サントリーホール オルガン プロムナード コンサート
(入場無料/事前申込制/指定席制・座席選択可)
東京藝術大学器楽科オルガン専攻卒業、同大学院修了。安宅賞、アカンサス音楽賞受賞。第11期横浜みなとみらいホールオルガニスト・インターンシップ・プログラム修了。ドイツ政府奨学生(DAAD)としてドイツ・シュトゥットガルト音楽演劇大学に留学。米国・インディアナ大学ジェイコブス音楽院オルガン科にて、実技・学科全科目満点にて演奏家資格を取得、および芸術優秀賞を受賞。2021年12月、同校にてジャネット・フィッシェル博士門下にて初のアジア人として、また初の女性として音楽博士号(オルガン専攻/音楽理論副専攻)を取得。日本オルガン研究会会員、(一社)日本オルガニスト協会会員。平成29年文化庁新進芸術家海外派遣員・日米交換芸術家。米国オルガニスト協会会員。現在、活水女子大学音楽学部音楽学科専任講師および学院オルガニスト。長崎市文化振興審議会委員。
みなさまこんにちは、オルガニストの龍田優美子です。
今年はドイツの後期ロマン派の作曲家、マックス・レーガー(1873~1916)の生誕150年の記念年です。そこで本日の公演では、レーガーの作品を1曲、そして他にJ. S. バッハの作品、そしてアメリカの現代作曲家、ジョージ・ウォーカー(1922~2018)の作品をそれぞれ1曲ずつお届けします。
最初に演奏しますウォーカー作曲、コラール前奏曲「最愛なるイエスよ、我らここに集い」では、美しく安らかなコラール旋律が、複数の異なる拍子にのせられて登場し、ジャズのようなリズム効果を出しているのが特徴的です。
2曲目、J. S. バッハ(1685~1750)作曲の「前奏曲とフーガ」 ロ短調 BWV 544は、バッハのオルガン曲を代表する大規模な前奏曲とフーガのひとつです。ロ短調という調性、そして随所に現れる十字架のモティーフ音型からも受難を連想させる厳粛な曲想です。また、冒頭の主題の二声は、対位法の円熟期を迎えたバッハによって、転回可能対位法という特殊で高度な技法を用いて書かれています。
プログラムの最後は、レーガー作曲「『皇帝陛下万歳』の主題による変奏曲とフーガ」です。「皇帝陛下万歳」とは、ドイツ帝国成立の1871年から崩壊の1918年までの、まさにレーガーが生きた時代の非公式な国歌でした。旋律そのものはイギリス国歌の「女王陛下万歳」と同じで、この主題を使ってベートーヴェンやアイヴズらも作品を残しています。レーガー独特の分厚い和音の響きを、サントリーホールの国内最大級の大オルガンで、どうぞお楽しみください。
(龍田優美子)
サントリーホール
0570-55-0017
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