考え方・方針
サントリーグループは、循環型社会の構築に向けて、多様なステークホルダーと、課題解決に向けた取り組みを推進していきます。また、課題解決に向けサントリーグループ従業員の一人ひとりが責任ある行動に努め、持続可能な社会を率先して実現します。
容器包装には、お客様のもとに届くまで商品を守り、より良い品質を保持する役割があります。しかし、かつてその多くはお客様が中味を消費したあと、廃棄物になっていました。サントリーグループは、容器包装がもたらす社会的な影響を強く認識し、1997年に自主基準「環境に係る容器包装等設計ガイドライン」を策定しました。リサイクルの面からラベルの材質、ガラスびんの色などをガイドラインに沿って設計しています。また、LCA(Life Cycle Assessment)の観点から、容器包装の環境負荷低減に取り組んでいます。
容器包装における3Rの推進
サントリーグループは、3R(Reduce・Reuse・Recycle)の考えのもと、環境に配慮した容器包装を開発しています。お客様の飲用時から飲用後の空容器の分別行動 までのユーザビリティに配慮しながら、軽量化をはじめ、より環境負荷の少ない素材の採用、リサイクルしやすい設計に取り組んでいます。
2R+B戦略
ペットボトル容器に関しては、開発において樹脂使用量の削減と再生素材の使用により徹底した資源の有効利用を図りつつ、可能な範囲で化石由来原料を再生可能原料で代替していくという、サントリーグループ独自の2R+B(Reduce・Recycle + Bio)戦略に基づき取り組んでいます。
推進体制
グローバルサステナビリティ委員会
サントリーグループでは、グローバルサステナビリティ委員会(GSC)を中心に、環境経営の推進体制を整えています。GSCは、サステナビリティ担当役員の管掌のもと、水、気候変動、原料、容器包装、健康、人権、生活文化のサステナビリティに関する7つの重要テーマに関する戦略を立案し、その進捗を監督するとともに、事業のリスクや成長機会を分析し、四半期ごとに取締役会へ報告しています。
目標と進捗
取り組み
プラスチックに関する取り組み
プラスチック製品はその有用性により、私たちの生活を豊かにしてきた一方で、使用後の不適切な取り扱いによる環境への影響が、社会問題になっています。日本では環境省がプラスチック製品の利便性を認めつつ、資源循環を総合的に推進するための戦略として「プラスチック資源循環戦略」を策定しました。
サントリーグループにおいても、ペットボトル容器に関して、2R+B(Reduce・Recycle + Bio)戦略に基づき、 循環型かつ脱炭素社会への変革を強力に先導すべく、2019年に「プラスチック基本方針」を策定しました。「プラスチック基本方針」に則り、2030年までにグローバルで使用するすべてのペットボトルをリサイクル素材あるいは植物由来素材等100%に切り替え、化石由来原料の新規使用をゼロにすることで、ペットボトルの100%サステナブル化を目指します。
サントリーグループ「プラスチック基本方針」
サントリーグループは、商品の源泉である自然の恵みに感謝し、多様な生命が輝き響きあう世界の実現にむけて、循環型かつ脱炭素社会への変革を強力に先導します。プラスチックはその有用性により、われわれの生活にさまざまな恩恵をもたらしています。
当社が使用するプラスチック製容器包装が有用な機能を保持しつつも、地球環境へネガティブな影響を与えないよう、多様なステークホルダーと、問題解決に向けた取り組みを推進していきます。また、問題解決に向けサントリーグループ従業員の一人ひとりが責任ある行動に努め、持続可能な社会を率先して実現します。
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1.Recycle & Renewable:
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①2030年までに、グローバルで使用するすべてのペットボトルの素材を、
リサイクル素材あるいは植物由来素材等100%に切り替え、化石由来原料の新規使用ゼロの実現を目指します。 -
②すべての事業展開国において、各国の国情に応じた効率的なリサイクルシステム構築のために必要な施策を、政府機関や業界、環境NGO、NPOなどとともに積極的に取り組みます。
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2.Reduce & Replacement:
資源の有効活用のために、容器包装のデザイン変更などにより、プラスチック使用量の削減を推進するとともに、環境にネガティブな影響を与えない代替となる容器包装の導入の検討をすすめます。 -
3.Innovation:
リサイクル率向上、環境影響を最小限におさえる素材領域などにおけるイノベーションに積極投資します。 -
4.New Behavior:
人々の行動変容を促す啓発活動を実施するとともに、サントリーグループ従業員一人ひとりが、ライフスタイルの変革に努め、分別収集の促進、河川、海岸の清掃活動などの社会貢献活動にも積極的に参加します。
Reduce:軽量化
サントリーグループは約20年前より、ペットボトル・キャップ・ラベルなどの軽量化・薄肉化に取り組んできました。商品の飲用時品質(中味の品質保持・容器の使いやすさ)を維持・向上しながら、資源の有効利用を目指しています。
「サントリー天然水」550mlの軽量化の変遷※1
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※12009年までは容量500ml
「サントリー天然水」2Lの軽量化の変遷
<2030年目標のペットボトルの100%サステナブル化の実現に向けた注力取り組み>
Recycle:「ボトルtoボトル」水平リサイクルの推進
軽量化の次のステップとしての取り組みであり、また、2030年目標であるペットボトルの100%サステナブル化に向けての中核となる活動が、使用済みペットボトルを新たなペットボトルに生まれ変わらせる「ボトルtoボトル」水平リサイクルです。
2012年に日本国内清涼飲料業界で初めて100%リサイクルペットボトルを導入※1したことを皮切りに、従来よりもCO2排出量を低減する世界初の「FtoPダイレクトリサイクル技術」を開発※2するなど、「ボトルtoボトル」水平リサイクルを推進してきました。
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※1メカニカルとして
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※2協栄産業(株)など4社で共同開発
<2030年目標のペットボトルの100%サステナブル化の実現に向けた注力取り組み>
Bio:植物由来素材等のペットボトル
サントリーグループでは、ペットボトルの100%サステナブル化に向けて、環境負荷の低い「ボトルtoボトル」水平リサイクルを最優先に活動し、ペットボトルを資源として何度も循環させる持続可能な社会の実現を目指しています。一方で清涼飲料市場全体においては、ペットボトル以外の用途へのリサイクル分や、ペットボトル飲料市場拡大に伴う新規資源の投入が必要と考えています。そのため、「ボトルtoボトル」水平リサイクルの推進とともに、リサイクル素材の不足分を補う役割として、植物由来素材等のペットボトルの開発を進めています。
2013年には30%植物由来素材ペットボトルを「サントリー天然水」550ml※に導入し、同2Lでも2023年より全数に導入しています。
100%植物由来素材ペットボトル(右)
現在の30%植物由来素材ペットボトル(左)
また、サントリーグループと米国バイオ化学ベンチャー企業・アネロテック社は、100%植物由来素材ペットボトルの共同開発に取り組み、2019年にはペットボトル原料の70%を構成するテレフタル酸の前駆体「パラキシレン」を、食料用原料のサプライチェーンに影響が出ない非食用の植物由来素材(ウッドチップ)のみから生成することを実現しました。2021年には、当技術を用いた100%植物由来素材ペットボトルの試作品の開発に成功し、実用化へ向けて前進しました。
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※自動販売機対応商品は一部除く
ステークホルダーとの連携
使用済みプラスチックの再資源化事業に向けた取り組み
サントリーグループは、持続可能な社会の実現に向けてプラスチック課題解決に貢献すべく、バリューチェーンを構成する12社で、使用済みプラスチックの再資源化事業に取り組む共同出資会社、(株)アールプラスジャパンを設立し、2020年6月から事業を開始しました。2025年3月現在、参画企業は48社に広がっており、アネロテック社(Anellotech)とともに、使用済みプラスチックの再資源化技術開発を進めています。
現在国内ではペットボトル以外のプラスチックの多くが焼却※されているといわれています。今回の技術は、ペットボトルを含むその他一般のプラスチックを、直接プラスチックの原料となる基礎化学品(ベンゼン・トルエン・キシレン・エチレン・プロピレンなど)に戻すケミカルリサイクルの技術です。従来の油化工程を経由するケミカルリサイクルよりも少ない工程で処理でき、CO2排出量やエネルギー必要量の抑制につながるものと期待しています。この技術が確立できれば、より多くの使用済みプラスチックを効率的に再生利用できると考えています。
(株)アールプラスジャパンは、世界で共通となっているプラスチック課題解決に貢献すべく、業界を超えた連携により、技術開発に加え、その社会実装を目指していきます。
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※焼却時に発生する熱を回収し、発電や熱供給に活用するサーマルリカバリー(熱利用)を含む
社会活動
サントリーグループでは、社員一人ひとりがライフスタイルの変革に努め、分別収集の促進、河川、海岸の清掃活動などの社会貢献活動にも積極的に参加しています。ベトナムのサントリーペプシコ・ベトナム・ビナレッジ社が、グローバルに活動している海洋自然保護団体「オーシャン コンサーバンシー(Ocean Conservancy)」と協働してハノイ近郊でビーチクリーンを実施し、従業員やその家族が参加しました。
アライアンスへの加盟
「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)」に加盟
サントリーグループは、経済産業省の呼びかけにより設立された官民連携のアライアンスであるクリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)に2019年の設立時点から加盟しています。このアライアンスを通して、政府機関や業界と強力に連携し、プラスチック代替素材の開発・普及促進に努めるとともに、海外各国への情報発信と技術コンサルティングを通して、各国の状況に応じた効率的なリサイクルシステムの構築を目指します。
「Global Plastic Action Partnership(GPAP)」に加盟
サントリーグループは、2019年にプラスチックによる環境課題の解決に取り組むグローバルなアライアンス「グローバル プラスチック アクション パートナーシップ(GPAP:Global Plastic Action Partnership)」に加盟しました。
- ※「GPAP」は、プラスチックによる環境課題の解決を目的に、世界経済フォーラムを基盤とした官民連携により創設された、プラスチックの循環型経済を目指すグローバルなアライアンスです。イギリス、カナダ政府、企業、投資家、専門家、NGOをはじめとする市民組織など、多岐にわたるメンバーで構成されています。グローバルレベルでの情報交換やベストプラクティスの共有に加え、ローカルレベルでも地域に根差したプロジェクト活動に取り組んでいます。
WWFジャパン「プラスチック・サーキュラー・チャレンジ 2025※」に参画
サントリーグループは、持続可能な社会の実現に向け、2022年にWWFジャパン(公益財団法人世界自然保護基金ジャパン)による「プラスチック・サーキュラー・チャレンジ 2025」に参画しました。
- ※「プラスチック・サーキュラー・チャレンジ 2025」は、WWFジャパンの呼びかけに応じ、企業がプラスチック諸問題の解決を目指す枠組みです。参画企業は、2025年をマイルストーンにした容器包装/使い捨てプラスチックに関するコミットメントを掲げ、「持続可能なサーキュラー・エコノミー」のアプローチで活動を推進していきます。
缶・びん・樽・紙パック・段ボールに関する取り組み
Reduce:軽量化
缶の軽量化
ビールやコーヒーなどの缶について、お客様の扱いやすさを確保しつつ、使用する資源量を極力減らすことを目指して軽量化を進めています。
アルミ缶は、2008年にビールの缶のふた口径を小さくし、2014年にはビールやチューハイなどの缶胴を薄くする取り組みを行いました。また、コーヒーのスチール缶も缶胴の薄肉化を実施し、着実に軽量化を推進しています。
「ボス レインボーマウンテンブレンド」
「ザ・プレミアム・モルツ」
「-196℃ストロングゼロ<ダブルレモン>」
びんの軽量化
「ザ・プレミアム・モルツ」の中びんは、2014年に約10g軽量化して460gになりました。ラベルが貼られている胴部分の太さを0.2~0.3mmへこませ、びん同士がぶつかっても傷がつかないように設計されています。また、栓抜きで開栓する際に口欠けしにくい形状に改善をするなど、びん品質の改善にも取り組んでいます。
「ザ・プレミアム・モルツ」中びん
段ボールの軽量化
サントリーグループでは、環境負荷低減に向けて、業界連携のもと飲料のダンボールカートンのショートフラップ化に取り組んでいます。2012年から清涼飲料の小容量ペットボトル商品にて導入し、従来の段ボールに比べて紙の使用量を約20%削減できました。2019年よりビール商品およびRTD商品にもショートフラップダンボールを展開しています。
サイド部の段ボール使用量を削減した
ショートフラップ段ボール
Reuse:容器の回収・再利用を推進
びん・樽の再利用
ビールや飲食店様向けの清涼飲料などにはリターナブル容器(びんや樽)が多く使用されており、これらは自社ルートで回収・洗浄して、繰り返し使用しています。また、酒販店様や飲食店様から排出される事業系ガラスびんについては、1974年に専門の業者による回収ルートを構築し、流通チャネルでの回収を支援しています。
ワンウェイびんは、各市町村などの効果的な分別・回収ルートを活用させていただいています。
また、サントリー食品ヨーロッパでは、スペインやフランスのレストランやバーに提供しているシュウェップスやオランジーナブランドの一部のガラス瓶を当社に返却していただき、洗浄・再充填を行っています。
Recycle: 容器のリサイクルを促進
世界初の100%リサイクルアルミ缶を実現
2022年には、(株)UACJと東洋製罐グループホールディングス(株)が共同で製造した、世界初※1のリサイクルアルミ材を100%使用した缶を、「ザ・プレミアム・モルツ」ブランドに使用し数量限定で発売しました。リサイクルアルミ材100%使用缶は、通常のアルミ缶※2と比較してCO2排出量を約60%削減することができます。
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※1缶材由来のリサイクルアルミのみを使用し、商用化されたSOT(ステイオンタブ)缶として(2022年7月 東洋製罐グループ、UACJ調べ)
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※2東洋製罐グループがUACJ製のアルミ材を使用して製缶する350mℓ缶
環境負荷の低い缶蓋「EcoEnd™」をビール類に初採用
缶蓋の製造時に発生する温室効果ガス(以下GHG)の排出量が約4割※1少ない飲料缶蓋「EcoEnd™」をビール類の一部商品に採用しています。アルミ新地金は製造時に大量の電力を使用するため、リサイクル材と比較して多くのGHGを排出し、環境負荷を高めることが課題となっており、「EcoEnd™」は、アルミニウム溶解後の成分調整と製造技術の開発により、アルミ新地金の使用量を41%減らし、リサイクル原料※2の割合を75%に増やしています。結果、従来の飲料用缶蓋と同等の品質を担保しつつ、GHG排出量の約4割削減を実現しています。
- ※1東洋製罐株式会社の従来品比。缶蓋1枚当たりの削減量
- ※2GHG排出量はアルミ新地金の3%
リサイクルできる紙容器への変更
従来の酒類紙容器には品質保持のため、内側にアルミニウム蒸着を施した容器を採用していました。紙とアルミニウムを分離してリサイクルすることが困難でしたが、新しい紙容器では、非アルミニウムの透明基材蒸着を採用することにより、リサイクル適性が向上しています。
焼酎やスピリッツ、ワインに、リサイクル適性の高い紙容器を採用し、2024年4月時点で酒類紙容器製品の約9割の切替を完了しています。
「梅酒にしませんか」
「デリカメゾン甘口赤」
グリーンアルミ※1を使用した缶の導入
2024年1月には、「ザ・プレミアム・モルツ」ブランドでグリーンアルミ※1を使用した缶を導入し、数量限定で発売しました。本製品のアルミ缶は、住友商事(株)・住商メタレックス(株)・(株)神戸製鋼所・大和製罐(株)が共同で企画・製造し、グリーンアルミ※1をマスバランス方式※2により割り当て、通常のアルミ缶※3と比較してCO2排出量を25%削減すること※4ができます。
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※1再生可能エネルギーによりCO2排出を抑制して製造したアルミニウム
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※2特性の異なる原料が混合される場合に、ある特性を持つ原料の投入量に応じて生産する製品の一部にその特性を割り当てる手法
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※3日本アルミニウム協会 飲料用アルミニウム缶のインベントリ調査報告書(2023年7月)にて公開されている350mlアルミニウム缶
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※4DNV ビジネス・アシュアランス・ジャパン(株)により、第三者の公平・中立的な立場からスキームの検証と妥当性を確認しています
「ザ・プレミアムモルツ350ml」
「FSC®認証紙」の導入
サントリーグループは、国産商品において、FSC認証※を取得した紙製包材を採用しています。飲料事業では2018年に「サントリー天然水」ブランド全商品のダンボール包材を、FSC認証紙に切替えが完了し、酒類事業では商品のダンボール包材、6缶パック包装紙において採用し、グループ全体でFSC認証を取得した紙製包材の使用を推進しています。
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※FSC(Forest Stewardship Council・森林管理協議会)は、責任ある森林管理を普及させることを目的とする国際的な非営利団体。責任ある森林管理から生産される木材とその商品を識別し、それを消費者に届けることで、責任ある森林管理を消費者が支える仕組みをつくっています。その認証は、森林の環境保全に配慮し、森林のある地域社会の利益にかない、経済的にも継続可能な形で生産された木材に与えられます。
副産物・廃棄物に関する取り組み
廃棄物の削減と再資源化の推進
サントリーグループでは、循環型社会の構築に寄与するため、副産物・廃棄物の排出量削減と100%再資源化に取り組んでいます。
サントリー食品ヨーロッパでは工場からの廃棄物をゼロにするという目標を掲げて廃棄物の削減と再資源化に取り組んでいます。また、商品の食品廃棄物を50%削減するという目標を掲げており、この目標に向けた取り組みの一環として、余剰商品を慈善団体に寄付し、貧困に苦しむ人々の支援を行っています。
副産物・廃棄物排出実績
| エリア | 排出量(千t) | ||
|---|---|---|---|
| 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
| 日本 | 230 | 271 | 251 |
| 米州 | 541 | 427 | 301 |
| 欧州 | 144 | 166 | 139 |
| アジア | 54 | 32 | 32 |
| オセアニア | 6 | 3 | 2 |
| アフリカ | - | - | - |
| 計 | 975 | 900 | 724 |
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※国内生産27工場、海外生産52工場が対象
国内工場の再資源化率と生産の各工程で発生する副産物・廃棄物の再利用の流れ
| 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
|---|---|---|---|
| 排出量 (千t) | 230 | 271 | 251 |
| 再資源化量 (千t) | 230 | 271 | 245 |
| 再資源化率 (%) | 100.0 | 99.9 | 97.8 |
副産物・廃棄物の排出量、再資源化率および用途
| 排出物の 種類 |
主要用途 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 排出量 (t) |
再資源 化率(%) |
排出量 (t) |
再資源 化率(%) |
排出量 (t) |
再資源 化率(%) |
||
| 植物性残さ(糖化粕・茶粕・コーヒー粕など) | ・飼料 ・肥料 |
167,855 | 100 | 203,440 | 100 | 158,404 | 100 |
| 汚泥(余剰汚泥など) | ・肥料 | 28,396 | 100 | 30,444 | 100 | 28,472 | 100 |
| 木くず(樽材、パレット) | ・家具材 ・合板原料 |
3,658 | 100 | 4,243 | 98 | 3,993 | 98 |
| ガラス・陶磁器くず | ・ガラス材料 ・路盤材 |
1,172 | 100 | 1,224 | 100 | 1,281 | 100 |
| 紙くず(段ボール、紙ラベルなど) | ・再生紙 ・段ボール原料 |
5,735 | 100 | 5,671 | 100 | 5,660 | 100 |
| 廃プラスチック類 | ・パレット ・固形燃料 ・補助燃料 |
5,810 | 100 | 6,036 | 100 | 5,838 | 100 |
| 金属くず(アルミ、鉄) | ・アルミ ・スチール原料 |
3,123 | 100 | 3,033 | 100 | 2,693 | 100 |
| その他 | 13,979 | 100 | 16,863 | 100 | 44,196 | 87 | |
| 合計 | 229,728 | 100 | 270,953 | 100 | 250,537 | 98 | |
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※国内生産27工場が対象
種類別に再資源化の用途を開拓
サントリーグループから発生する副産物・廃棄物は、さまざまな用途で再資源化しています。
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樽キャビネット
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TARURUダイニングセット
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バレル テイスティングセット
役目を終えたウイスキーの樽材からつくられた「樽ものがたり」の商品群
食品廃棄物の循環利用サイクルの構築――井筒まい泉(株)
井筒まい泉(株)では、貴重な自然の恵みを無駄にしないために、食品ロスの削減と再利用に積極的に取り組んでいます。その象徴的な取り組みが、パンの耳の循環利用サイクルの構築です。
同社の人気メニューであるヒレかつサンドの製造工程では、パンの耳の切れ端が発生します。このパンの耳は、従来から飼料としてリサイクルできる業者様に引き渡していましたが、パンの耳を混合した飼料が豚の飼育に適していることから、2012年からはこれを飼料として育てたオリジナルブランド豚「甘い誘惑」を開発し、再び同社のとんかつなどの原料として循環利用する取り組みを行っています。
オリジナルブランド豚「甘い誘惑」