ペットボトルの軽量化
「サントリー天然水」550mlペットボトルには、独自開発の国産最軽量※となる11.9gのペットボトル(自動販売機対応商品は除く)を採用しています。
2000年比でペットボトルの重量は約50%削減し、さらに植物由来素材を30%使用しているため、新たな化石由来原料の使用量は2000年比で1本あたり60%以上削減しています。また、2Lペットボトルにおいても550mlペットボトルと同様に、2000年比で重量は約半減し、植物由来素材30%使用で、新たな化石由来原料の使用量は2000年比で1本あたり60%以上の削減を実現しています。
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※国産ミネラルウォーターペットボトル(500ml~600ml)対象。2025年4月現在
「サントリー天然水」550mlの軽量化の変遷※1
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※12009年までは容量500ml
「サントリー天然水」2Lの軽量化の変遷
国産ペットボトル飲料最薄となるロールラベル※1
ペットボトルの商品ラベルについても、薄肉化による環境負荷低減に努めています。2012年には、国産ペットボトルのロールラベルとしては最薄となる16μm※2のラベルを実用化しました。2014年からは、さらに薄肉化した12μmのラベルを「サントリー天然水」2Lペットボトル、550mlペットボトルで導入しています。その後、ロールラベルを採用している全商品への展開を進めてきました。これにより従来のラベル(16μm)に比べて、CO2排出量を25%削減※3することができました。
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※1ミシン目ではがすのではなく、のりづけ部分からはがすタイプの商品ラベル
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※21,000分の1mm
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※3フィルム(ラベル)製造工程における削減率
厚さ12μmの国内最薄ロールラベル
ラベル製造時のCO2排出量を抑える水性フレキソ印刷および水現像フレキソ版の導入
従来のラベル印刷方式である油性グラビア印刷と比較し、ラベル製造時のCO2排出量を半分以下に抑えることができる、水性フレキソ印刷への切り替えを「伊右衛門」「サントリー天然水」「サントリー烏龍茶」「GREEN DA・KA・RA」「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」など多くの商品で進めています。また2024年には、ラベル製版時のCO2排出量を約3割削減できる水現像フレキソ版を、サントリー九州熊本工場で製造する「サントリー天然水」550mlペットボトルのラベルに、国内飲料業界で初導入※1しました。
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※1当社調べ
国産ペットボトル飲料最軽量となるキャップ
ペットボトルのキャップについても環境負荷低減に努めています。2016年より、「サントリー天然水」に、植物由来素材を30%使用した国産最軽量※1となる1.85gのキャップを導入しました。これにより従来のペットボトルキャップに比べ、化石由来原料の使用を約35%削減※2し、CO2排出量を約27%削減できます。
また、使用済みキャップのリサイクルペレットをサントリーフラワーズ向けの苗ポットの一部に使用しています。
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※12025年4月現在
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※2「サントリー天然水」(550ml)1本あたり
酒類事業におけるペットボトル開発
食品事業で培われた技術を酒類事業にも大いに活用しています。国産最軽量となる110gの4ℓペットボトルを、サントリーウイスキー「角瓶」「トリス〈クラシック〉」など酒類商品に2016年6月から順次導入しています。従来の134gまたは120gから最大18%軽くすることで、ペット樹脂の使用量を削減し、年間のCO2排出量を約460t(17%)※削減しています。ペットボトルメーカーと協働で、従来のペットボトルで採用していた把手部分を外し、ボトルの中央に深いグリップ部を新たに採用することで、使いやすさにも配慮しています。
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※当社試算
「旧4Lペットボトル」と
「新・軽量化4Lペットボトル」
東南アジアでの世界最軽量※耐熱ペットボトル開発
日本でのペットボトル軽量化の製造技術・設計力を活かし、欧州・アジアでも軽量化ボトルを導入してきました。2020年には、機能性・汎用性・デザイン性も追求した世界最軽量※となる15gの耐熱ペットボトルの開発に成功しました。さらなる取り組みとして、耐熱ペットボトルに窒素を滴下して陽圧化することでボトルの変形を防ぐ技術を活用しています。
また、これまでにタイのサントリーペプシコ ・ビバレッジ・タイランド社、ベトナムのサントリーペプシコ・ベトナム・ビバレッジ社に導入しています。2023年からは同ボトルで100%リサイクル素材を使用したペットボトルも導入しています。
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※耐熱ペットボトル450mlクラスにおいて(2025年4月時点、当社調べ)
東南アジア最軽量の窒素滴下耐熱ボトル
サントリーグローバルスピリッツにおけるペットボトル自製技術の導入
サントリーグローバルスピリッツ社は1.75L大容量スピリッツでは初となるボトル自製技術を2017年より導入しています。この自製化は、14%のボトル重量の軽量化を実現だけでなく、ボトル輸送からプリフォーム輸送に切り替えることで輸送効率を大幅に向上させ、環境負荷低減への貢献が大きい取り組みとなりました。
2023年にはさらに軽量化したボトルを導入し、2017年の自製化前と比較して約26%のボトル重量を軽量化させました。このボトル自製技術を用いて、100ml~1Lなど他容量へのさらなる展開も検討しています。
サントリー食品ヨーロッパにおける軽量化の取り組み
サントリー食品ヨーロッパでは、段ボールや金属などその他の梱包材の軽量化にも取り組んでいます。スペインでは、缶をまとめるために使用する段ボールリングの構造を変更(PremCollarからCanCollarへ)し、段ボールの使用量を231t削減、年間226tのCO2を削減しました。また、330mlのスチール缶と250ml缶をアルミニウム製に変更し、大幅な軽量化を実現しています。