チーズとワイン

毎月連載

チャレンジ!気軽にマリアージュ

カジュアルなワインとカジュアルなチーズの相性を、
担当:柳原が独断で評価します!!

第83回

2021年11月

マッシュルームのチーズパン粉焼き

チーズの味わい

旨味たっぷりのマッシュルームに、これまた旨味タップリの長期熟成チーズと、香ばしさを加えるパン粉と、爽やかさを加えるパセリ。どうやっても美味しい。簡単に出来る(10分くらいで出来上がります)のに、悪くなる要素が全く無い、安心感抜群の料理だと思います。

準備するもの
マッシュルーム(大きめ)好きなだけ、パルミジャーノ・レッジャーノ50g、パン粉大さじ3、イタリアンパセリ2本、オリーブオイル少々、食塩適宜

つくり方
(1)マッシュルームの軸を取る
(2)軸とパセリを刻み、削ったパルミジャーノ・レッジャーノ、パン粉と混ぜ、食塩で味を調える
(3)マッシュルームの傘に(2)を詰める
(4)耐熱容器にマッシュルームを置き、オリーブオイルをまわしかけ、オーブンもしくはトースターでいい感じになるまで焼く。

マッシュルームのチーズパン粉焼き

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    4.5
    ジョルジュ デュブッフオレンジ ヌーヴォー 2021
    味わい
    アロマ
    • オレンジ
    • キンモクセイ
    • 生姜

    ワインの香りが引き出される、味わい広がる◎の組み合わせ。

    昨年初登場して話題を呼んだオレンジ ヌーヴォー。オレンジを使っているわけではなく、白ぶどうを赤ワインの様に果皮と種子を果汁に漬け込んでつくられる、美しいオレンジ色を帯びたワインです。昨年はグルナッシュ・ブランを主体にシャルドネをブレンドしましたが、今年はシャルドネの替わりにミュスカ(マスカット)を使用しています。
    マッシュルームと合わせると、オレンジ ヌーヴォーならではのぶどうの果皮から出て来る金木犀の花を連想させるフローラルなアロマが強く引き出される感じがありました。ワインが持つ心地よいスパイシーさと、パン粉の香ばしさ、マッシュルームの旨味もしっかりと感じる事が出来ます。実験時はまだ解禁前でしたので、2020年ヴィンテージのオレンジ ヌーヴォーで試したのですが、マッシュルームと合わせる事で若返るような感じもあり、本質的な相性の良さが伝わって来ました。今年のオレンジ ヌーヴォーは、ミュスカの力で、よりアロマティック&スパイシーな感じになるかと思いますので、この料理の良さがより引き出されるのではないかと思います。オススメ!

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    4
    ロバート ヴァイル ジュニア グラウブルグンダー2018
    味わい
    アロマ
    • 洋梨
    • ごま油
    • キノコ

    ワインの充実した果実味が引き出される。コクの出る組み合わせ。

    ロバート ヴァイルは1868年創業で歴代ドイツ皇帝に愛された歴史を持つドイツを代表するワイナリ―の一つ。1988年からサントリーグループに加わっています。グラウブルグンダーはピノ・グリのドイツ名。2018年は少し熟成したピノ・グリに見られる、マッシュルームの風味が出始めているので、この料理にはピッタリかなと思って選んでみました。
    マッシュルームと合わせると、ワインに素晴らしい果実の充実感とコクが生まれました。ワイン単体で飲むよりも遥かに、ワインがキラキラ輝いて見えます。華やかに果実の香りが広がり、そしてその後にこのワインが持つ少しゴマ油(焙煎は強くない)を連想させるスモーキーさと、焼けたパン粉とチーズの香ばしさが一体となって伸びていく感じがあります。期待していたワインが持つきのこの風味はむしろ抑えられて、果実の充実度がより強く感じられるように思いました。オレンジ ヌーヴォーでもそうでしたが、この料理にはワインの若々しい果実感を強く引き出す力があるのかもしれません。

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    4
    ジョルジュ デュブッフボジョレー ヌーヴォー 2021
    味わい
    アロマ
    • ■ベリー■いちご
    • バナナ
    • 赤い花

    ワインに複雑さが出る、色々な顔が見える魅力的な組み合わせ。

    毎年11月の第3木曜日に解禁になる、新酒の代表選手。ジョルジュ デュブッフはそのトップブランドで、素朴な地酒でしかなかったボジョレーを世界に知られるワインにした功績から、「ボジョレーの帝王」と呼ばれています。2021年は4月の遅霜の影響で、収量が落ちましたが、その分残されたぶどうたちが凝縮した年との事。フレッシュな酸味が残ったクラシックなヴィンテージをお愉しみ下さい。
    マッシュルームと合わせると、白ワインとは異なり、果実味よりも、むしろ落ち着いたワインの全体像みたいなものが見えてくる感じがありました。マッシュルームの旨味や、パン粉の香ばしさ、チーズのコクがワインに複雑さや新しい要素を加える感じで、ワイン単体では見えて来なかった、実は持っていたスパイシーさや、フレッシュなだけはない果実味や、意外にあるボディ感みたいなものがグイグイ引き出されてくる様に感じました。ボジョレー ヌーヴォーの魅力が色々な面から引き出されるお料理のような気がします。

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    4.5
    ソラール ビエホ クリアンサ 2016
    味わい
    アロマ
    • プラム
    • 針葉樹
    • 樽

    しっとりとした旨味と熟成感、要素がガッチリ結びつく組み合わせ。

    ソラール ビエホはスペインを代表する産地であるリオハのワイナリー。リオハ北部のリオハ アラベサに位置し、果実味のしっかりしたクリーンなスタイルのワインをうんでいます。クリアンサは樽熟成12ヶ月&瓶熟成12ヶ月のしっかりとしたコクを感じる味わい。果実味と樽とのバランスも良く、しっかりとした飲み応えを感じることが出来ます。
    マッシュルームと合わせると、きのこの菌の感じと、ワインの樽熟成による落ち着いたオークや針葉樹を思わせる香りが一気に寄り添う感じがありました。熟成によってこなれた感じになった果実感とマッシュルームの旨味、樽熟成によるトーストタッチとパン粉の香ばしさ、クリアンサならではの時間がつくる味わいの奥行きとこれまた長期熟成のパルミジャーノの旨味の一体感などなど、ワインと料理それぞれの持つ要素が関連しあいながら、しっかりと結びつく感じがあります。文句無しの素晴らしいペアリングだと感じました。

チャレンジまとめ

この連載を始めて7年目になりますが、やっていてもビックリするくらい、どのワインとも合うという結果になりました。白ともオレンジとも、フレッシュな赤とも熟成した赤とも、どれと合わせても美味しくて、しかもつくるのも凄く簡単で時間もかからない。皆様既にご存知だったのかも知れないですが、個人的には「出会ってしまった」という感じの万能なワインのアテです。植物性の素材とチーズだけで、十二分に旨味もコクも出て、赤ワインのお相手としても不足を感じないだけの力があるのは素晴らしいと思います。ミュスカ(マスカット)が加わってさらに華やかになると想像している、今年のオレンジ ヌーヴォーとの相性が今から楽しみです。
このレシピで少し物足りないなと思われた方は、刻んだニンニクを1片加えて頂いてもパンチが出て良いかと思います。もし詰め物だけ余ってしまった場合は、これだけをクッキングシートに乗せてトースターで焼いて頂いても、これはこれで乙なおつまみになります。

柳原 亮 (やなぎはら りょう)

野菜と穀物(ライ麦パンが好き)、豆腐が主食の草食系。
ヤギ乳製チーズをこよなく愛する、通称ヤギ原。
年間3,000種類超のワインをテイスティングし、お小遣いの総てをワインに投じる徹底したワイン愛好家。

(一社)日本ソムリエ協会認定シニアソムリエ
NPO法人チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナル
第9回(2013年)全国ワインアドバイザー選手権大会準優勝

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