若きプロフェッショナルたちへ
サントリーホール オペラ・アカデミーは、学業期を終えて世界にはばたくプロフェッショナルを本気で目指し、真摯に音楽に向き合う若き声楽家およびピアニストを対象に、その成長と成熟を図り、無償で学べる“研鑚の場”とさまざまな“演奏の場”を提供します。
1993年に発足した本アカデミーは、世界的な指揮者やコレペティトゥア、歌手によるレッスンを受けるのみならず、アカデミーのメンバー同士が互いのよき「耳」となり、歌を聴いて意見を述べることで啓発しあうグループ研修会のスタイルが大きな特徴です。
2011年秋より、元世界的テノール歌手で指揮者・声楽指導者のジュゼッペ・サッバティーニをエグゼクティブ・ファカルティに迎えて開講しています。イタリア語による歌曲やオペラをレパートリーの中心にすえ、基礎的なテクニックの習得を目指す「プリマヴェーラ・コース」と、同コース修了生がさらに深い音楽表現を磨くための「アドバンスト・コース」の2コースを展開、これまでに国内外のオペラ・プロダクションで活躍する修了生を数多く輩出してきました。
サッバティーニが定期的に来日し、世界の名だたる歌劇場での豊富な経験をもとに若手に直接指導し、優れた日本人講師陣が通年でサポートする本アカデミーに、熱意ある皆さんのご応募をお待ちしております。
【連載:WEBメディアFREUDE】
サントリーホール オペラ・アカデミーは、どんなところ?何が学べる?(アカデミートピックスへ)
| 研修期間 |
2025年10月〜2027年9月 ※上記期間に継続して研修を受けられることを参加条件とする。 |
|---|---|
| 募集部門 |
声楽各パート、ピアノ 各若干名 |
| 応募資格 |
|
| 応募期間 |
2025年9月22日(月)〜10月4日(土)必着 |
| 選考方法 |
第1次選考:書類審査 ※会場:サントリーホール内 詳細は下記PDFファイルの「募集要項」をご覧ください。 |
| 送付先 |
〒107-8403 東京都港区赤坂1-13-1 |
| 受験料 |
無料(交通費等、参加に必要な経費は自己負担) |
| 受講料 |
無料(交通費は自己負担。教材等、実費負担となる場合あり) |
| お問合せ |
サントリーホール 企画制作部 オペラ・アカデミー事務局 |
| 注意事項 |
審査あるいは研修会に関して急な変更が生じる可能性がありますので、あらかじめご了承の上ご応募ください。 応募書類は返却いたしません。 |
この14年間、私はサントリーホール オペラ・アカデミーでイタリア・オペラの発声のテクニックおよび解釈や表現法をより深く学びたいと願う才能豊かな若い日本人に指導してきました。その間に、現在は国内外でソリストとして活躍している歌手、あるいはプロフェッショナルの合唱団に所属する歌手、オペラの現場で活動するピアニストなど、音楽家としてのキャリアを着実に積んでいる修了生を数多く送り出してきました。
ここでは最高レベルの指導陣のもと、サントリーホールの理念に基づき無償で勉強をすることができます。人生の2年間を勉強に専念したいと望む人たちにはお薦めの場所です。勉強に真摯に立ち向かい、確実な結果を生むために、私はもちろん、このアカデミー出身で、自らも演奏活動を行いながら著名な大学で教鞭を執る先生方が熱心に指導します。
私が世界の劇場の舞台でオペラ歌手として、また指揮者として、40年に渡り身をもって学んだ経験を伝えたいと望んでいます。向上心に燃える若い皆さんのご応募をお待ちしています。
ローマ生まれ。サンタ・チェチーリア音楽院を卒業後、ヴェローナ・アレーナ歌劇場の首席コントラバス奏者として活躍する傍ら、声楽の勉強を始める。数々の国際コンクールで優勝し、1987 年に『ルチア』エドガルド役でオペラ・デビュー。その8 ヶ月後にはスカラ座における『ラ・ボエーム』ロドルフォ役に抜擢され、以後オペラ歌手として、メトロポリタン歌劇場、ウィーン国立歌劇場など世界中の歌劇場に出演し、20 年のキャリアのうちに1,000 以上のオペラ公演で主役を務める。オペラ以外にも宗教曲のソリストやリサイタルで観客を魅了し、世界的テノール歌手として日本でもファンクラブができるほど絶大な人気を博した。受賞歴も数多く、2003 年にはオーストリアの宮廷歌手の称号を受けた。
2007 年より指揮者に転向。ヨーロッパ、日本を中心に国際的に活動し、マリエッラ・デヴィーアら一流歌手と共演。後進への指導にも熱心で、母校のサンタ・チェチーリア音楽院(ローマ)、ヴェルディ音楽院(ミラノ)、キジアーナ音楽院(シエナ)、プッチーニ音楽祭アカデミー(トッレ・デル・ラーゴ)、エレナ・オブラスツォワ・アカデミー(サンクトペテルブルク)、ニューヨーク州立大学など世界各地でマスタークラスを開催してきた。2025 年2 月にはマルティナ・フランカのベルカント・アカデミーの講師に就任。歌唱テクニック、楽曲分析および解釈と、ハイレベルなレッスンにおけるその指導内容は幅広く、精力的に教育活動を行っている。さらに、主要な国際コンクールの審査委員を歴任し、2023 年9 月開催のアルフレード・クラウス国際声楽コンクールでは審査委員⾧を務めた。
東京音楽大学卒業、同大学研究生修了。東京国際声楽コンペティション優勝。1998年ブダペスト国際声楽コンクール第2位。ハンガリー国立劇場『ラ・ボエーム』ミミ役でオペラ・デビュー。第38回日伊声楽コンコルソ優勝。2003年藤原歌劇団公演『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』でヴィオレッタ役に抜擢され絶賛を博した。以後、『カルメン』ミカエラ役、『こうもり』ロザリンデ役、『道化師』ネッダ役、『アイーダ』『トスカ』題名役などで好評を博している。また、宗教曲などのソリストとしても活躍。その豊かな音楽性とコントロールされた歌唱は高く評価されている。藤原歌劇団団員。東京音楽大学非常勤講師。
東京藝術大学大学院修士課程修了。イタリアのボローニャ音楽院に学ぶ。2002年ブルージュ国際古楽コンクール第2位(声楽最高位)。ソリストとしての多彩な活動に加え、イタリア初期バロック・オペラのスペシャリストとしてヨーロッパ各地で活躍。国内では01年新国立劇場『ドン・ジョヴァンニ』ドン・オッターヴィオ役、06年サントリーホール ホール・オペラ®『トゥーランドット』ポン役、08年北とぴあ国際音楽祭『騎士オルランド』メドーロ役など多数の公演に出演。バロックから古典派の作品をレパートリーとし、その端正かつ正確な歌唱で好評を博している。二期会会員。東京藝術大学教授。
日本大学芸術学部音楽学科ピアノ科卒業。ピアノを村上明美、永野美佐子、伴奏法を岡田知子、松井和彦、森島英子に師事。東京二期会、藤原歌劇団などのオペラ団体で音楽スタッフとして経験を積む。1993年から2010年までサントリーホール ホール・オペラ®のチーフ音楽スタッフを務め、世界的な指揮者や歌手から厚い信頼を得た。国内外のコンクール、音楽祭、マスタークラスにも招かれている。また、オーケストラ・パートをピアノ一台で演奏するオペラ全曲公演に数多く出演するほか、声楽の共演者として、リーダーアーベントをはじめリサイタルやコンサートでも活躍している。22年、NHK「クラシック倶楽部」出演。
東京藝術大学卒業。2019年、藤原歌劇団『蝶々夫人』の題名役でデビュー後、同劇団において『フィガロの結婚』伯爵夫人役、『コジ・ファン・トゥッテ』フィオルディリージ役、『ファウスト』マルグリート役、『ピーア・デ・ロトメイ』題名役等で出演し、いずれも好評を得ている。近年は『蝶々夫人』題名役で活躍の幅を広げており、23年にはサバンナ・ヴォイス・フェスティバル(アメリカ・ジョージア州)、24年には佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ、25年にはオペラ・イン・ウィリアムズバーグ(ヴァージニア州)でそれぞれ出演し賞賛された。磨かれたテクニックと深い解釈に裏づけされた、安定したのびやかな歌唱が高く評価されている。アメリカ在住。藤原歌劇団団員。
東京藝術大学大学院修士課程修了。2021年サントリーホール フレッシュ・オペラ『ラ・トラヴィアータ』アルフレード役でデビュー。東京・春・音楽祭2023イタリア・オペラ・アカデミー in 東京『仮面舞踏会』リッカルド役で好評を博した。同年6月にはタン・ドゥン作曲のオペラ『TEA』上海公演に初の日本人キャストとして抜擢され、25年3月福建省・福州、5月香港公演にも同役で出演、高い演技力も評価された。東京・春・音楽祭2024リッカルド・ムーティ指揮『アイーダ』に伝令役で出演。25年9月にはイタリア・オペラ・アカデミー in 東京『シモン・ボッカネグラ』ガブリエーレ・アドルノ役で出演予定など、近年目覚ましく活躍の場を広げている。
「サントリーホール オペラ・アカデミーでの2年間は、音楽との向き合い方を根本から見つめ直す、大変貴重な時間となりました。」
「ここは、一人でレッスンを受けているだけでは気づけない課題に出会い、仲間と切磋琢磨しながら自分を磨いていける最高の場所です。」
「イタリア人であるマエストロによる正確なディクション指導を通して、子音に対する意識が私の中で大きく変わりました。その結果、自分が思い描く音楽表現に近い演奏ができるようになり、新しい扉が開いたような感覚を得ました。」
「マエストロがご自身のキャリアの中での経験談を話してくださったことは、他の研修所では得難いものであり、このことを通して、一流の音楽家に求められる心構えを垣間見ることができたことは大きな財産です。」
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