53暑さと乾燥に強い花サンパラソルで夏も楽しく!

留守中も安心。2~3日水やりをしなくてもOKな花。
年々暑くなっている日本の夏。暑すぎる気温はガーデニングの大敵でもあります。 「サンパラソルシリーズ」は暑さと乾燥に強く、2~3日水やりをしなくてもOKなので留守中も安心な夏の人気花です。
毎日水やりをしてもすぐ土がカラカラに乾いてしまうし、気温の高い時間帯に水やりをすると鉢の中で水が熱湯になり植物が弱ってしまうこともあります。
水切れや高温により枯らしてしまうガーデナーさんも少なくないと思います。
そんな暑い季節にも、おうちで綺麗な花咲く景色を楽しみたいですよね。
トロピカルな色の美しい花が夏から秋まで長く咲くので、まさに暑い季節のガーデニングにおすすめです。
鉢植えで花を早く楽しむ品種や、花咲くグリーンカーテン向きの品種など、お好みに合わせてお庭や玄関先で楽しんでみてはいかがでしょうか。
目次
「サンパラソル」鮮やかな花色と美しい照り葉が魅力!

キョウチクトウ科マンデビラ属のつる性植物サンパラソルシリーズは、中南米にルーツを持つので夏の暑さは得意です。
2~3日水やりをしなくても平気なので手間がかからず、家を留守にすることがあっても安心ですね。
トロピカルで鮮やかな赤色やピンク色、夏に爽やかな白色、ニュアンスカラーのイエロー系など、華やかな花色が揃っています。
花が早く咲くタイプの「サンパラソル」と、つるがぐんぐん伸びる「クライミング サンパラソル」があります。
サンパラソルの基本データ
原産国
|
中央アメリカ~アルゼンチン |
科・属名 |
キョウチクトウ科マンデビラ属 |
---|---|---|---|
園芸分類 |
熱帯植物、草花 |
草丈/樹高 |
30cm~1.5m前後 |
形態 |
一年草 |
花径 |
7~8cm前後 |
耐寒性 |
弱い |
耐暑性 |
強い |
花色 |
赤、ピンク、白 |
開花時期 |
5月~10月 |
サンパラソルの魅力
「サンパラソル」はなんといっても明るい華やかな花色と緑色の美しい照り葉が魅力です。暑さに強いつる性の植物で、初夏から秋まで元気に咲き続けてくれる夏ガーデニングの新定番です。冬越しができれば何年も長く楽しめるでしょう。暑い夏の花壇やお庭をトロピカルな雰囲気に彩ってくれます。

サンパラソルのおすすめポイント
夏の暑さに強いサンパラソル
最大の特徴は暑さに強いというところです。夏のガーデニングは花が少なくなることが多いですが、サンパラソルは明るい花色で南国のような雰囲気を演出してくれます。
水切れに強い
根に水分を蓄える特性があり、乾燥した環境を好むので、土が乾いたら鉢底から流れ出るまでたっぷりとあげましょう。2、3日あげなくても枯れてしまうことは少ないです。
豊富なバリエーション
サンパラソルのシリーズには映える花色のラインアップと楽しめるバリエーションが豊富です。つるを伸ばす前から花が咲くタイプと、つるがよく伸び、つるを活かしてアレンジが楽しめるクライミングタイプ(大輪系、中輪系)があります。
サンパラソルシリーズ 2タイプの違いと楽しみ方は?

(左)クライミング サンパラソル大輪系、(中)クライミング サンパラソル中輪系、(右)サンパラソル

●「サンパラソル」---つるより花が早く咲く
つるが伸びるまでは支柱なし(ボサ仕立て)で育てるのがおすすめ
●「クライミング サンパラソル 中輪系」---つるがぐんぐん伸びる
トレリスや支柱で立体的なアレンジがおすすめ
●「クライミング サンパラソル 大輪系」---つるが伸びて大輪の花が咲く
トレリスや支柱、花のグリーンカーテンにおすすめ
それぞれに合わせた楽しみ方がおすすめです。
サンパラソル|つるより花が早く咲くタイプ

まとまり良く、早くから花が楽しめます。
花を早く楽しみたい方、ガーデニングビギナーの方におすすめです。
サンパラソルの特徴
● 花のサイズ:中輪
● 特長:つるはゆっくり伸び、早く花が咲く。
伸びてきたら、支柱、あんどんを立てると立体的な咲き姿を楽しめます。
「サンパラソル」の鉢植え

つるを伸ばす前から花をつけ始め、まとまりのよい咲き姿。

「サンパラソル」の寄せ植え

「サンパラソル」の混色植え
サンパラソルのカラーバリエーション
サンパラソル
上段左から:クリムゾン、クリアホワイト、ルージュ
下段左から:ミルキーピンク、スカーレット、アプリコット

クライミング サンパラソル|つるがぐんぐん伸びるタイプ

ぐんぐん伸びるつるを活かして様々なアレンジを楽しめます。
トレリスやアーチ、花のグリーンカーテン、花のフェンスなど、つるを巻き付けるお洒落な仕立てがおすすめです。
クライミング サンパラソルの特徴
● 花のサイズ:大輪系と中輪系の2種類
● 特徴:初めにつるがグングン伸び、後から花が咲く。
● おすすめの楽しみ方:トレリス、あんどん仕立ての鉢(初めから用意)や、花のグリーンカーテン、花のフェンス(垣根)におすすめです。
クライミング サンパラソルのカラーバリエーション
クライミング サンパラソル大輪系
左から:ピーチオレンジ、レッド、ホワイト

クライミング サンパラソル中輪系
左から:パステルピンク、フリルレッド、パールホワイト

クライミング サンパラソルのアーチ、トレリス


しなやかに伸びるので立体的なアレンジにピッタリ。お好きな形に楽しめます。
クライミング サンパラソルのグリーンカーテン

花咲くグリーンカーテンで夏を華やかに彩ってくれます。
花のカーテン・花のフェンスの作り方

クライミング サンパラソルをネットや紐、フェンスなどで上に誘引し、脇芽を空間の空いている横に伸ばすとより早く一面を埋めやすくなります。
つるを横に伸ばしたい時は、つるの長さは45cm程度で折り返してください(それ以上だと生育が悪くなります)。
最初の花は少し摘みとると、より生育が良くなります。
あんどん仕立ての作り方


「クライミング サンパラソル」はつるがよく伸びるため、植え付け時に「あんどん」や「トレリス」などの支柱を立てると、つるが伸びて絡み巻きつきます。このような楽しみ方のことを「あんどん仕立て」「支柱仕立て」などといいます。
つるが伸び始めたら、最下段の輪につるをまわして誘引します、この時「反時計回り」に巻きつくようにするとよりボリュームアップします。
支柱につるをからめる際には、上方向だけでなく、下方向や左右に誘引すると花付きが良くなり美しく仕上がります。
サンパラソルの上手な育て方

花苗の「植え付け」には草花用の培養土!
園芸店やホームセンターで売っているサンパラソルシリーズの花苗と、新しい草花用の培養土を用意します。水はけの良い土、ピートモス等を主体とする弱酸性(pH5.5-6.0)の用土がおすすめです。
元肥が含まれていない土を使う場合は必ず元肥を混ぜましょう。
鉢・プランターに土を入れる場合は、鉢いっぱいにせず、2~3cmほど下あたりまでが目安です。
苗の枯れた下葉を取り、苗を鉢の中心に置いて植え込みます。
鉢底に「鉢底石」を入れると、土の排水性や通気性を良くしてくれるのでさらに良いです。
サンパラソルの花苗の株数は?
サンパラソルシリーズは大きく成長し根の回りも早いため、鉢植えの場合は深鉢がおすすめです。
深鉢プランターなら一般的に、5号(直径15cm)~8号(直径24cm)くらい、クライミング サンパラソル 大輪系は8号(直径24cm)~10号(直径30cm)くらいが使いやすいです。
横長プランターなら65cmくらいで2~3株が目安となります。
「肥料」をあげて成長力アップ!
植え付け時に土に含まれていた肥料は、徐々に効き目がなくなっていきます。
花をたくさん咲かせるために、植え付けの約1ヶ月後から、1ヶ月に1回の目安で定期的に「置肥」をしてあげてください。
1ヶ月ほど経つと、置肥のかたまりが土にまだ残っていても効果はなくなっています。
「液肥」を併用すると開花のパフォーマンスが高まります。液肥は植え付けの約2~3週間後から使用すると良いでしょう。
お手持ちの肥料に記載されている肥料の使用方法、濃度、頻度を参考にしてください。
元肥が含まれていない土の場合は、植え付け時に土に元肥を混ぜ込んでおきましょう。
※殺虫成分「アセフェート」は葉の黄化や枯れなどの薬害症状を引き起こす可能性があります。
「アセフェート」を含む殺虫剤の薬剤散布はお控えください。
サンパラソルの置き場所
半日以上直射日光が当たる、日当たりの良い屋外で管理しましょう。西日は避けた方が良いので午後から日陰になるような場所などに移動しながら管理するのがおすすめです。基本的には一年草扱いです。
寒さには弱く10℃を切ると成育が衰え枯れることもあるので、気温が低くなり、降霜が始まる頃~夜温が5℃を下回る頃を目安に室内に移動させて日当たりのよい場所で管理します。夜間の冷気にさらさないように気をつけましょう。
鉢を植え替えることで立派な大鉢になり、一年目以上にたくさんの花を咲かせ、玄関や庭を豪華に彩ります。
花が咲き終わったら「花がら摘み」!
しぼんだ花をそのままにしておくと、新しい花がつきにくくなることも。
病気やカビの原因にもなるので、しぼんだ花はハサミでカットします。
花びらだけを摘むのではなく、花茎から切ってあげます。
株の内側の傷んだ腐れ葉や黄葉も取ることで、風通しが良くなり湿気を防ぎ、長く楽しめます。
サンパラソルの管理のポイント
サンパラソルは乾燥した環境を好む植物です。過湿状態が続くと、根が傷み、蕾が開かないまま落ちてしまったり、葉が黄化して枯れたりすることがあります。水遣りは「土がしっかり乾いてから鉢底から流れ出るぐらい」を適宜与え、乾湿のメリハリをつけることが大事です。
夏に西日が当たると花が休みがちになります。鉢植えの場合は可能であれば西日の当たらない場所に移動するとよいでしょう。
サンパラソルの冬越しにチャレンジ!年越して立派な大鉢に。


暑さに強いサンパラソルは、冬の寒さには弱い植物です。
それでも管理方法によっては冬越しできますので、サンパラソルの冬越しに挑戦してみてください。無事に冬越しすれば、木質化も進んで大きく丈夫に生長し、より見事な花を咲かせます。
春になって新芽が出てきたら、ひと回り大きい鉢に植え替えましょう。
サンパラソル冬越しポイント
・室内で管理する
降霜が始まる頃~夜温が5℃を下回る頃を目安に室内に移動します。
・室内では陽の光が差し込む場所で管理し、夜間の冷気にさらさない。
急激な温度変化により、葉や花、根が傷むことがあります。暖房の風が直接当たらない日当たりの良い場所に置きましょう。
・水やりと肥料を控える。
冬の間は成長が緩やかになるため、夏ほど頻繁に水やりをする必要はありません。
・必要なら切り戻しする
枯れていない茎葉がある場合や室内で管理するのが難しい場合や地植えを鉢に植え替える際は、30cmほどの高さまで切り戻してコンパクトにまとめると良いでしょう。
地植えの場合:地上部を寒冷紗で巻き、鉢の部分はエアーキャップなどで覆って根を寒さから守りましょう。
サンパラソルの冬越しの方法
日当たり良い室内に取り込んで管理します。
室内に取り込む時期は、降霜が始まる頃~夜温が5℃を下回る頃を目安としてください。
冬期は生育が緩慢になっていますので、水やりは控え目にし、肥料は不要です。
水やりをする時は土の表面が完全に乾いたのを確認してから、適宜与えるようにしてください。
無事冬越しできたら、翌春に切り戻した部分から新芽が伸びだしますので、ひと回り大きな鉢に植え替えましょう。
立派な大鉢になり、一年目以上にたくさんの花を咲かせ、玄関や庭を豪華に彩ります。
サンパラソルの冬越し前の切り戻しについて
屋内で越冬する場合は、枯れていない茎葉は刈り込む必要はありません。
可能であればそのままの状態で管理されることをお薦めします。
あまりに大きくなっていて室内に置くことが困難な場合は、切り戻す方法もあります。
株の生長が停滞する前の10月中旬までに切り戻すのが目安です。(関東以西の場合)
冬越し前に切り戻しをした例(※関東以西の場合、10月中旬まで)

切り戻し前

切り戻し

翌3月頃
サンパラソルの植栽
サンパラソルシリーズは暑い夏の植栽として様々な場所に使われました。
ぜひ、いろいろな演出を楽しんでみてください。

横浜元町商店街(神奈川県)

銀座4丁目交差点(東京都)

アンデルセン公園(千葉県)

アンデルセン公園(千葉県)
サンパラソルシリーズ花苗の販売時期は?
4月中旬~6月下旬まで、全国の園芸店やホームセンターなどで販売されています。
サンパラソルの花苗の販売店は、「サントリーフラワーズ販売店検索」にて最寄りの販売店をご案内しています。「品種から探す」→「花苗・花鉢を探す」から、サンパラソルシリーズのどれかを選択して検索してください。
品切れの場合もございますので、事前に販売店までご確認いただきますようお願いいたします。