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写真:大野和士/ジョージ・ベンジャミン

本年は、新国立劇場オペラ芸術監督であり、東京都交響楽団ならびにバルセロナ交響楽団音楽監督を務めている大野和士がプロデューサーとして、ベンジャミンの話題のオペラを自ら指揮・演出し、上演します。ヨーロッパにおけるクラシック音楽界の"旬"を知り尽くしている大野和士による、今回のプロデュースは、まさに"いま"聴いていただきたい公演です。

ザ・プロデューサー・シリーズ 大野和士がひらく ジョージ・ベンジャミン オペラ『リトゥン・オン・スキン』

ジョージ・ベンジャミン
オペラ『リトゥン・オン・スキン』

8/28(水) 8/29(木) 
19:00開演(18:20開場)大ホール

  • ジョージ・ベンジャミン(1960~ ):オペラ『リトゥン・オン・スキン』(2009~12)日本初演※セミ・ステージ形式
  • 指揮:大野和士
  • 東京都交響楽団
  • 台本:マーティン・クリンプ
  • 舞台総合美術:針生 康
  • 英語上演、日本語字幕付
プロテクター
アンドルー・シュレーダー(バリトン)
妻・アニエス
スザンヌ・エルマーク(ソプラノ)
第1の天使/少年
藤木大地(カウンターテナー)
第2の天使/マリア
小林由佳(メゾ・ソプラノ)
第3の天使/ヨハネ
ジョン・健・ヌッツォ(テノール)

■料金

  • 指定 S 6,000円/A 5,000円/B 4,000円/学生 1,000円
  • 大野和士がひらく3公演セット券 7,000円(8/23+8/24+8/28 or 29 S席)限定50セット
サントリーホール・メンバーズ・クラブ先行発売: 5月14日(火)10:00〜5月16日(木)
一般発売: 5月17日(金)10:00〜

※セット券は一般発売日よりサントリーホールチケットセンター(電話・窓口)東京コンサーツ(電話・Web)での取り扱い。

※学生席はサントリーホールチケットセンター(電話・Web・窓口)のみ取り扱い。25歳以下、来場時に学生証要提示、お一人様1枚限り。

大野和士が語る〈現代オペラ〉クロニクル

8/23(金) 
19:00開始(18:30開場)
ブルーローズ(小ホール)

1920年代以降、数多くのオペラ作品が誕生しオペラとしての新たな方向性が示されてきました。
今日「現代オペラ」と称されるまでに至る変遷を、指揮者として第一線で活躍し、多くのオペラ作品を熟知するマエストロ大野が語ります。

■料金(聴講料)

  • 自由席 一般 1,000円/学生 500円
  • 大野和士がひらく3公演セット券 7,000円(8/23+8/24+8/28 or 29 S席)限定50セット
サントリーホール・メンバーズ・クラブ先行発売: 5月14日(火)10:00〜5月16日(木)
一般発売: 5月17日(金)10:00〜

※セット券は一般発売日よりサントリーホールチケットセンター(電話・窓口)東京コンサーツ(電話・Web)での取り扱い。

※学生席はサントリーホールチケットセンター(電話・Web・窓口)のみ取り扱い。25歳以下、来場時に学生証要提示、お一人様1枚限り。

大野和士(指揮) インタビュー

『リトゥン・オン・スキン』 あらすじと聴きどころ

あらすじ

プロテクター(裕福な領主)が写本彩飾師の少年を自宅に迎え入れる。彼は一冊の装飾写本の完成をその少年に依頼していたのだ。この仕事は、領主の望むところでは、彼が自らの政治権力を使っておこなった冷酷な仕打ちと、秩序だった家庭生活が彼にもたらす静かな充足それは妻アニエスの謙虚さと子供のような従順さに体現されるとを不朽のものとするはずだった。しかし、写本の制作が妻に反抗のきっかけを与えてしまう。少年を首尾よく誘惑したアニエスは、彼との親密な関係を利用して写本の内容そのものを描き換えさせ、夫に自分の真実の姿を見せつけようとする。これが常軌を逸した最後の挑発行為へと道を開いてしまうのだった。

(マーティン・クリンプ/向井大策 訳)

聴きどころ

今回のサントリーホール サマーフェスティバルでの一番の上演理由として大野和士は、「ベンジャミンのこの素晴らしい作品を、ピットの中では無くステージの上でのオーケストラ演奏で聴いて頂きたい。」と語る。そこに舞台美術家としてヨーロッパで注目を浴びている針生康によるビジュアル的な要素を組み入れた"セミ・ステージ形式"とすることで、よりサントリーホールの特色を生かせると考えている。
そして、こうも語った。
「現代オペラ頂点の作品のひとつ。これを聴かなければ一生損をする。」

美術ノート針生 康(舞台総合美術)

舞台イメージ図

今回のオペラで特に意識しているのは、時空を乗り越えるようなイメージの世界を提供することです。主な背景となる中世のフランスの環境や文化 、現代の都市が錯綜していく部分が難しくもあり、 チャレンジしがいのある要素です。また、素晴らしい音楽の多様性は驚きをも感じさせるような音の世界を繰り広げていきます。それらの音の世界を視覚的効果に反映させていくために具象と抽象の映像イメージを対比させながら空間に散りばめていきました。

この作品にたずさわる喜びと共に悩んだ果てに、映像の中のストーリーは抽象的ではあるが、ある程度の具象を含み原作のオペラの物語を尊重するものと想定しました。例えば、サントリーホールにおいては、 舞台として利用できるスペースは限られており、デッキを設ける必要がありました。――上は白いボリュームで形成され、現代的な列柱空間は室内を表す。デッキには、錯綜した小枝のようなスティックの格子が巡る。人工的なこれらの抽象空間と対比のように映像の中では具象化した空間で撮影をした。実際の中世のお城を舞台に撮影し、物語のバックグラウンドを表現している。原作に基づき、またプロヴァンスの季節感や1日の時間軸を光で表現したいと考えました。一見難しく思える現代オペラですが、イメージと戯れながら演劇的要素を味わえる総合芸術のオペラとしていつのまにか、物語の世界にのめり込んでいくようなクリエィティヴ・ディレクションを心がけました。アニネスの強さと儚さ、天使という人智を超えた存在、プロテクターの時代性と傲慢さなど時空を超えた多様な人間模様をお楽しみください。