インターンシップ2019 参加者の声
Internship 2019
利根川ビール工場
工学研究科化学工学専攻 平野さん

私たちの日常を支え、コミュニケーションの場や毎日の楽しみとして付加価値をもたらし得る飲料業界に興味がありました。また、私は化学工学を専攻しており、飲料業界におけるエンジニアの業務内容を知りたいという思いもありました。その中でもサントリーのインターンシップに応募した理由は、常に新しいテーマに挑戦し新たな価値を創造していく「やってみなはれ」精神に惹かれ、その一端を直接感じたいと思ったからです。
私は排水処理工程で発生する脱水汚泥の乾燥を行うプロセスの確立に取り組みました。利根川ビール工場では多くの水分を含んだ脱水汚泥をその重量に応じて産業廃棄物として処理しており、汚泥重量の減量に伴う汚泥処理費用低減が課題とされていました。実習では、乾燥実験や理論式を基にしてモデルを構築し、脱水工程の後に効率的な汚泥乾燥プロセスを確立して汚泥処理費用を低減させることに取り組みました。
実習中に最も苦労したことは、実機の機械的特徴や既存の設備及び設備配置を考慮したうえで、自分が考えたプロセスの合理性を判断することでした。モデル構築のための理論式や数値計算に関しては大学で学んでいた机上の知識を活かせましたが、現実のプロセスの構築においては、現場でしか得られない情報や経験的知識が必要不可欠でした。大学で学んでいる知識だけでは不十分な部分が多くありましたが、コーチャーと相談を重ねてアドバイスを頂いたり、プロセスについて現場の方々と密にコミュニケーションをとったりと、多くのサポートがあったため、自分自身に不足していた部分を補うことが出来ました。
私は今回のインターンシップを通じて大きく2つのことを学びました。
1つ目は飲料メーカーにおけるエンジニアの業務とそれに必要なスキルです。飲料メーカーのエンジニアはプロセスエンジニアとしての基礎知識はもちろんのこと、実際に稼働している飲料生産プロセスについて熟知し、現場ベースでの感覚を磨くことが必要であると感じました。大学では得られない経験を今回のインターンシップで体験できたことで大きく成長することができました。
2つ目は限られた時間の中で成果を出し、それを合理的な資料としてまとめる力の重要性です。実社会では必ず時間的制約があり、その中でベストな結果を出す必要があります。また、自分が出した成果を他者にも納得してもらえるように、論理的飛躍のない合理的な資料にまとめあげる力も極めて重要であると感じました。
今回のインターンシップを通して、自分の現状と今後身につけるべきスキルを把握できたことは貴重な経験になりました。
エンジニアは生産プロセス改善・新規プロセス構築時の理論計算やモデル構築を主に行う仕事だというイメージが強く、1つの部署内で多くのことが完結すると思っていました。しかし実際は、他部署と関わる機会が多く、さらに設備メーカーとの技術的な議論まで行い、業務が多岐にわたることを学びました。
また、業務中と業務外のメリハリがはっきりしており、やるときはやる・楽しむときは楽しむという社風も感じ取れました。
サントリーのインターンシップでは現場に飛び込むことでしか得られない経験や、定められた短い期間で多くのインプットとアウトプットを行う経験、多くの社員の方々と関わる機会を得ることが出来ます。自分自身の成長はもちろんのこと、サントリーという会社の社風や社員の方々の雰囲気まで知ることができ、非常に密度が濃く楽しい2週間を送ることが出来るのでぜひ参加してみてください!