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サントリーグループのサステナビリティ

Our Focus Areas 原料

背景(Context)

気候変動による平均気温の上昇により、干ばつ、洪水といった異常気象が発生することで、生産量の変動、栽培適地の移動など、生産活動に大きな影響を及ぼします。また生産調達活動の背景には、サプライチェーンで働く人々の人権に負の影響を与えるような社会的な課題も散見されます。サントリーグループでは、お客様に高品質な商品・サービスをお届けするため、安全・安心はもとより環境や社会にも配慮するなど、サプライチェーン全体においてサステナビリティを推進していくことが重要だと考えています。

ガバナンス

グローバルサステナビリティ委員会

サントリーグループでは、グローバルサステナビリティ委員会(GSC)を中心に、環境経営の推進体制を整えています。GSCは、サステナビリティ担当役員の管掌のもと、水、気候変動、原料、容器包装、健康、人権、生活文化のサステナビリティに関する7つの重要テーマに関する戦略を立案し、その進捗を監督するとともに、事業のリスクや成長機会を分析し、四半期ごとに取締役会へ報告しています。

グローバルサステナビリティ委員会の詳細は「環境マネジメント」をご覧ください

戦略とリスク管理

戦略

ビジネスパートナーの選定と連携

ビジネスパートナーとの取引にあたっては、「サントリーグループサステナビリティ調達基本方針」に基づいて各社の商品・サービスの品質や供給力、財務状況、安全確保、環境保全、社会貢献などへの取り組みを公正に評価しています。
「サントリーグループサステナビリティ調達基本方針」は、児童労働および強制労働の禁止、結社の自由や団体交渉の権利の尊重・支持、長時間労働の削減、生活賃金の保障など、国際的に重要性が認められている事項に関し、調達におけるサステナビリティをより一層強化するために制定したものです。
また、本方針のもと、「サントリーグループ・パートナーガイドライン」を制定しています。本ガイドラインは、サプライヤーやお得意先などのビジネスパートナーに対して人権・法令遵守・環境などの分野において要請する具体的な遵守事項で構成され、サントリーグループとパートナー間で同じ倫理的価値観が共有されていることを確認するものです。これらの遵守が取引上の必須条件となっており、新規取引のパートナーだけでなく取引中のパートナーにおいても署名を求めています。主要なビジネスパートナーに対しては毎年方針説明会を行うなどしてお取引先に周知し、理解を求めています。

ビジネスパートナーとの協働

サントリーグループは、バリューチェーン全体でのGHG排出量削減や人権などの環境・社会課題の解決に向け、さまざまなパートナーと協力し先駆的な活動を推進しています。

持続可能な農業の推進
  • 再生農業により生産された大麦やトウモロコシ、サトウキビの調達に向けた取り組み
  • 緑茶産地と協働した取り組み
  • カシス農家に対するサステナブル農業支援
  • 上流サプライチェーンにおけるサステナブル調達の推進ーコーヒー農家への支援ー
  • 地域課題解決に取り組むコーヒー農園とのエンゲージメント
気候変動への対応
  • データ収集や目標設定、ベストプラクティスの共有
  • 持続可能な農業への移行支援
水資源管理

再生農業は、化学肥料や農薬使用の削減によるGHG排出量の削減や土壌中の生物多様性が再生されることで土壌が肥沃(ひよく)になり、水の有効利用ができるなど気候変動の緩和・適応効果が期待されています。サントリーグループは、水ストレスの高い地域における水消費量の多い重要原料を特定し、その生産における水使用効率の改善をサプライヤーと協働で推進しています。

リスク管理

原料の安定調達

サントリーグループでは、製品に不可欠な農作物やその他原料が、気候変動による平均気温の上昇や干ばつ、洪水といった異常気象の発生の影響を受け、収量の変動や栽培適域の移動などが発生し、生産活動に大きな影響を及ぼすことをリスクと捉えています。
こうした認識のもと、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によるRCP2.6(2℃未満シナリオ)、RCP8.5(4℃シナリオ)及び国際エネルギー機関(IEA)によるシナリオ等を参照しながら、リスクと機会の把握を進めています。
原料の安定調達のための取り組みとして、原料産地別に気候変動による将来収量予測等の影響評価を行い、原料の安定調達のための戦略を策定しています。

戦略の詳細は「サステナブル調達」をご覧ください

サプライチェーンにおける人権の尊重

従業員、ビジネスパートナー、地域社会、NGOなど、さまざまなステークホルダーとの対話と協力を通じて、事業に関わるすべての人の人権を尊重するよう努めています 。原料における人権リスクについては、グローバルリスクコンサルティング会社のVerisk Maplecroft社と連携し、一般的な国・業界データを用いて自社が購買する主要原料における潜在リスク評価を実施しています。
評価の結果、潜在リスクが特定されたコーヒー豆については、サプライチェーンを遡ったリスク評価を開始しています。
また、世界最大のサプライヤーエシカル情報の共有プラットフォームである「Sedex」に加盟しており、SedexのSAQを活用しインパクトアセスメントを実施しています。SAQでは、児童労働や強制労働などを含む人権に関する質問をはじめ、労働環境や安全衛生に配慮しているかを中心にサプライチェーンに潜在する社会リスクの評価を行っています。

  • SAQ:Self-Assessment Questionnaire

詳細は「人権の尊重」をご覧ください

取り組み

原料の安定調達

生産者が良質な作物を生産し続けられるように、自社サプライチェーンにおいて、持続可能な農業に向けた取り組みを下記9つの産地で実施しています。

原料に関する取り組みの詳細は「サステナブル調達」をご覧ください