チーズとワイン

毎月連載

チャレンジ!気軽にマリアージュ

カジュアルなワインとカジュアルなチーズの相性を、
担当:柳原が独断で評価します!!

第48回

2018年12月

トースターでラクレット

チーズの味わい

ラクレットはチーズの名前であり、スイスとフランス国境の山岳地方の郷土料理の名前でもあります。”ラクレ=削る(フランス語)”で、火で焙ったチーズの溶けた部分をナイフで削り落として食べる事からこの名前になりました。アニメ「アルプスの少女 ハイジ」でお爺さんが暖炉で焙って出してくれたアレで、冬のチーズ料理の定番です。最近はお店で食べられる機会も増えてきましたね。

準備するもの
 ラクレット適量、じゃがいも適量、パン適量、お好みでその他の野菜

つくり方
 じゃがいもを電子レンジで2分ほど加熱しておく。オーブントースターでラクレットを4~5分焼く(スライスしたラクレットをクッキングシートの上で焼くとかけやすいです)。焼けて溶けたチーズをじゃがいもにかけて、熱々を頂く。

トースターでラクレット

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    3_5
    フレシネ フレスカ
    味わい
    アロマ
    • 黄色いリンゴ
    • レモン
    • 白い花

    とっても軽やか、素材の味も素直に引き出すマリアージュ。

    11月20日に発売されたばかりの、新しい白いラベルのフレシネ。フレスカとはスペイン語で「フレッシュ」という意味。フレシネのベストセラー「コルドンネグロ(複雑味や本格感が特長)」とはまた違った、爽やかで軽やかな味わいが特長です。味わいのフレッシュさを大切にするため、法律で瓶内二次発酵&熟成期間が決められているカヴァではなく、スパニッシュ・スパークリングワインのカテゴリーになっています(シャルマ方式)。
    ラクレットと合わせると、ふんわりとした、なんとも魅力的な果実感が出て来ました。「フレスカ」という名前の通りフレッシュで、かつ包み込まれるようなまろやかさがあって、そして軽やかな果実感です。酸味は優しく、後口はクリーミー。軽やかなタイプのスパークリングワインの魅力を存分に見せてくれました。ラクレットの方はチーズよりもじゃがいもの味が良くわかる感じです。今回は3種類のじゃがいもを使ってみましたが、それぞれの味わいの違いがクッキリと浮かび上がりました。きちんと素材の味わいも引き出す、良い組み合わせだと思います。

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    4
    ローラン・ペリエ ラ キュベ
    味わい
    アロマ
    • 蜜リンゴ
    • フランスパン
    • はちみつ

    深いコクが出る、大地を感じるマリアージュ。

    ローラン・ペリエ社の顔と言える1本です。スタンダードキュベでありながら、50~55%という高いシャルドネ比率、48ヶ月に及ぶ長期の瓶内熟成、一番搾りの果汁(ラ キュベ)のみを使用というこだわり溢れる内容。ローラン・ペリエらしい「フレッシュさ」「エレガンス」は保ちながら、「複雑さ」や「厚み」も併せ持つシャンパンです。
    ラクレットと合わせると、このシャンパンのコクの部分をより強く感じるようになりました。蜜りんごを思わせる香りが、バターやシナモンを加えて加熱した、アップルパイのようなニュアンスになります。味わいはシャープな酸味がやや落ち着いた感じになり、果実味はふくらみを見せ、一回り大きくなるような印象です。ラクレットはというと、こちらもどっしりとした落ち着きを見せてくれました。「確かにじゃがいもは土から生まれていて、そしてチーズも大地の草花が元なんだよな」と思わされる、説得力を感じる力強い滋味があります。最後にモカコーヒーや焼栗を感じさせる繊細かつ複雑なコクが感じられて、心地よい余韻が長く続きました。美味しいです。

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    4
    ヤルンバ ワイシリーズ シャルドネ 2016
    味わい
    アロマ
    • レモン
    • ■その他果実■メロン
    • 蜜蝋

    二口目から大きく広がる、最初は我慢のマリアージュ。

    オーストラリアを代表する家族経営ワイナリー、ヤルンバを知る入口となるのがワイシリーズ。ワイ=your wineを意味し、あなたの1本をこのシリーズから見つけて欲しいという願いが込められています。シャルドネは、野生酵母で発酵し、醸造・熟成ともに樽を使わず、澱との接触も最小限にした、元の果実をそのまま味わって欲しいと言うつくり。ヤルンバらしい、上品かつ引き締まった味わいが特長です。
    ラクレットと合わせると、蜜蝋や羊毛を思わせるワックス系の香りが強調されました。あまり食べ物っぽくない香りで、一瞬違和感があります。ところが、その後に口の中で、太白ごま油⇒ハニーバタートースト⇒カフェオレを連想する甘くて香ばしい香りにどんどん変化していきます。ラクレットの方もチーズとじゃがいもの旨味が口の中でどんどん増殖していく感じで、一口目こそあんまりだけど、それ以降は複雑で凄く広がりのある、素敵なマリアージュになりました。こういう相性もあるんだなという、とても面白い組み合わせでした。

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    3_5
    サントリー登美の丘ワイナリー登美の丘 赤 2015
    味わい
    アロマ
    • ブラックチェリー
    • クローブ
    • シダ

    合わせるとほっとする、穏やかな優しさに包まれるマリアージュ。

    サントリーが1936年から山梨県甲斐市に所有する(ワイナリー自体は1909年創業)、登美の丘ワイナリーの自家ぶどう園から取れたぶどうを100%使用した、サントリーワインの顔とも言える1本です。赤はメルロを主体としたボルドーブレンド。しなやかさやまろやかさ、少し湿り気を感じるしっとりとした質感が特長で、日本らしさがきちんと現れた味わいです。
    ラクレットと合わせると、ワインのまろやかさやしっとりとした落ち着きみたいなものが強調されるように感じました。ワインにあるシダや針葉樹を思わせる清々しい植物感が嫌味なく楽しめる感じです。ラクレットの方も、じゃがいもの香りとチーズの豊かさがワインをしっかりと受け止めてくれている感じで、穏やかな優しさに包まれるような、心休まるマリアージュになりました。安心感の中でついつい飲んでしまう、実は危険な組み合わせなのかもしれません。今回3種のじゃがいもで試しましたが、一番合ったのはシャドークイーン(紫のじゃがいも)でした。色もマリアージュの一つの大切な要素ですね。

チャレンジまとめ

今回もチーズ&じゃがいもの黄金の組み合わせ。ラクレットは最近人気で日本のチーズメーカーも色々と商品を出すようになったので手に入りやすくなりました。暖炉とか専用のラクレットオーブンとかがないと出来ない、ややハードルの高い料理のイメージがありますが、スライスしてから加熱する方式をとれば、オーブントースターでも簡単に出来ます。実際、スイスやフランスでも家庭では薄くスライスしたチーズを各人で溶かして、それぞれのじゃがいもにかけて食べる、日本の冬の鍋料理的な位置づけになっているようです。もちろんじゃがいも以外でも、パンやカリフラワー、ブロッコリー、ソーセージなども定番の具材です。
マリアージュはというと、味わいの変化の仕方が四者四様でとても面白い組み合わせでした。一応点数は付けましたが、甲乙つけがたく、どの組み合わせで試して頂いても愉しめると思います。ちなみに、写真だと左じゃがいも、真ん中ナス、右がかぼちゃに見えますが、全てじゃがいもです。左がグラウンドペチカ、真ん中はシャドークイーン、右がインカのめざめという品種になります。じゃがいもも近年どんどん新しい品種が出てきていますね。

柳原 亮 (やなぎはら りょう)

野菜と穀物(ライ麦パンが好き)、豆腐が主食の草食系。
ヤギ乳製チーズをこよなく愛する、通称ヤギ原。
年間3,000種類超のワインをテイスティングし、お小遣いの総てをワインに投じる徹底したワイン愛好家。

(一社)日本ソムリエ協会認定シニアソムリエ
NPO法人チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナル
第9回(2013年)全国ワインアドバイザー選手権大会準優勝

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