広葉樹林の管理。後継樹対策と常緑化対策

広葉樹林の管理

後継樹対策と常緑化対策

一見、なにもする必要がなさそうな広葉樹林にも、
実は、いくつかの問題があります。

1.後継樹対策

たとえば、鳥取県のサントリー「天然水の森 奥大山」には、
ブナ・ミズナラなどの巨木がそびえる場所があります。
ところが、そういう巨樹のエリアほど、若い後継樹の姿が見当たりません。
日本海側の山に特有のチシマ笹がうっそうと生い茂り、
苗木の生長を邪魔しているのです。
そういう箇所では、植生調査をしたうえで、笹の一部を刈り払い、
若い命が育つ環境を用意して成長を見守る、実験的施業もしています。

2.常緑化対策

かつて薪炭林として利用されてきた広葉樹林では、
伐期が遅れ、林内が真っ暗になるという、
杉・ヒノキの人工林と似た問題が起こっている場所もあります。
そういうところでは、背の高い木を間伐して地面まで光を届かせる、
「受光伐」という実験的施業も行って、効果を検証中です。

  • ブナやミズナラなどの芽生えを促すために、地面を覆いつくす笹を刈り払います。
  • 芽生えの調査。笹を刈り払った効果を確かめながら、ブナやミズナラの生長を見守っていきます。
  • 真っ暗になった広葉樹林では、木を適正に間伐。
    林内を明るくして、地面に、さまざまな草や木が生えるような手入れを行います。

森の利用=森の整備

地元の皆さんに、昔同様、薪炭林として利用していただき、
「山の利用」=「整備」という、
かつての「自然共生型の整備」を復活させるため、
効率的に炭を焼けるステンレス製の炭焼き窯を設置した例もあります。
材の搬入・搬出が楽に出来るコンテナ式。
面倒な空気の調整も窓の開け閉めですみ、
周辺への煙や臭いの問題を解消するために消煙機もつけました。
炭焼きに要する時間も、土窯の約1週間から2日半と3分の1に。
地元の皆さんに、なにしろ「楽に」「楽しく」「効率的に」炭を焼いていただき、ひいては山の整備が進むようにと工夫をこらしました。