サントリーインターンシップ

きっかけは2つあります。１つは今まで大学で得た知識が社会に出てどの位通用するかをまだ大学にいるうちに経験をしてみたかったからです。もう１つはサントリーが掲げている「やってみなはれ」のチャレンジ精神にとても興味を持っていたからです。日本は減点主義の文化があると言われている中でサントリーの企業風土の「やってみなはれ」が会社にどのように根付いているかを体感してみたいと思いました。

実習テーマは「WK VRC回収効率向上の方策提案」でした。WKとはwort kettleの略称で、ビール製造の中の仕込工程の麦汁煮沸釜のことを指します。WKから出ている蒸気の回収効率が低い原因を調査し、解決策を提案する課題でした。煮沸釜付近のエネルギーバランス図を作成し、工場内の様々なデータと回収効率悪化の相関性を網羅的に調査しました。原因推定個所に何度も足を運び、原因を推定し、最終的に改善策を提案しました。

一番苦労したことは工場内の構造や仕組みの把握です。解析対象が大学での専門と異なるため課題の把握と分析に時間がかかりました。また、大学ではまだあまり訓練ができていないプレゼンテーションの準備も苦労しました。当初は一人よがりのプレゼンテーションでしたが自分以外の方々からの客観的な視点でのアドバイスを頂きブラッシュアップをし、何とか最後は形にすることができました。大学3年の今の時期にこのような貴重な経験ができて、非常に有意義でした。

得られたものは最後までやり遂げる意志だと思います。自分がどの段階の作業をしていているか（フェーズ）を意識する習慣や常に優先順位をつけて行動をすることが身に付きました。また、コーチャーさんを始め、現場の方など自分を後押ししてくださった方々のおかげで成し遂げられたインターンシップであったので、周りとの関わりやコミュニケーションの大切さを実感しました。また「インターンシップ応募のきっかけ」で述べたことはおおいに達成されました。社会に出ても大学で学んだ基礎学力や課題へのアプローチの仕方が役に立つことを実感し、さらに、私の出会ったサントリーの方々は私の提案ややりたいことを「やってみなはれ」と後押ししてくださり、とてものびのびとインターンシップを過ごすことができました。

エンジニアの仕事は自分の想像よりもはるかに周りとの関わりの多いものでした。インターンシップ中の半分以上の日数に、自分の課題箇所の現場に足を運び現地でヒアリングや調査をしました。その中で社員の方はいつも快く質問に答えてくださり、本当に温かい工場でした。インターンシップを通してお会いしたサントリーの方々皆さんが、自分の仕事に誇りを持って取り組まれているのが伝わり、その姿に憧れを覚えました。

今まで自分が過ごしてきた2週間の中で一番成長を感じられた2週間でした。想像の何倍も密度が高く、やりがいを感じられ、辛いことがあってもそれ以上に楽しいことがたくさん溢れているインターンシップでした。実際に工場が抱えている課題に取り組むことができるので、エンジニアの仕事がどのようなものであるかを知るには最高の機会であると思います。迷っている方がいたら「やってみなはれ」です！