しいという結果が出ていますが、その通りの結果になってしまいました。このワインのキメの細かさや、ピュアな果実感は、近年の進化を如実に表現していて素晴らしいと思いましたが、その良さを全く引き出せないペアリングとなってしまい、ワインに謝らないといけないなと反省しきりでした。