連載

ワイナリー便り:シャトーラグランジュ便り
2013年8月28日 30年の足跡を刻んで(その2)

前報にて『花祭り当日の様子は、写真も含め次報で改めてご紹介したいと思います』と書きながら2か月も空いてしまいました。相変わらずの筆不精、ご容赦願います。


さて、花祭りの報告に入る前に皆様の最大の関心事である、この2か月の天候について触れましょう。花祭りまでのぐずついた天候は6月末まで改善しませんでしたが、7月に入るとそれまでの天候が嘘のように待望の“夏”がやってきました。7月の天候の素晴らしさは、以下の気象データでも裏付けられています。平均気温:平年比+3.0℃、日照時間:+33%、降水日数:2日、降水量+65%。降水日数と降水量の関係に『あれっ?』と思われた方も多い事と思われます。雨となった2日間にまとまった雨となり、それ以外は暑く乾燥した夏日となる、葡萄にとっては理想的な天候だったということです。8月に入っても暑い“夏”は継続していますので、これまでの遅れをかなり取り戻しつつあります。今まさにベレーゾン(着色して水がまわり果実が柔らかくなり始める)にさしかかっており、収穫期が遅くなることは避けられないものの、6月末の悲壮感は払拭されつつあります。一方で開花期間中の天候不順による収量減は深刻で、しかも早く開花した房と遅く開花した房の差が激しく、均一な成熟が難しい年である事には変わりはありません。2011,2012年に続き、生産者として腕の見せ所の年と言えます。


お待たせしました。それでは花祭り当日の写真をご覧ください。このコラムに掲載しきれないほど掲載したい写真がたくさんあるのですが、8枚の写真で、少しでも当日の雰囲気を感じて頂ければと思います。当日の流れについては前号の記事をご参照ください。

受付開始と呼応するように降り出した雨のため、受付を待つ人も傘を片手に。
シャトー前のテラスで行われたコマンダリー名誉会員へのセレモニーも雨の中で。
晩餐会場の樽熟庫入り口には草月流・新井先生の見事な生け花が雨の中でも存在感を。
晩餐会場内の光景。108mの両端の壁にはLEDの巨大スクリーンが設置。
ワインがサーヴされるたびにサーヴする様子とワインがスクリーンに表示。
最初にサーヴされた繊細であまりに美しい前菜は、参席者の感嘆の声を引き出した。
デザート終了時に、花祭り大成功の立役者、フレデリック・シモナン氏と固い握手を。
花祭りの最後を飾るシャトー庭園での打ち上げ花火。
シャトー ラグランジュ
椎名敬一

葡萄栽培研究室、ガイゼンハイム大学留学、ロバート・ヴァイル醸造所勤務、ワイン研究室、原料部、ワイン生産部課長を経て、2004年6月よりシャトー ラグランジュ副社長。2005年3月より同シャトー副会長。

 
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