59カリブラコア(ミリオンベル)の育て方・楽しみ方

カリブラコアとは?特徴や開花時期
カリブラコア属の花は春のガーデニングには欠かせない品種ですが、実は1994年にサントリーが「ミリオンベル」というブランド名をつけて販売したのが始まりです。 4月~11月にかけて花を咲かせるナス科カリブラコア属は、「ミリオンベル」が誕生した後、植物学の分類で「ペチュニア属」から独立し、園芸の世界でもカリブラコアと呼ぶようになりました。
たくさんのベル型の花が咲く「ミリオンベル」は品種改良を重ね、暑さ、寒さ、雨などにも非常に強い品種になり、丈夫で初心者にも育てやすく、春から秋まで花を長く楽しめます。 その他の品種も、基本的に丈夫で育てやすいので、ガーデニングの花の1つとして人気が高いです。
赤、青、黄、紫、ピンクやオレンジなど、たくさんの鮮やかな花色がありますので、好きな色を組み合わせたり、同系色で合わせたり、いろんな色を組み合わせてカラフルにしたりして楽しめますよ。 カリブラコアの植え込み時期となる3~6月に園芸店やホームセンターなどで苗を購入することができます。
目次
南アメリカ 科・属名 ナス科カリブラコア属 園芸分類 草花 草丈/樹高 15~30cm 形態 一年草 花径 3cm前後 耐寒性 やや強い 耐暑性 やや弱い 花色 赤、ピンク、オレンジ、黄、白、青、紫、 開花時期 4月~10月 カリブラコアは、もともとはペチュニアと同じナス科ペチュニア属に含まれていたので「小輪系ペチュニア」のように呼ばれていましたが、ペチュニアと異なる部分も多いので、カリブラコア属として独立しました。また、カリブラコアとペチュニアは染色体数の違いもあります。 ◆カリブラコアの特徴 花が小さめで可愛い、花色がより豊富でカラフル、花がベトベトしない。花殻摘みが不要なので手間いらず。乾燥に強い ◆ペチュニアの特徴 花が大きめで豪華、生育が早い、花のベトベトが虫を防ぎやすい。花殻摘みは必要。 カリブラコアの花言葉は、「自然な心」、「穏やか」、「心が和らぐ」、「あなたといる安らぎ」です。 基本の育て方を覚えてしまえばガーデニングは難しいものではありません。 (1)園芸店やホームセンターなどで売っている花苗と、草花用培養土を用意します。 半日以上、直射日光の当たる屋外で育てます。暑さには強いですが夏場の強い西日は避けてください。 「良い苗」は、根本がしっかりしていてグラグラしない、茎が太い、黄色い葉がない苗です。虫がついてないかも確認しましょう。 1日中、日光がよくあたる場所に置きましょう。日当たりが悪いと花数が減ったり、花色が薄くなったりすることがあります。1日6時間以上日光があたる場所が最適です。病気の原因となる蒸れや泥はねを防ぐため、鉢を土の上に直接置かずレンガの上やスタンドの上など、少し高い場所に置いたりするとよいでしょう。 園芸店やホームセンターで売っている「草花用の培養土」が便利です。元肥が含まれていない土を使う場合は必ず元肥を混ぜます。 1株の苗を植える鉢・プランターのサイズは、一般的に7号(直径21cm)~9号(直径27cm)くらいがおすすめです。 ミリオンベルの植え方やコツを動画でご紹介しています。どうぞご覧ください! カリブラコアはやや乾燥気味の環境を好み、植え付けから2~3週間は特に水のやり過ぎに注意します。基本的には「土の表面が乾いたり鉢が軽くなった時」に鉢底から水があふれるぐらいたっぷりあげます。水のやりすぎは根や株が生長せず根腐れの原因になりますので、土が湿っている時はあげなくてよいです。 植え付け時に土に含まれていた肥料は、徐々に効き目がなくなっていきますので、花をたくさん咲かせるために、植え付けの約1ヶ月後から肥料を定期的に与えます。元肥が含まれていない土の場合は、植え付け時に土に元肥を混ぜ込んでおきます アブラムシ:数が増える前に早めに対処することが肝心です。スプレータイプの殺虫剤と効果が持続する粒剤を併用すると効果的です。 うどんこ病:春と秋に葉に白い粉のようなものがついていたら、うどんこ病の可能性があります。風通しの良い場所に移して株が蒸れないようにしてください。 ナメクジ:花がらを取り除いて清潔な状態を保つようにしてください。ナメクジ駆除剤を利用してください。 ミリオンベルシリーズ育て方(基本)の詳細はこちらからご覧ください。 植え付けから2~3週間は、伸びて鉢からはみ出した枝先をカットすると分枝が促進され、花数も葉の数も増えてボリューム感のある株に仕上がります。 ミリオンベル摘芯(ピンチ)様子を動画で紹介しています。詳細はこちらからご覧ください。 カリブラコアは開花期間が長い花のため、成長しすぎて徒長したり花数が減ってきたら、株に緑の葉が残っているうちに切り戻しを行なうと、また満開の花を楽しめます。その後再び花が少なくなってきたら同様に切り戻しを繰り返します。 花がら摘みをこまめに行うことで花つきがよくなり、病害虫の予防にもなります。風通しが悪いと灰色かび病にかかることがあるので花がらを取り除いて清潔な状態を保つようにしてください。 切り戻しをします。鉢周り付近の茎を(1/3程度)切り戻ししましょう。そして雨のあたらない軒下などに移動できる場合は、移動してあげましょう。秋まで長くカリブラコアのお花を楽しむためには、日本では梅雨や台風の季節に注意が必要です。 ミリオンベル梅雨越し対策の様子を動画で紹介しています。詳細はこちらからご覧ください。 耐寒性はやや弱いですが関東以西では軒下などの霜の下りない場所で冬越しすることも可能です。10月を過ぎた頃に切り戻してコンパクトな株姿にしてから冬越しをするといいでしょう。春には新しい葉が増えて再びこんもりとした姿に育ちます。 カリブラコアは暑さに強いですが、高温になる夏場は強い西日が当たらない場所に置いてください。 カリブラコアは育てやすい花ですが、梅雨の時期は高温多湿による立枯病を防ぐために、水やりはやや乾燥気味にし、土が湿っている時は水やりを控えましょう。 カリブラコアは、定期的な切り戻しをせず茎が伸びたままの状態にしておくと、茎が木質化することがあります。 日当たりが悪いと花数が減ったり花色が薄くなったりし、蒸れると病気の原因になります。 植え付け時に伸びた枝を鉢周りを目安に摘芯すると花数が増えたくさんの花が咲きます。伸びた枝を鉢周りを目安に切りましょう。 泥はねを防ぐため、そして暑さで蒸れ防止をし風通し良くさせるために少し高い場所に置きましょう。 1994年に「ミリオンベル」が誕生してから様々なガーデニング向けカリブラコア品種が誕生しました。 とてもたくさんのベル型の花が咲くことから名づけられた「ミリオンベル」は、暑さ、寒さ、雨などに非常に強いカリブラコア品種です。発売から約30年、たくさんのガーデニングユーザーの方々に愛され続けています。 ミリオンベルは豊富な花色ラインナップでより楽しめます。人気の花色は鮮やかなピンクが可愛い「チェリーピンク」と、光沢ある花弁が特徴の「イエロー」です。最近では色の入り方が可愛い、アンティーク調の花色も人気です。 上の段左より:レモン、アンティークピーチ、イエロー、アンティークレモン、チェリーピンク、ピンク ミリオンベルのラインアップのご紹介でした。カラフルな色から個性的な色もあるのでミリオンベルでガーデニングを楽しんでみてくださいね。 切り戻したお花は室内の好きな場所に飾れば、お部屋の中も花のある空間になります。 ガラスのコップや食器、身近な小物にそっと活けただけでも絵になります。 ポットに2色の花つき苗が植わった「すぐ楽シリーズ」は、植え付けるのを待つ間に、日の当たる場所にそのまま飾っても楽しめます。100均雑貨などで見つけた麻袋やカゴなどに入れても可愛いです。 いかがでしたか?おうちのベランダやお庭で気軽に育てられるカリブラコア。花や植物を通して日光、新鮮な空気に触れたり、軽い運動にもなるガーデニングで、おうち空間をぜひお楽しみください。カリブラコアとペチュニアの違いを解説!
カリブラコア基本情報
カリブラコアとペチュニアの違い
カリブラコアもペチュニアもどちらも育てやすく、たくさん花が咲き、4~11月頃まで楽しめますので、春のガーデニングに人気です。
カリブラコア
ペチュニア
カリブラコアの方が小輪サイズの花のものが多く、葉も小さめで、ベトベトがないのが特長です。
カリブラコアにはペチュニアにないオレンジ色や、より安定した茶系色の花色もあります。
ペチュニア属の代表的なものには「サフィニア」があります。ご興味のある方はこちらのサフィニア情報についてもご参考にしてください。カリブラコアの花言葉
カリブラコアの上手な育て方
上手に育てるポイントを加えれば、さらに豪華にたくさん花が咲く姿が楽しめます。カリブラコアの基本の育て方3条
(2)花苗をプランター(鉢)などに植え込んで、半日以上直射日光の当たる屋外に置きます。
(3)土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりとお水をあげてください。栽培環境 | 日当たりや温度は?
大雨や台風などの激しい雨風には直接当たらないようにしてあげてください。
寒さにはやや弱いですが温暖な地域では冬越しできることもあります。苗の選び方 | どんな苗を選べばいい?
置き場所 | 日光がよくあたる場所
土選び | 苗の植え付けには草花用の培養土を。
土を入れる量は、鉢いっぱいにせず、2~3cmほど下あたりまでが目安です。
鉢底に「鉢底石」を入れると、土の排水性や通気性が良くなるのでさらに良くなります。植え付け | プランターのサイズは?
浅すぎる鉢は根が詰まったり水を含む量が少なくなってしまうので、適度に深さのある鉢・プランターを選びましょう。
植えこむ際はビニールポットから苗を取り出し、枯れた下葉がある場合は取り除きます。苗の土の表面と植え込んだ土の表面の高さを揃え、根がむき出しにならないように植えます。水やり | 乾と湿のメリハリが大切!
肥料 | 成長力と開花力がアップ!
植え付けの約2~3週間後から「液肥」を併用するとさらに開花パフォーマンスが高まります。
お手持ちの肥料に記載されている肥料の使用方法、濃度、頻度を参考にしてください。病害虫
カリブラコアのお手入れ
摘芯(ピンチ) | ボリューム感ある株に!
株がまだ小さかったり葉が込み入っていない場合は先端を摘むだけで構いません。
摘芯をしなくても、他の日常管理がしっかりしていれば花は咲きますが、摘芯をすると咲いた時の花数と株のボリューム感が驚くほど異なります。
切り戻し |何度も満開を楽しむために!
◆切り戻し方法
全部の枝を鉢の外回りに沿う形でカットします。この時、必ず株元に葉を残ないと枯れてしまいますので、葉が付いている手前でカットするようにします。花がら摘み
カリブラコア 梅雨のお手入れ
カリブラコアの冬越し
カリブラコアの育て方の注意点
カリブラコアの暑さ対策
熱を持ったコンクリートに直接置くのは避け、鉢の下にレンガやスノコなどを敷いてあげましょう。
夏場は日中に水やりをすると、土中で水温が上がりお湯のようになってしまいますので、朝方にあげましょう。昼間にシュンとしている植物を発見しても慌てず夜に気温が下がってから水やりしましょう。カリブラコアの病気と害虫
春には虫たちも活動をし、私たちは自然界の中で共存しています。とはいえ、カリブラコアを害虫から守るために、虫が付く前に市販の防虫剤で先手を打っておくと安心です。
虫がついた場合は見つけ次第すぐ市販のスプレータイプの薬剤を使うなど対処しましょう。カリブラコアの木質化
木質化とは、茎が木のように硬い状態になることを言い、一見、茎が枯れているように見えますが、植物が長期間育って木のような組織に変化していく生理現象なので、心配する必要はありません。
木質化した部分を切り戻す場合は必ず葉が残るような形でカットしてあげることで、そこからまた新葉や新芽が生えてきます。木質化を防ぐには、定期的な切り戻しをすると良いです。カリブラコア育て方ポイント
カリブラコア育てるポイント3選!
日当たりと風通しのよい場所で育てる
植え付け前に摘芯する
鉢を土の上に直接置かずレンガやスタンドに設置する
カリブラコアの種類
ここでは「ミリオンベル」をはじめ、ガーデニング初心者でも育てやすい、サントリーフラワーズのおすすめカリブラコア品種をご紹介します。ミリオンベル | 花がたくさん咲くカリブラコア
ミリオンベルは豊富な花色ラインナップでより楽しめます。人気の花色は鮮やかなピンクが可愛い「チェリーピンク」と、光沢ある花弁が特徴の「イエロー」です。最近では色の入り方が可愛い、アンティーク調の花色も人気です。豊富なラインアップ
下の段左より:アンティークオレンジ、バターポップコーン、ホワイト、レッド、ブルーカリブラコアの花を飾って楽しむ
どれも全国の園芸店やホームセンターなどで3~6月に花苗を手に入れられますので、気になるカリブラコアのお花がありましたらぜひ販売時期にチェックしてみてください。
※販売期間外は各店舗の販売が確定していないため表示されません。
※品切れの場合もございますので、事前に販売店までご確認いただきますようお願いいたします。