インターンシップ2019 参加者の声
Internship 2019
九州熊本工場
物理情報工学科 今井さん

私は現在、界面科学という学問を専門とする研究室に所属しており、特に水とそれが接する界面での現象について詳しく学んでいます。その中で水が持つユニークな特性と、人々の生活に与える絶大な影響力に心惹かれるようになりました。水にまつわり世の中に大きなインパクトを与えられる、そんな仕事に将来携わりたいと思うようになり、「水と生きる」サントリーのインターンシップに応募しました。
私の実習テーマは、九州熊本工場における水の使用状況を調査し、省水提案をするというものでした。九州熊本工場では、井戸から汲み上げた地下水を様々な用途に用いています。しかし、井戸の水は使用先の要求レベルに合わせて適切な処理をする必要があり、その工程で大きく水をロスしているということが分かりました。そこで、私はこの用水処理工程に着目し、ロスの発生条件とその削減方策を考案し、省水効果を評価しました。
私が大学で取り組んでいる研究が実験ベースであるのに対し、今回の実習テーマは、データ解析がメインでした。そのため、不慣れな解析ツールを用いたデータ解析に苦労した他、実物ではなくデータを見て判断を下すことの難しさを痛感しました。しかし、その中でも可能な限り数値を視覚化してデータに意味付けを行ったり、コーチャーやオペレーターの方々にヒアリングを繰り返したりと、常に自分の中で対象とする実物のイメージを絶やさないよう心がけました。その甲斐もあり、最終的には1つ1つの数値に捉われず、大局的な視点から課題点を見つけ、その方策にたどり着くことができました。
ものごとの変革には、先入観や固定観念にとらわれない新たな視点や柔軟な思考が必要であることがわかりました。実習当初は、内部事情をよく知るコーチャーやオペレーターの方々が気づけない課題を、自分のようなインターン生が見つけられるはずがないと思っていました。しかし、ヒアリングを繰り返す中で、知識がないからこそ様々なところに疑問を感じ、今までになかった方策を考案することができました。確かに現実離れした方策ではありましたが、シミュレーション結果から得られた省水効果は大きく、コーチャーやオペレーターの方々もほめてくださいました。既存の事実に捉われない新しい視点を持つことの大切さを身をもって学ぶことができました。
飲料業界における理系職の活躍の場は化学系のフィールドであり、調合や成分分析、洗浄等がメインだと思っていました。しかし実際サントリーのエンジニアは、システム開発・導入、機器メンテナンス、新規プロジェクト立案等多岐にわたるフィールドで活躍していることがわかりました。また、社員さんは評判通り自社製品が大好きで、かつその品質に誇りを持っている方ばかりであり、熱意のあふれる理想的な職場であると感じました。
私個人の価値観にはなりますが、やはり就職先を考える上で、共に働く人々というのは極めて重要なファクターなのではないでしょうか。どこに就職するであれ、たった一人で仕事をする環境はほぼありません。一緒に働く人々の人柄に迫る、その意味でこの2週間は非常に濃密かつ貴重な時間であり、そしてサントリーには気さくで、熱意にあふれ、かつ優秀な、「共に働きたい」人々が揃っています。是非参加を考えてみては!