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サントリーグループのサステナビリティ

Our Focus Areas 健康

背景(Context)

飲料・食品産業においては、栄養や健康に配慮した製品の提供を通じて消費者の健康に貢献することがこれまで以上に求められています。
また、酒類に関しても、WHO総会での「有害なアルコール使用の削減のための Global Alcohol Action Plan 2022-2030」採択(2022年)や、厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」公表(2024年2月)など、適正飲酒の啓発や責任あるマーケティングの推進がより一層求められています。
サントリーグループは、適切な製品表示や責任あるマーケティングへの取り組みを強化し、幅広い事業活動を通じて、栄養や健康に配慮した製品ポートフォリオの充実をはじめ、価値創出のためのイノベーションを推進し、お客様のライフステージに応じた、潤いのある豊かな⽣活をサポートします。

ガバナンス

サントリーグループでは、グローバルサステナビリティ委員会(GSC)を中心に、サステナビリティ経営推進のための戦略立案や取り組みの推進、進捗確認を行っています。GSCは、サステナビリティ担当役員の管掌のもと、水、気候変動、原料、容器包装、健康、人権、生活文化のサステナビリティに関する7つの重要テーマに関する戦略を立案し、その進捗を監督するとともに、事業のリスクや成長機会を分析し、四半期ごとに取締役会へ報告しています。また、アルコール関連問題に関しては、専門組織「ARS委員会」で責任あるマーケティングの実践および社内外への適正飲酒の啓発などの戦略立案や取り組みの推進を行っています。

戦略とリスク管理

サントリーグループは、お客様の⼼⾝ともに健やかで喜びに満ちた生活に貢献します。栄養や健康に配慮した商品の開発をはじめ、無糖・低糖飲料やノンアルコール商品のポートフォリオの充実を進めています。
飲料・食品事業を担うサントリー食品インターナショナルでは、人々のより健康的なライフスタイルに貢献するために、健康方針を掲げ取り組みを進めています。

サントリー食品インターナショナル健康方針

  1. 1.国・地域・年代など、様々なお客様の健康ニーズに合わせて、心を満たし、 おいしく体に良い商品ポートフォリオの拡充と、お客様の健康に資するサービスの提供を進めていきます。
  2. 2.お客様の健康に貢献する研究を行うとともに、日本で長年培ってきた無糖飲料・低糖飲料・健康飲料の開発知見を活かし、世界に向けてより自然で健康的な商品開発に取り組んでまいります。
  3. 3.各国・地域における公的機関や業界団体の指針に基づいた表示とコミュニケーションを行い、 お客様による健康的な飲料の選択に、より役立つよう取り組みます。
  4. 4.外部専門機関との共同研究など、様々なステークホルダーとのコミュニケーションを通じて、健康課題の解決に貢献していきます。

また、飲料を通じた心身のセルフケアの支援や、デジタルツールを活用した健康行動の促進にも取り組んでおり、日々の生活を支える健康的な選択の実現に貢献しています。
さらに、欧州をはじめとする各国での栄養情報表示の義務化や飲料業界における自主規制強化の動きにも対応し、グローバル市場における健康貢献の機会にも注力しています。

また、健康リスクに対する社会的懸念や規制強化の動きは、当社の事業にとって重要な外部要因となっています。特に酒類に関しては、WHOの「Global Alcohol Action Plan 2022-2030」や厚生労働省の飲酒ガイドラインなどを踏まえ、適正飲酒の啓発や年齢に配慮したマーケティング慣行が求められています。サントリーグループでは、社内審査体制や業界基準に基づく自主ルールを厳格に運用するほか、グローバルに展開する「DRINK SMART®」プログラム等を通じて、各国・地域の文化や規範に即した責任ある情報提供とコミュニケーションを推進しています。

指標と目標

健康に関する指標と目標は、各社・各国で設定しています。
詳細は、各取り組み報告ページ、および各グループ会社のサステナビリティレポートをご覧ください。

取り組み

製品ポートフォリオ

飲料

サントリー食品インターナショナルでは、各国で砂糖の使用量を抑えた商品の開発や健康課題に対応する特定保健用食品や機能性表示食品を開発、人工着色料や香料などをできるだけ使用しない商品の開発を進めており、心を満たし、おいしく体に良いポートフォリオの拡充を進めています。

酒類

適正飲酒の啓発のほか、アルコールの影響を気にせず幅広いお客様に楽しんでいただける、ノンアルコール飲料の開発も行っています。2010年には「オールフリー」、2011年には「のんある気分」を発売するなど、業界に先駆けていち早くアルコール度数0.00%のノンアルコール飲料市場の創造を図ってきました。近年も、健康意識の高まりに応える機能性表示食品「からだを想うオールフリー」やレモンサワーテイストの「のんある晩酌 レモンサワー ノンアルコール」、ワインテイストの「ノンアルでワインの休日」を発売するなどラインナップの拡充を図っています。

健康食品

健康食品には、科学の確かな裏付けが欠かせません。サントリーグループは、100年以上にわたる酒造りで培った醸造技術をベースに、自然の力を人々の健康維持に役立てるため、基礎研究を柱にたゆみない努力を続けています。
「老化を、科学する(Science of Aging)」の研究開発活動を行うサントリー生命科学研究所は、古来より身体によいとされてきた胡麻の希少成分「セサミン」の研究、脳や運動器の健康に関する研究などを進め、「セサミンEX」、「オメガエイド」、「ロコモア」といった、創造的商品の開発を行ってきました。これらの商品はグループの健康事業を担うサントリーウエルネスが販売し、顧客との対話を通じて育成を続けています。

詳細は「サントリーウエルネス」をご覧ください新しいタブで開きます。

責任あるマーケティング

酒類のマーケティング

日本では、グローバルARS部が、酒類製品に関するすべてのマーケティング活動に対して、適法性・妥当性の社内事前審査を行い、不適切なマーケティング活動を未然に防止しています。2006年には、商品表示などについても事前審査をシステム化し、2007年には酒類の広告・販促活動に関する社内自主基準を改定し、活動をより強化しました。2007年以降も、業界団体と連携して自主基準の改定を行い、関連部署において定期的に研修を行いながら、責任あるマーケティング活動を推進しています。
また、サントリーグループのグローバルなプログラムとして「DRINK SMART®」を展開し、法定飲酒に満たない者の飲酒や飲酒運転の防止、適正飲酒の啓発、飲酒をしない人への配慮といった基本原則を踏まえ、関係団体と協力しながら各市場固有のニーズ・文化に合わせたプログラムを推進しています。

詳細は「責任あるマーケティングの実践」をご覧ください

子どもを対象としたマーケティング

サントリー食品ヨーロッパは、「責任ある食品事業とマーケティング慣行に関するEU行動規範」に署名しています。また、UNESDAが提唱する「学校における責任あるマーケティングプログラム」に参加し、監査を受けています。
また、2023年12月に制定した自社の「SBFE マーケティング責任規範」にしたがい、販売を行うすべての国において16歳未満の子供たちに直接マーケティングを行っていません。これに加え、事業を展開する各国・地域の政策等にあわせた取り組みも実施しています。

  • UNESDA=Union of EU (European Union) Soft Drinks Associations (欧州飲料協会)

責任ある製品表示

飲料

サントリーグループは、消費者が十分な情報を得た上で選択ができるよう、製品に関する栄養情報を提供することの重要性を認識しています。
このため、安全・安心に関わる情報をはじめ、お客様が必要とする情報を適切かつ速やかに提供するよう努めるとともに、商品表示・宣伝・広告などにおいて、誤認や誤解のおそれのない正確で分かりやすい表現を心がけ、多様な商品・サービスを扱う企業グループとして責任あるマーケティング活動を行うことを企業倫理綱領で定めています。
商品の表示については、グループ各社の開発・生産などの関係部門と連携して、品質保証本部が遵法性・妥当性を確認する仕組みを構築し、正確な表示と分かりやすい表現を推進しています。

飲料の製品表示に関する詳細は「適切で分かりやすい情報開示」をご覧ください

酒類

酒類業界の自主基準に則り、日本ではすべての酒類商品に、20歳未満飲酒防止と妊産婦飲酒防止の注意表示を行っています。またビールやRTDといった商品には「お酒」マークを表示し、ジュースとの誤飲防止に努めています。
海外ではサントリーグローバルスピリッツ社がブランドのパッケージと「ドリンク・スマート」ウェブサイトの両方で主要栄養成分情報、そして妊娠中の飲酒、飲酒運転、未成年者の飲酒禁止を警告するシンボルや文言を表示しています。

詳細は「責任あるマーケティングの実践」をご覧ください

健康的なライフスタイル構築への貢献

心身のセルフケアサポート

サントリー食品インターナショナルは、人に言いづらい心身の不調や悩みを抱える若者に向けて、身近な存在である飲料を通じ、前向きな一歩を踏み出すきっかけをつくる「menphys(メンフィス)プロジェクト」を2024年より開始しました。当事者でもある若手社員がプロジェクトを発足・推進しており、“自分を理解・尊重し、心地よく自分らしくありたい”という若者の思いに寄り添いながら、彼らの心身のセルフケアをサポートしています。

menphys(メンフィス) 公式サイト新しいタブで開きます。

健康経営の推進

企業が健康経営に取り組み、経営資源である従業員の健康増進を図ることはいまや必要不可欠です。サントリーグループでは健康経営サービス「SUNTORY+(サントリープラス)」を運営し、企業の健康経営をサポートしています。リアルとデジタルを融合させた※1リマインド効果の高い本サービスは高い継続率※2を誇っており、導入企業で働く方々の健康リテラシー向上と行動変容に貢献しています。

  • ※1アプリに表示されるさまざまな健康行動タスクをクリアすると、社内に設置された自動販売機で飲料と交換できるポイントやクーポンなどが貰える仕組み
  • ※284% 継続の定義:利用開始から1か月後の1か月間にアプリを1回以上起動

サントリーのデジタルへの取り組み SUNTORY+(サントリープラス)

いくつになっても自分らしく輝くライフスタイルをサポート

サントリーウエルネスのお客様を対象に、健康記録アプリ「Comado」を提供しています。健康行動でポイントがたまる本アプリは、サービス開始から1年で60万人超のダウンロードがあり、シニア世代の行動変容と健康習慣の定着に貢献しています。
また、高齢者施設の高齢者や認知症の方々が地元サッカークラブのサポーターになることで、心身ともに元気になることを目指す活動「Be supporters!(ビーサポーターズ)」も推進しています。

詳細は「Be supporters!(ビーサポーターズ)」をご覧ください新しいタブで開きます。