【目次】
■2025年振り返り
■2026年事業活動方針
(1)コアブランド活動および新価値提案活動
(2)自販機事業活動
(3)サステナビリティへの取り組み
■2025年振り返り
2025年の国内清涼飲料市場は、天候や価格改定の影響を受け、販売数量では前年割れで着地したとみられます。
その中で当社は、「サントリー天然水」や「GREEN DA・KA・RA」で市場同様の影響を大きく受けたものの、コアブランドへの注力活動に加え、自販機事業においては自販機キャッシュレスアプリ「ジハンピ」を全国展開し、マーケティング活動に注力したことで、総市場並みで着地しました。
「サントリー天然水」は、価格改定の影響がある中、競争環境の激化などにより前年割れとなりましたが、「本体」において24年5月にリニューアルした1Lペットボトルや、25年4月に新発売した「きりっとヨグ」などが好調に推移しました。
「BOSS」は、「クラフトボス」シリーズでは「甘くないイタリアーノ」が定着するとともに、3月に新発売した「世界のTEA」シリーズが好調に推移し、新たな需要を開拓したことで、ブランド計で総市場以上の着地となりました。
サントリー緑茶「伊右衛門」は、引き続き緑茶の競争環境が厳しい中、「本体」の大容量が価格改定の影響を受け、前年割れで着地しました。一方で、「京都」をテーマとしたリニューアルおよびマーケティング活動により、パーソナルサイズは好調に推移しました。
「GREEN DA・KA・RA」は、前年の好天候の反動や大容量における価格改定の影響が大きく、前年を下回りましたが、パーソナルサイズでは、「やさしい麦茶」「やさしいルイボス」に加え、4月に発売した「やさしいコーン茶」も好調に推移しました。
特定保健用食品・機能性表示食品では、「特茶」の「本体」が有効性のエビデンスである、ヒトによる長期飲用試験結果を示したコミュニケーションにおいて、「歩く+特茶で減るに差がつく。」というエビデンスの進化を新たに訴求。加えて、10月に「特茶」ブランドとして初めての水カテゴリー商品である「特水」を新発売し、「特茶」ブランド計で好調に推移しました。
また、自販機事業において、3月に全国展開をした自販機キャッシュレスアプリ「ジハンピ」が、当初目標の7.5倍となる1,500万ダウンロードを達成し、「ジハンピ」対応自販機における売上金額アップにも寄与しました。
【2025年販売数量実績】(単位:実箱、百万ケース、%)

■2026年事業活動方針
2026年も原材料高騰や物流環境の悪化が見込まれ、清涼飲料業界を取り巻く環境は不透明な状況が続くと推測されます。その中で当社は、コアブランドの価値強化を行うとともに、サントリーの強みである開発技術などを生かし、既存のブランドにとどまらない新たなご提案による需要創造を実現し、収益性を高めることで、持続的な事業成長に挑戦します。
(1)コアブランド活動および新価値提案活動
中期計画に基づき、「サントリー天然水」「BOSS」「伊右衛門」「GREEN DA・KA・RA」などのブランドの価値強化と新需要創造の実現に取り組むとともに、新たな価値提案も積極的に行っていきます。
・「サントリー天然水」
「サントリー天然水」は、「本体」では大自然に育まれた水源に根差した、冷たくて清らかな「清冽なおいしさ」という独自のブランド価値をより一層強化すべく、新コミュニケーションを検討するとともに、1Lや冷凍ペットボトルなどのラインアップを通して、幅広い飲用機会を提案していきます。「きりっと」シリーズについても、マーケティング活動に注力し、引き続き育成していきます。
また、国内清涼飲料市場No.1ブランド※であり、インフラとしての役割も持つミネラルウォーターであることから、25年8月に立ち上げた「ちょ備蓄」をキーワードとした防災備蓄の啓発プロジェクトを推進していきます。
※当社調べ
・「BOSS」
「BOSS」は、“働く人の相棒”として、あらゆる働き方に向き合い、世代を超えて愛されるブランドを目指します。「クラフトボス」のコーヒーシリーズでは、「ブラック」「ラテ」「甘くないイタリアーノ」の3本柱の価値を一層強化するとともに、「世界のTEA」シリーズでの価値提案にも注力し、新たな需要を開拓していきます。ショート缶シリーズについても、一層ご愛飲いただくべく、さまざまなご提案をしていきます。
・「伊右衛門」
サントリー緑茶「伊右衛門」は、引き続きブランドの原点である“京都”をテーマに、シリーズを通して一貫したマーケティング活動を行います。従来の無糖茶の枠を超えたご提案に加え、機能性表示食品の「伊右衛門 濃い味」についても引き続き育成します。
・「GREEN DA・KA・RA」
「GREEN DA・KA・RA」は、熱中症対策飲料である「本体」に加え、ノンカフェインの無糖茶シリーズである「やさしい麦茶」「やさしいルイボス」「やさしいコーン茶」を継続育成しながら、“心とカラダへのやさしさ”を核とするブランドとして、2月に新発売する「やさしいアセロラ」をはじめとし、引き続き新たなご提案にも積極的にチャレンジしていきます。また、飲料の提供にとどまらず、23年から開始し、4年目となる「こども気温」啓発活動なども継続していきます。
・新価値提案活動
高まる健康志向に対して、25年に「特茶」ブランドから水カテゴリーにおいて“機能性表示食品”である「特水」を発売したように、健康ニーズに着目した新たな需要創造に引き続き取り組んでいきます。
また、豊かな生活文化の創造を目指し、新たな着眼点での価値提案にも積極的にチャレンジしていきます。
【2026年販売数量計画】(単位:実箱、百万ケース、%)

(2)自販機事業活動
当社はお客様と直接接点を持てる自販機を非常に重要な事業・チャネルであると捉えています。25年に全国展開した自販機キャッシュレスアプリ「ジハンピ」によるキャッシュレス化を、引き続き当社自販機事業における成長戦略の柱と位置づけ、推進していきます。また、法人向け自販機サービスの提案強化や、自販機の商品ラインアップ強化などにも注力していきます。
(3)サステナビリティへの取り組み
サントリーグループは、水源涵養林として高い機能を持つ森を育てる「サントリー 天然水の森」の活動や、容器包装の環境負荷低減の取り組みなど、さまざまな活動を続けています。さらに、飲料業界全体で社会課題の改善に向けて取り組むべく、24年に当社を含む清涼飲料5社で発足した飲料業界『社会課題対応研究会』でも、新たな協働施策の検討を重ねています。
・「サントリー 天然水の森」と「水に関する啓発」活動
サントリーグループでは、水源涵養機能の向上と生物多様性の再生を目的とした活動である「サントリー 天然水の森」を2003年にスタートさせました。現在では、16都府県26ヵ所、12,000ヘクタール超にまで拡大し、国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養しています。多様な分野の専門家や行政や地域の皆さまのご協力のもと、30年~100年先のビジョンの実現に向け、流域の地下水を育む森づくりを続けています。また、次世代環境教育「水育」を展開するほか、流域における地下水位など水資源のモニタリングを継続的に取り組んでいます。
さらに、「サントリー天然水」ブランドにおいては、小学生向けの水の啓発授業の継続展開など、未来の水資源への気づきを促す活動にも引き続き注力していきます。
・ペットボトルのサステナブル素材比率
サントリーグループは、すべてのペットボトルにリサイクル素材あるいは植物由来素材等を使用し、化石由来原料の新規使用をゼロにすることを目指しており、中でも「ボトルtoボトル」水平リサイクルの推進に注力しています。その結果、25年の国内清涼飲料事業における全ペットボトル重量のうち、サステナブル素材(リサイクル素材あるいは植物由来素材等)比率は62%となりました。飲料業界として30年に「ボトルtoボトル」水平リサイクル率50%を目標としている中、当社の100%リサイクルペットボトル比率は既に半数を超えており、業界を牽引しています。
26年も「ボトルtoボトル」水平リサイクルの推進、またそのための「外でもきれいな分別」をテーマとした啓発コミュニケーションなどを行い、前年以上にサステナブル素材を使用していくことを目指します。
・飲料業界『社会課題対応研究会』
24年11月に当社を含む清涼飲料5社で、物流問題をはじめ温室効果ガス(GHG)排出量削減や食品ロス問題といった社会課題を協働領域として捉え、飲料業界全体で改善に向けて取り組むため、飲料業界『社会課題対応研究会』を発足しています。この研究会では、個社単位では解決が難しい社会課題を清涼飲料各社が協働することで、課題の共通認識や対応の検討を行い、社会課題の改善に繋げていくことを目指しています。活動1年目は特に「物流」に焦点を当て、トラックドライバーの待機時間や荷役作業の削減について議論し、活動を行ってきました。
現在は、「物流」に加え「容器包装」などの分野でも具体的な検討項目を新たに定め、物流・GHG排出量・食品ロスなどの社会課題の改善に向け、活発に議論・研究を進めています。
以上