8/27(土)
15:00開演(14:20開場)大ホール
【小野田健太、委嘱新作を語る】
ピアノで密集した和音をがちゃん、と鳴らしたときの衝撃。ピアニストが指先に神経を集中させ、力をこめて鍵盤を勢いよく押し下げると、いくつもの弦とハンマーがぶつかり合い、その衝突は弦を振動させ、複雑な共鳴を生み出します。そのときの、火花がぱっとはじけるような、空気がびりびりと震えるような感覚に、いつも苦しいくらいに魅せられています。今回の新作ではそれを探求すべく、2台のピアノとオーケストラという編成を選びました。
作品は、ピアノがメロディの断片を積み重ねるところから始まり、そのメロディはやがて房状の和音の連なりへと変異してゆきます。オーケストラは、ピアノの音を粒状の脆い音響で支えつつ、ピアノの変化に合わせてそのかたちをさまざまに遷移させてゆきます。
[小野田健太]
※曲順が下記の通り決定しました。
【作品の特徴】
失われたイノセンスをめぐる冒険
【作品の特徴】
提示されたテーマや音響は、いろいろな形へと移り変わってしまいます。姿を現したかと思えば消えてしまうその儚い様子を描写しようと試みました。
【作品の特徴】
西洋の伝統的なオーケストラという媒体に対し、配置の異化、小アンサンブル化、日本の伝統的な素材を用いること、アルゴリズムによるヘテロフォニーの「機械的」生成等を通して、その可能性を拡大する試み。
選考委員(50音順):
酒井健治/福士則夫/山根明季子
協力:
(一社)日本作曲家協議会/
(一社)日本音楽著作権協会/
(特非)日本現代音楽協会
候補作品応援企画 非公式開催!
恒例となった、聴衆による投票「SFA(S=サマー、F=フェスティバル、A=芥川)総選挙」を、今年も行います。
この選考演奏会を会場で聴いて、気に入った曲に投票してください。
観客による総選挙の結果は、作曲賞決定後に発表します。
写真は昨年の総選挙の結果。公演当日にロビーで掲示します。
サントリーホール・メンバーズ・クラブ先行発売: | 5月10日(火)10:00〜16日(月) |
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一般発売: | 5月17日(火)10:00〜 |
※先行期間中は窓口での販売はございません。
※学生券はサントリーホールチケットセンター(WEB・電話・窓口)のみ取り扱い。25歳以下、来場時に学生証提示要。お一人様1枚限り。
サマーフェスティバル全公演セット券 20,000円
5月10日(火)10:00〜 一般発売開始
チケット取り扱い: サントリーホールチケットセンター(電話・窓口)のみ
※限定50セット
※大ホールS席/ブルーローズ(小ホール)前方中央寄りの良席。
※1回のお申込みにつき1セットまで。
一般発売: | 7月29日(金)~8月27日(土) 16:00(開演1時間後)まで |
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チケット取り扱い: | デジタルサントリーホール (サントリーホール・メンバーズ・クラブWEB /チケットぴあ ) |
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波立裕矢
現実的な経緯としては、東京藝術大学大学院修了に向けて、作品を提出する必要があったからです。
構想上の経緯としては、同年の秋に行われたオーケストラ作品の初演を経て、管弦楽について今一度考えたいと思ったのがきっかけです。
また、本作の構想の源泉は、愛知県立芸術大学在学中に作曲した自作の室内楽作品にあります。当時は未熟で書ききれなかったことを、今の自身の技術でオーケストラ作品にまとめたかった、というのが、本作の音楽上の原点になるのかなと思います。
本作の聴きどころは、曲の構造の一定の割合を占める、マーラーの《交響曲 第1番 巨人》 再作曲の部分です。
私は本作を聴くにあたって、文脈に大別して二つのレイヤー(層)があると考えています。現代の一作曲家(私)が西洋音楽、交響曲、マーラーという作曲家をどう捉え、編集したか、また、作品自体は聴く人にどのような印象を与えるのか、ということです。
根岸宏輔
大畑 眞