2020年12月15日(火)、第42回「サントリー学芸賞」の贈呈式を執り行いました。
サントリー学芸賞とは
サントリー創業80周年の記念事業として1979年に創設されたサントリー文化財団の、柱となる活動の一つが、「サントリー学芸賞」です。
広く社会と文化を考える、独創的で優れた研究・評論活動を、著作を通じて行った個人に対して、「政治・経済」「芸術・文学」「社会・風俗」「思想・歴史」の4部門に分けて、毎年顕彰を行っており、これまでに日本の論壇で活躍する多くの学者、研究者、ジャーナリストに贈呈されてきました。
1979年の本賞創設以来、第42回(2020年度)までの受賞者は354名を数え、これらの受賞者の業績は、主題への斬新なアプローチ、従来の学問の境界領域での研究、フロンティアの開拓などの点で高く評価されています。
従来、評論・研究活動を幅広く顕彰する賞は少なく、既存の枠組にとらわれない自由な評論・研究活動に光を当てることは、本賞の重要な役割となっています。
第42回「サントリー学芸賞」の受賞者
<政治・経済部門>
・酒井正(法政大学経済学部教授)
『日本のセーフティーネット格差-労働市場の変容と社会保険』
・詫摩佳代(東京都立大学法学部教授)
『人類と病ー国際政治から見る感染症と健康格差』
<芸術・文学部門>
・李賢晙(小樽商科大学言語センター准教授)
『「東洋」を踊る崔承喜』
・中嶋泉(大阪大学大学院文学研究科准教授)
『アンチ・アクションー日本戦後絵画と女性画家』
<社会・風俗部門>
・伊藤亜紗(東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター准教授)
『記憶する体』を中心として
・志村真幸(南方熊楠顕彰会理事、慶應義塾大学非常勤講師)
『南方熊楠のロンドンー国際学術雑誌と近代科学の進歩』
<思想・歴史部門>
・梅澤礼(富山大学人文学部准教授)
『囚人と狂気ー一九世紀フランスの監獄・文学・社会』
・小山俊樹(帝京大学文学部教授)
『五・一五事件ー海軍青年将校たちの「昭和維新」』
これからもサントリー文化財団は、わが国並びに世界の学術・文化の発展に寄与することを目的に、人文学・社会科学への取り組みを支援してまいります。
・サントリー文化財団HP
https://www.suntory.co.jp/sfnd/
・サントリー学芸賞