主催公演

サントリーホール クリスマスコンサート 2021
バッハ・コレギウム・ジャパン「聖夜のメサイア」

政府による「オミクロン株に対する水際措置」の強化のため、外国人の新規入国が停止となり、ソプラノ:レイチェル・ニコルズと、バス:ベンジャミン・ベヴァンの来日が不可能となりました。代わりに、ソプラノ:松井亜希、バス:大西宇宙が出演いたします。出演者変更に伴うチケット代の払い戻しはございませんので、ご了承ください。

「第九」と並ぶ冬の風物詩、『メサイア』全曲演奏会。キリストの降誕、受難、そして復活に至る生涯を描く壮大な作品で、クリスマスシーズンには英米を中心に世界各国で演奏されます。サントリーホールではバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の演奏により2001年から毎年開催している名物コンサートです。BCJは昨年の英グラモフォン賞(合唱部門)を受賞し、国際的な評価をますます高めています。今年も指揮はBCJ音楽監督の鈴木雅明がつとめ、ソリストは、ソプラノの松井亜希が2年連続の登場、アルト(メゾ・ソプラノ):湯川亜也子、テノール:西村 悟、バス:大西宇宙が初出演のフレッシュな顔ぶれとなります。

指揮者・ソリスト歌手のメッセージ BCJを率いる指揮者の鈴木雅明と、今年出演するソリストに、『メサイア』の聴きどころや今年ならではの期待について伺いました。

有料オンライン配信 心に響くスペシャリストたちの独唱、合唱と管弦楽をより多くの方にお楽しみいただこうと、昨年に引き続き有料オンライン(ライブ&リピート)配信も行います。
視聴券は12月1日(水)10時~発売。詳細はページ下欄にてご案内しています。

クリスマス特別アーリーディナー付きS席 近隣のThe Okura Tokyoとの共同企画として、ホテルでのディナーもお楽しみいただける「クリスマス特別アーリーディナー付きS席」(お食事開始16:30~)を、席数限定の特別価格でご用意しています。 ※12/11(土)受付終了となります

ハレルヤ・コーラス演奏動画 『メサイア』といえばこの名曲、ハレルヤ・コーラスの演奏動画をページ下欄にてご覧いただけます。

曲目解説・エッセイ これまでの公演プログラムより『メサイア』を様々な側面から楽しむ読み物をご用意しました。

BCJ音楽監督・鈴木雅明〈指揮〉 メッセージ

『メサイア』は、美しい歌声が聴こえてきて心がほっとする場面がたくさんあります。合唱の響き、ソリスト4人の歌声。器楽あり、瞑想的な曲もあれば、華やかな動きのある曲もあり、シンプルな大らかさも感じて、本当にいろいろな表情を持った音楽です。
イギリスやアメリカでは『メサイア』演奏会がクリスマスの風物詩。日本でもこんなに長く多くの皆さんが聴きに来てくださるとは、うれしい限りです。毎年続けていることには大きな意味があると思います。

「慰めよ、私の民を慰めよと あなた達の神は言う」*とテノールの歌声にはじまり、「ハレルヤ」の喜び溢れる大合唱など、キリストの降誕、受難、復活に至る生涯が物語られます。オルガンやチェロの音色が時にあたたかく歌声に寄り添い、トランペットの煌びやかな響きが祝祭感を盛り上げます。18世紀に使われていた楽器を用い、作曲家が頭の中にイメージしていたであろう響きにできる限り近づきたいと、音楽に仕える気持ちで演奏しています。
*歌詞は英語で歌われます。歌詞対訳つき(日本語訳:三澤寿喜)

心が安らいだり慰められたり、昂揚したり。音楽が自分に何を語りかけてくるか、皆さんもそれぞれに感じとっていただければ。この喜ばしいエネルギーに満ちた曲を、今聴いていただくことにも大きな意味があると思います。コロナ禍にありながら演奏できることに感謝です。

鈴木雅明
バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)音楽監督。1990年BCJを創設して以来、バッハ演奏の第一人者として名声を博す。グループを率いて欧米の主要なホール、音楽祭に多く出演、極めて高い評価を積み重ねている。近年はモダン・オーケストラとも活発に共演し、多彩なレパートリーを披露。2001年ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章、平成23年紫綬褒章など受章。12年バッハの演奏に貢献した世界的音楽家に贈られる「バッハ・メダル」、英国王立音楽院・バッハ賞を受賞。第45回(13年度)サントリー音楽賞をBCJと共に受賞。15年ドイツ・マインツ大学よりグーテンベルク教育賞を受賞。イェール大学アーティスト・イン・レジデンス、シンガポール国立大学ヨン・シュー・トー音楽院客員教授、神戸松蔭女子学院大学客員教授、東京藝術大学名誉教授、オランダ改革派神学大学名誉博士。

ソリスト歌手たちのメッセージ、プロフィール

■ 松井亜希 〈ソプラノ〉 ※出演が決定しました。(12/3)
【プロフィール】
東京藝術大学卒業、同大学院修士課程および博士課程修了、博士号取得。アカンサス音楽賞、同声会賞、三菱地所賞受賞。日本ドイツ歌曲コンクール優勝、文部科学大臣奨励賞、日本R. シュトラウス協会賞受賞。日仏声楽コンクール優勝。日本音楽コンクール(歌曲部門)入選。BCJのメンバーとして国内外の公演やレコーディングに数多く参加し、近年はソリストとして高評を得る。昨年3月のケルンでの無観客ライブ配信『ヨハネ受難曲』では急遽代役を務め、絶賛された。東京オペラシティ リサイタルシリーズ「B→C」や、日本現代音楽協会主催リゲティ没後10年記念公演での『Aventures』と『Nouvelles Aventures』の上演など、バロックから現代まで広範なレパートリーを持つ。東京藝術大学音楽学部非常勤講師。

■ 湯川亜也子 〈アルト (メゾ・ソプラノ)〉 
【メッセージ】
コロナ感染拡大の最中、ドイツ・ケルンからのバッハ『ヨハネ受難曲』のBCJライブ配信に触れた当時の衝撃と感動は忘れられません。この度、鈴木雅明先生指揮の下、ヘンデル『メサイア』でBCJの皆さまと共演させて頂けます事を大変光栄に存じます。『メサイア』には宗教や国、時代を超えて、いつの時も人々の心の闇に寄り添いながら、優しい光で満たすような力を感じてなりません。特に第一部終盤の「見えない目が開き、聞こえない耳は開く」と奇跡を語るアルトのレチタティーヴォから、ソプラノとのデュオへと流れる音楽の美しさにはいつも胸が熱くなります。

【プロフィール】
国立音楽大学大学院博士後期課程修了。フォーレ歌曲研究により博士号取得。2015年より渡仏。パリ地方音楽院声楽科およびバロック・オペラ科修了。文化庁新進芸術家海外研修員。日仏声楽コンクール、日本音楽コンクール、トゥールーズ国際フランス歌曲コンクール、マコン国際声楽コンクールなどで入選、上位入賞。レパートリーは古楽から現代音楽まで多岐にわたる。レ・ゼポぺ、ル・コンセール・スピリチュエル、ル・バルコンなどのアンサンブル団体でソリストおよび声楽メンバーとして演奏会、録音に多数携わるほか、仏国営ラジオ放送、フランス国内外の主要音楽祭などでソリストを務める。秋山理恵、近藤富佐子、V. ギヨリ、I. プルナール、S. フュジェに師事。

■ 西村 悟 〈テノール〉 
【メッセージ】
世界的なBCJの『メサイア』公演で歌えることはとても名誉なこと。また、伝統あるサントリーホールは神を讃美するのにこれ以上の場所はありません。
『メサイア』はテノールの第一声「私の民を慰めよ」、ここから神への讃美が始まります。世界中の人々の先頭を切るのです!この一言に全ての想いを乗せ全力で努めます。
神は乗り越えられると思われる者に試練を与えます。“今”だからこそ『メサイア』を上演する意味があるのです。なぜなら私たちは試練を乗り越えるのだから!

【プロフィール】
日本大学藝術学部、東京藝術大学大学院修了。リッカルド・ザンドナーイ国際声楽コンクール第2位、日本音楽コンクール第1位。山田和樹&スイス・ロマンド管とメンデルスゾーン「讃歌」、佐渡裕&ケルン放送響と「第九」、小林研一郎&名フィルとヴェルディ『レクイエム』、山田和樹とマーラーシリーズの第8番などで共演。2016年には大野和士指揮バルセロナ響にて欧州デビュー。BCJ公演には2020年鈴木雅明指揮J. S. バッハ『ミサ曲 ロ短調』で初出演、メンデルスゾーン『エリアス』でも共演。オペラでは『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』『蝶々夫人』『ラインの黄金』『魔笛』などに出演。五島記念文化賞オペラ新人賞受賞。出光音楽賞受賞。藤原歌劇団団員。

©Goda

■ 大西宇宙 〈バス(バリトン)〉 ※出演が決定しました。(12/3)
【プロフィール】
武蔵野音楽大学卒業、同大学院修了、ジュリアード音楽院卒業。シカゴ・リリック歌劇場で研鑽を積む。五島記念文化賞 オペラ新人賞、日本製鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞を受賞。2019年、セイジ・オザワ松本フェスティバルの『エフゲニー・オネーギン』にて題名役を務め、日本でオペラデビュー。P. ヤルヴィ指揮NHK交響楽団『フィデリオ』、鈴木優人指揮BCJ『リナルド』、沼尻竜典指揮『ローエングリン』、原田慶太楼指揮ノースカロライナ・オペラ『カルメン』『道化師』に出演。オーケストラとの共演では、カーネギーホールにてシベリウスのクッレルヴォ交響曲、ドイツ・レクイエムのソリストを務めたほか、ロシア・ナショナル管、京響、東響などと共演、常に高評を得ている。
公式サイトはこちら

©Dario Acosta

■ レイチェル・ニコルズ 〈ソプラノ〉  ※当初出演を予定しておりましたが、来日不可能となりました。
【メッセージ】
『メサイア』は全編を通して魂が揺さぶられ、胸が高鳴ります。この作品を聴くことは、自分で歌うことと同じぐらいの素晴らしさがあります。私にとって、『メサイア』とはクリスマスになくてはならないものです。歌い手として一番好きな曲は、「私は知っている、私をあがなう方が生きておられ」(第40曲)ですが、聴いていて最も好きな曲は「私達のために一人の嬰児が生まれた」(第11曲)の喜びあふれた合唱と、もちろん、バスとトランペットのソロ「トランペットが鳴り響くと」(第43曲)も外せません。
『メサイア』は音色の色彩と質感に富み、過去に何度聴いていても新たな発見があります。特に、作品への理解が深まればより楽しめると思いますので、もしまだ『メサイア』を聴いたことのない方は、ぜひ録音をお聴きになってから会場にいらっしゃることをお勧めします。サントリーホールで『メサイア』を生で聴くことで、ライブパフォーマンスならではのドラマや感動が生まれ、この作品の躍動感あふれる新たな一面に出会えるでしょう。
幸運なことに、鈴木雅明さんとはこれまで長年にわたり共演しています。雅明さんの指揮でBCJと同じ舞台に立てることは、これ以上ないほど名誉なことです。互いのことはよく知り尽くしていますが、それでも毎回、作品の中で新しい発見があります。雅明さんとBCJは一体となって、他には出せない、独特で魅力的な音色を作り上げてきました。このような素晴らしい音楽家たちと共演でき、そしてその音色の一部となれることは、私の音楽家人生の中で最も刺激的かつ誇らしい経験の一つです。

■ ベンジャミン・ベヴァン 〈バス〉 ※当初出演を予定しておりましたが、来日不可能となりました。
【メッセージ】
「主のそしりが彼の心を打ち砕き」(第26曲)は、激しいトーンの前曲とは一変し、弦楽器が奏でる突然の静寂と短調の調性が意外で、感動的でもあります。この対比は、まさに天才のなせる業です。
また「アーメン」(第47曲)のフーガは、バロック音楽の中でも最も素晴らしい楽曲です。それは決して、音色が複雑だからではなく、サスペンション(掛留音)から生まれるハーモニーが素晴らしく、畏敬の念が促されます。通常、このような作品がフーガで終わるとは誰も思いません。盛大なフィナーレで締めくくられるのが一般的でしょう。ところが、ドラマティックな展開を得意とするヘンデルは、人々の感情に強く訴えるこの曲を壮大な作品の最終曲にもってきました。
『メサイア』は歌詞(聖書の言葉)が命です。ですから、その意味するところをよく理解し、それがどのように楽曲に反映されているのか、思いを巡らせてみてください。喜びの表現なのか、怒りの表現なのか、あるいは哀愁を表しているのか、恐れを表しているのか。ヴァイオリンはソリストの音色にどう合わせているのか。合唱は誰に向けられているのか、それは観客なのか、ソリストなのか、会場にいる全員か。歌詞を聴いて、あなたはどのように感じるでしょうか。または、ただ単に目を閉じて音楽に身を任せるだけでもいいのです。あなたの耳を通して身体と心が自然と反応してくれるでしょう。
そして、BCJは何といっても合唱団が素晴らしいのです。彼らの情熱と細部にわたる正確性は、他では見たことがありません。これはすべて、まとめ役であるマエストロ鈴木によるものです。ジェスチャーと音、そして応唱の美しさのおかげで、私は快く歌うことができます。BCJの活躍は、謙虚さと目的意識の高さで世界中に知られています。共演できることは、私にとって大変な名誉です。

有料オンライン(ライブ&リピート) 配信

クリスマスシーズンに世界中で演奏される『メサイア』をより多くの方にお楽しみいただこうと、昨年に引き続き有料オンライン(ライブ&リピート)配信も行います。
特に遠方にお住まいの方や外出の困難な方が、クリスマスを堪能していただくのにうってつけ。公演後のリピート配信あり、12月25日(土)18:00~30日(木)23:00までご視聴が可能です。視聴券は12月1日(水)10時~発売。

デジタルサントリーホール(サントリーホール・メンバーズ・クラブWEB/チケットぴあ) にて視聴券をご購入いただけます。
※ご購入にはいずれも会員登録が必要です。(入会金無料)
サントリーホール・メンバーズ・クラブについてはこちら

『メサイア』2020年公演より
  • バッハ・コレギウム・ジャパン『メサイア』 ハレルヤ・コーラスより
    サントリーホール クリスマスコンサート 2019年12月23日開催

『メサイア』を知るキーノート

『メサイア』2020年公演より

2001年よりサントリーホールで毎年開催している『メサイア』公演のプログラムの中から、作品を楽しむヒントとなる読み物をご用意しました。
ヘンデル研究の第一人者・三澤寿喜による執筆では、曲目解説をはじめ、ハレルヤ・コーラス起立の由来、ヘンデルの人物像などの“こぼれ話”もご覧いただけます。
また、同じくヘンデル研究者の河村泰子が、クリスマスの風物詩『メサイア』の日本初演と演奏記録をご紹介。
ヨーロッパ文化史研究家の小宮正安は、「時代の申し子? 『メサイア』の誕生」と題して、メサイアが作曲された当時の社会状況に迫ります。
山野雄大(ライター〈音楽・舞踊評論〉)による “『メサイア』はやわかり” では、初めて聴くかたにもわかりやすく聴きどころを紹介しています。

『メサイア』2020年公演より