社会と自然との共生をめざす創業精神
私の曽祖父である鳥井信治郎が大阪の地で創業してから125年余。サントリーグループは、お客様に最高品質の商品・サービスをお届けすることで、人々の豊かな生活文化の創造に貢献すると同時に、多様な社会や地球環境との共生を実現することを自らの使命として歩んできました。
サントリーグループの事業は、水や農作物など自然の恵みに支えられています。恵みを生み出す自然の生態系を守ろうという志のもと、私たちが「愛鳥活動」を始めたのは1973年。半世紀を経た今も「Today Birds, Tomorrow Humans――今日鳥たちに訪れる幸福は、明日の人間を幸せにするかもしれない」という想いのもと、活動を続けています。サステナビリティという言葉が広まるはるか以前から、自然との共生をめざすDNAは、サントリーグループに根付いてきました。
「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命(いのち)の輝き』をめざす。」というパーパスのもと、世界中の皆様の生命の輝きの実現をめざして活動を行っています。
水のサステナビリティで未来をひらく
豊かな地球環境を次世代に引き継いでいくことは私たちの重要な責務であり、すべての事業活動の未来にとっても必要不可欠です。とりわけ水については、2050年には世界で約50億人が深刻な水不足に見舞われるとの予測もあり、喫緊の課題として認識するとともに、私自身、改めてその責任の大きさを痛感しています。
サントリーグループでは、地域との貴重な共有資源である水の持続可能性のため、「水理念」をグループ全体で共有し、水資源を守る取り組みを続けてきました。
地下水を育む森の水源涵養機能の向上や生物多様性の再生を目的とした「サントリー 天然水の森」を日本で開始したのは20年以上も前のことです。現在日本では単一企業として最多となる8カ所※1が環境省「自然共生サイト」に認定され、生物多様性の保全に貢献しています。この水への想いと取り組みはグローバルに広がり、現在は世界8カ国※1で、工場のある流域における水源保全活動を行っています。
このような流域全体を視野に入れた水管理の取り組みが評価され、2025年までに「サントリー天然水」全4工場※2が、持続可能な水利用に関する国際認証AWS(Alliance for Water Stewardship)において最高位「Platinum」を取得しました。現在、サントリーグループは、最高位認証を保有する日本で唯一のグループです。
次世代を担う子どもたちに水の大切さを伝えるサントリー独自の環境教育プログラム「水育」も、20年以上の歴史を誇ります。現在は日本のほか世界8カ国に広がり、累計参加者数は約179万人にのぼります。
水を守る活動は、森や流域の生物多様性を育む営みでもあります。水・気候・自然を一体の課題として捉え、ネイチャーポジティブな社会の実現に貢献してまいります。
サステナビリティを経営の中核に据え、持続可能な社会を次世代に引き継ぐ
私たちはグループのサステナビリティビジョンにおいて「水・自然」をはじめとし、「気候変動」「健康」「人的資本」「人権」を重要課題と定め、人と自然と響きあう社会の実現をめざし、ステークホルダーの皆様とともに取り組んでいます。
「気候変動」のテーマである温室効果ガス(GHG)削減に向けては、2025年、山梨県とサントリーを含む企業10社が参画するプロジェクトのもと、「グリーン水素」をつくることができる国内最大規模の「やまなしモデルP2Gシステム」の利用実証を当社の工場で開始しました。自社の脱炭素化にとどまらず、いずれ周辺地域にも貢献できる技術に育てていきたいと考えています。
「環境目標2030」、そして「環境ビジョン2050」という大きな目標の実現に向け、私たちはこれからもサステナビリティを経営の中核に据え、お客様をはじめとするステークホルダーの皆様のお声に耳を傾けながら、時代のニーズに応える最高品質の商品・サービスをお届けしていきます。そして、グローバルに成長を続ける食品酒類総合企業として、さらなる革新と挑戦を続け、「人間の生命(いのち)の輝き」に満ちた持続可能な社会を次世代に引き継ぐことを約束します。
2026年7月
サントリーホールディングス株式会社
代表取締役社長
鳥井 信宏
- ※12026年7月時点
- ※2サントリー九州熊本工場、サントリー天然水 奥大山ブナの森工場、サントリー天然水 南アルプス白州工場、サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場
- ※本ページに記載の数値は、特に注釈のない限り2025年12月末時点のものです。