ニュースリリース

ニュースリリース

  • No.SBF1547(2025/1/24)

サントリー食品インターナショナル株式会社 2025年 国内事業活動方針

【目次】
■2024年振り返り
■2025年事業活動方針
(1)コアブランド活動
(2)自販機事業活動
(3)サステナビリティへの取り組み 

■2024年振り返り
 2024年の国内清涼飲料市場は、価格改定の影響を受けたものの、猛暑の後押しもあり、販売数量ではほぼ前年並みで着地したとみられます。
 その中で当社は、総市場並みで着地しました。コアブランドでは、「サントリー天然水」が過去最高の年間販売数量となり、また「伊右衛門 濃い味」「伊右衛門 特茶」をはじめとする健康茶が好調に推移しました。
 「サントリー天然水」の販売数量は1億4千万ケースを超え、過去最高を記録した前年実績をさらに上回り、国内トップの飲料ブランド※1としての地位を確立しています。本体では、5月に容器形状をリニューアルした1Lペットボトルが大幅に伸長しました。また、「ウォーター・ポジティブ※2」のコミュニケーションを継続投入し、100年先の未来も清らかでおいしい天然水を守り、水とともに生きていくための約束を伝え、ブランド価値を強化しました。展開品では、発売3年目となる「きりっと果実」がシリーズ計で1千万ケースを超え、引き続き大変好調に推移しました。 

※1 年間販売数量において(当社推計)

※2 サントリーグループでは、取水量以上の水を水系に育むことを「ウォーター・ポジティブ」と考えています

 「BOSS」は、「クラフトボス」シリーズでは「甘くないイタリアーノ」が好調に推移し、「ブラック」「ラテ」を含めた3本柱計で前年を超える実績となりました。ショート缶では、23年5月の価格改定が一巡後、安定して推移しており、人気コンテンツとのコラボレーション企画で新たな層のファンを獲得しました。
 サントリー緑茶「伊右衛門」は、3月の本体リニューアル後、味わいについてご好評の声を多くいただきました。また、機能性表示食品の「伊右衛門 濃い味」、特定保健用食品の「伊右衛門 特茶」については年間通して好調に推移し、大きく伸長しました。特に「伊右衛門 特茶」は、有効性のエビデンスであるヒトによる長期飲用試験結果を示したコミュニケーションを継続展開し、ヘビーユーザーが大幅に増加しました。 

 「GREEN DA・KA・RA」は、本体が熱中症対策の早期店頭化などにより、伸長。また、「やさしいルイボス」も引き続き好調に推移しました。

【2024年販売数量実績】(単位:実箱、万ケース、%)

■2025年事業活動方針
 2025年も原材料高騰や物流環境の悪化が見込まれ、清涼飲料業界を取り巻く環境は不透明な状況が続くと推測されます。その中で当社はコアブランドの価値強化を行うとともに新たな需要創造を実現し、収益性を高めることで、持続的な事業成長に挑戦します。自販機事業においては、24年の事業統合により構築した新体制で、お客様のニーズに応じた商品ラインアップや健康サービスなど、より質の高い価値を提供します。これらの活動で市場を上回る計画を達成していきます。

(1)コアブランド活動
中期計画に基づき、「サントリー天然水」「BOSS」「伊右衛門」「GREEN DA・KA・RA」などのブランドの価値強化と新需要創造の実現に取り組みます。

・「サントリー天然水」
「サントリー天然水」は、本体では水源にこだわった、冷たくて清らかな「清冽なおいしさ」という独自のブランド価値の訴求に加え、引き続き「ウォーター・ポジティブ」の大切さを啓発し、「サントリー天然水」のさらなるブランド価値向上を図ります。また「きりっと果実」シリーズのブランドを確立させ、「サントリー天然水」の新たな需要創造に挑戦していきます。

・「BOSS」
「BOSS」は、“働く人の相棒”として、あらゆる働き方や世代を超えて愛されるブランドを目指します。「クラフトボス」では、コーヒー本体で「ブラック」「ラテ」「甘くないイタリアーノ」の3本柱を確立させ、ブランド価値を強化し、さらに「クラフトボス ティー」では新たな需要創造に挑戦します。

・「伊右衛門」
サントリー緑茶「伊右衛門」は、本体ではより満足いただける商品を目指し、緑茶が本来持つ「一息つける心地よさ」という価値を提供すべく、ブランドの原点である“京都”をテーマに、パッケージ・中味とも大きく進化させます。
また、大変ご好評いただいている機能性表示食品の「伊右衛門 濃い味」についても、引き続き育成します。さらに、“脂肪を代謝する力を高め、体脂肪を減らすのを助ける”特定保健用食品の「伊右衛門 特茶」では、引き続き、コミュニケーションやマーケティング活動強化により、お客様に確かな納得感をお届けし、好調を持続させていきます。

・「GREEN DA・KA・RA」
「GREEN DA・KA・RA」は本体を中心に、早まる熱中症対策としての水分補給訴求、また、ノンカフェインニーズの高まりで伸長する「やさしいルイボス」でさらなる市場の活性化に貢献していきます。

【2025年販売数量計画】(単位:実箱、万ケース、%)

(2)自販機事業活動
当社はお客様と直接接点を持てる自販機事業の強みを最大限発揮すべく、自販機事業全体での戦略推進とサービスの向上を目指し、24年4月にサントリーフーズ(株)の自販機事業をサントリービバレッジソリューション(株)に統合、また、機材運営を手掛ける株式会社サンベンドと株式会社ユニオントラストを統合し、当社グループの自販機に関する事業を一元化しました。25年は法人向け自販機サービスの提案強化や、自販機の商品ラインアップ強化など自販機ならではの価値向上に取り組むとともに、自販機の体験価値を一層高めることに注力していきます。

(3)サステナビリティへの取り組み
サントリーグループは、容器包装の環境負荷低減の取り組みや水源涵養林として高い機能を持つ森を育てるサントリー「天然水の森」の活動など、さまざまな活動を続けています。さらに、飲料業界全体で社会課題について改善に向けて取り組むべく、2024年は当社を含む清涼飲料5社で飲料業界『社会課題対応研究会』を発足しました。

・ペットボトルのサステナブル素材比率
サントリーグループは、2012年に国内清涼飲料業界で初めてリサイクル素材100%のペットボトルを導入※3したことを皮切りに、長年にわたって技術革新を進め、積極的に「ボトルtoボトル」水平リサイクルの実用化・推進をしてきました。24年は、国内清涼飲料事業における全ペットボトル重量のうちサステナブル素材(リサイクル素材あるいは植物由来素材等)比率は58%となりました。飲料業界として30年に「ボトルtoボトル」水平リサイクル率50%を目標としている中、当社は100%リサイクルペットボトル比率が既に半数を超えており、業界を牽引しています。
25年も「ボトルtoボトル」水平リサイクルの推進、啓発活動などのコミュニケーションに注力し、前年以上にサステナブル素材を使用していくことを目指します。 

※3 メカニカルリサイクルとして

・「サントリー 天然水の森」と「水に関する啓発」活動
サントリーグループでは、水源涵養機能の向上と生物多様性の再生を目的とした活動である「サントリー 天然水の森」を2003年にスタートさせました。現在では、16都府県26ヵ所、12,000ヘクタール超にまで拡大し、国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養しています。多様な分野の専門家や行政や地域の皆さまのご協力のもと、30-100年先のビジョンの実現に向け、流域の地下水を育む森づくりを続けています。また、「サントリー 天然水の森」や次世代環境教育「水育」を展開するほか、流域における地下水位など水資源のモニタリングを継続的に取り組んでいます。さらに24年、「サントリー天然水」ブランドにて“次世代ウォーター・ポジティブ プロジェクト”を始動し、次世代の子どもたちを、未来に水をつなぐための象徴的な世代と捉え、未来の水資源への気づきを促す啓発活動を展開・強化しました。今年も、小学生向けの水の啓発授業の拡張など、引き続き注力します。

・飲料業界『社会課題対応研究会』
当社を含む清涼飲料5社で、物流2024年問題をはじめ温室効果ガス(GHG)排出量削減や食品ロス問題といった社会課題を協働領域として捉え、飲料業界全体で改善に向けて取り組むため、24年11月に飲料業界『社会課題対応研究会』を発足しました。この研究会では、個社単位では解決が難しい社会課題を清涼飲料各社が協働することで、課題の共通認識や対応の検討を行い、社会課題の改善に繋げていくことを目指します。

以上

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