No.SBF0306  (2015.6.23)

調査・研究開発

サントリーウォーターレポート
― ミネラルウォーターは、飲み水としてだけでなく「お茶を淹れる」
「ごはんを炊く」など日常生活のなかで利用用途が広がる ―
― スパークリングウォーターやフレーバーウォーターは、
「くつろいでいる時」を中心に飲用シーンが拡大 ―

サントリーウォーターレポート

■日本のウォーター市場について
 1970年代前半に業務用市場で販売されて以来、“おいしい水”へのニーズ、健康・美容効果への注目度の高まりなどから、ミネラルウォーター市場は伸長を続け、人々の生活に浸透しています。東日本大震災後に拡大した日本の市場は2014年もさらに伸長し、これまでで最大の規模となりました。
 また、近年ではスパークリングウォーターやフレーバーウォーターも生活に浸透し、当社推計で、それぞれの市場はここ5年で約4~5倍の規模にまで大幅に拡大しています。伸長するミネラルウォーター市場、急成長するスパークリングウォーターやフレーバーウォーターを加え、これらを総称する水系飲料市場は盛り上がりを見せています。

■2015年 消費者利用動向調査の結果 総括

〈ミネラルウォーター〉
 ◆ 景気の影響もあってか、水道水の利用率上昇や低価格志向の動きもみられたが、引き続き「飲み水」としてミネラルウォーターの利用率が一番高い。
 ◆ 飲み水だけでなく、「お茶を淹れる水」や「ごはんを炊く水」として日常生活のなかでの利用用途も拡大しており、宅配サービスのミネラルウォーターにも同じニーズが見られ始めている。
〈スパークリングウォーター〉
 ◆ スパークリングウォーターの飲用率は昨年と同様に引き続き高く、リピーターが増加傾向にあり、生活に欠かせない存在となってきている。
〈フレーバーウォーター〉
 ◆ 昨年より若干飲用率が下がっているものの、フレーバーウォーターにおいても、リピーターが増加傾向にあり、飲用シーンも広がりを見せている。一方で、未経験者も多く、今後もすそ野が広がる余地が大きいと思われる。

I.消費者利用動向調査

  1991年から当社で実施している消費者対象の飲用動向調査の2015年版です。ミネラルウォーターおよびスパークリングウォーター、フレーバーウォーターの利用動向の現状と今後をレポートします。

II.参考:日本のウォーター市場の推移について

I.消費者利用動向調査

ミネラルウォーターをはじめとした飲用水の利用実態

1.調査概要

 ミネラルウォーターは、今や日常生活には欠かせないものとなっています。
 当社は、ミネラルウォーターがどのように飲用されているのか、飲用頻度、飲用機会や購入実態などを明らかにすることを目的に、1991年から毎年市場動向調査を実施しています。なお、2003年から、調査対象を「家庭でミネラルウォーターを飲む人」に限定せず、一般消費者を対象に、ミネラルウォーターをはじめとした「飲用水」全般に対する意識と利用実態を聞いています。また、2010年から調査方法を直接面接法からインターネット調査に変更しています。

《「飲用水」市場動向調査》
1.調査対象

  首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)および関西圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)に居住する20~69歳の男女個人で、昨年の4月以降に以下の6種類の有料の水、および水道水のいずれかを「飲用水」として利用した人を対象としました。
  a)ミネラルウォーター(ペットボトル、缶、ビンに入った非発泡かつ甘くないもの)
b)炭酸水またはスパークリングウォーター
c)フレーバーウォーター
d)宅配サービスのミネラルウォーター(ウォーターサーバーを使用し自宅で利用するもの)
e)スーパーの店頭などで、セルフサービスで詰める水
f)自宅の浄水器(水道直結式のアルカリイオン整水器や浄水器)の水

2.調査対象者数

  500人(男性253人、女性247人)

3.調査方法

  インターネット調査

4.調査期間

  2015年4月25日~4月27日

 調査結果の概要は次のとおりです。

2.主な調査結果

(1)この1年間に利用した「飲用水」の利用率
 ・ ミネラルウォーターの利用率が86.0%とトップ。
最もよく飲んだ飲み水はミネラルウォーターという人が増加。
(2)ミネラルウォーターを飲む・利用するときに気にすること
 ・ ミネラルウォーターを飲む・利用するときに気にすることは、「価格」「おいしさ」「安全性」など。昨年同様、「価格」を気にする人が最多。
(3)ミネラルウォーターの用途
 ・ 「そのまま飲む水」だけでなく、「お茶を淹れる水」や「ごはんを炊く水」としての利用率が上昇。日常生活のなかでミネラルウォーターの利用用途が拡大。
(4)ミネラルウォーターの採水地として思い浮かぶ場所・望ましい採水地イメージ
 ・ ミネラルウォーターの採水地として思い浮かぶ場所は「南アルプス」。望ましい採水地とは「水源を守る豊かな森があること」。
(5)宅配サービスのミネラルウォーターの利用理由
 ・ 宅配サービスのミネラルウォーターの利用理由は利便性に加え、「安心」や「おいしさ」。特に子供あり利用者で顕著に。
(6)宅配サービスのミネラルウォーターの用途
 ・ 宅配サービスのミネラルウォーターも「お茶を淹れる水」や「ごはんを炊く水」として利用率が上昇。日常生活のなかでの利用用途が拡大。
(7)スパークリングウォーターの飲用率と飲用方法
 ・ スパークリングウォーターの飲用率は昨年に引き続き、半数以上。飲用経験者の3人に1人は昨年に比べ飲用量が増加。4割以上がアレンジ飲みを楽しんでいる。
(8)スパークリングウォーターを飲む・利用するときに気にすること
 ・ スパークリングウォーターを飲む・利用するときに気にすることは、「価格の安さ」、「味」、「炭酸の強さ」が上位に。昨年に比べ、「価格」や「味」が上昇。
(9)スパークリングウォーターを飲むシーン
 ・ スパークリングウォーターを飲むのは「くつろいでいる時」が最多。昨年に比べ、「家事の合間」など日常のちょっとした時間に飲む人が増加。
(10)フレーバーウォーターの飲用率と飲用理由
 ・ フレーバーウォーターの飲用率は約4割。飲用者の約3割が1年前に比べ飲用量が増加。一方で、未経験者も約4割のため今後さらなる利用者の増加が期待される。
(11)フレーバーウォーターを飲むときに気にすること
 ・ フレーバーウォーターを飲むときに気にすることは、「フレーバーの味」、「水そのもののおいしさ」。
(12)フレーバーウォーターを飲むシーン
 ・ フレーバーウォーターを飲むシーンは、「くつろいでいるとき」「就寝前」「食事中」などで上昇。
(13)水の種類別飲用シーン
 ・ ミネラルウォーターはあらゆる日常生活の中で利用され、スパークリングウォーターやフレーバーウォーターはくつろいでいる時を中心に飲用シーンが拡大。

3.調査結果の詳細

(1)この1年間に利用した「飲用水」の利用率

ミネラルウォーターの利用率が86.0%とトップ。
最もよく飲んだ飲み水はミネラルウォーターという人が増加。

 ミネラルウォーター(ペットボトル、缶、ビンに入った非発泡かつ甘くないもの)、炭酸水またはスパークリングウォーター、フレーバーウォーター、宅配サービスのミネラルウォーター、スーパーの店頭などでセルフサービスで詰める水、自宅の浄水器の水、水道水の7種類の水について、この1年間の利用率(飲んだ・利用した割合)を調べました。その結果、ミネラルウォーターの利用率が86.0%と最も高くなっています。景気の影響もあってか、昨年に比べ、水道水が少しポイントを上げたものの、ミネラルウォーター、スパークリングウォーター、フレーバーウォーターの利用率は依然として高くなっています(図1)。
 また、この1年で飲み水として最もよく利用したのはミネラルウォーターだとする人が約4割(39.0%)。昨年に比べ、約6ポイント増加しており、ミネラルウォーターの存在価値はさらに高まっていると言えます(図2)。

[図1]この1年間に飲んだ・利用した「飲用水」(複数回答)
(2015年、2014年)

(図1)

[図2]この1年間に飲み水として最も利用したもの(単数回答)
(2015年、2014年)

(図2)

(2)ミネラルウォーターを飲む・利用するときに気にすること

ミネラルウォーターを飲む・利用するときに気にすることは、
「価格」「おいしさ」「安全性」など。
昨年同様、「価格」を気にする人が最多。

 次に、ミネラルウォーターの飲用・利用時に気にすることを聞いてみました。
 「価格」(64.5%)を気にしている人が最も多く、そのほか、「おいしさ」(46.4%)、「安全性」(40.1%)、「品質」(35.3%)などが上位にあがっています。2014年の結果と比べると、各項目の順位にほとんど変化はありませんが、「価格」を気にする人が昨年と変わらず最も多くなっています。景気の影響もあってか低価格志向が出ているようです(図3)。

[図3]ミネラルウォーターの飲用・利用時に気にしていること(上位8項目)
2015年、2014年(複数回答)

(図3)

(3)ミネラルウォーターの用途

「そのまま飲む水」だけでなく「お茶を淹れる水」や「ごはんを炊く水」としての
利用率が上昇。日常生活のなかでミネラルウォーターの利用用途が拡大。

 ミネラルウォーターの用途を聞いてみました。
 「そのまま飲む水」(95.2%)としての利用が主流ですが、2014年の結果に比べ、「日本茶・コーヒー・紅茶を淹れる水」、「ごはんを炊く水」が上昇するなどミネラルウォーターは、飲み水として利用されるだけではなく、生活のさまざまなシーンでの利用が広がっているようです(図4)。

[図4]ミネラルウォーターの用途(上位10項目)(複数回答)
(2015年、2014年)

(図4)

(4)ミネラルウォーターの採水地として思い浮かぶ場所・望ましい採水地イメ-ジ

ミネラルウォーターの採水地として思い浮かぶ場所は「南アルプス」。
望ましい採水地とは「水源を守る豊かな森があること」。

 ミネラルウォーターの飲用・利用者に、採水地として思い浮かぶ場所を聞いてみたところ、2015年も「南アルプス」(山梨県)が第1位となりました。今年も9割以上の方がミネラルウォーターの採水地として「南アルプス」を思い浮かべています。この調査を開始した2013年以来、3年連続で第1位となっています(図5)。
 また、望ましいミネラルウォーターの採水地については、4人に3人の割合で「水源を守る豊かな森があること」(74.6%)、2人に1人が「水源を守る森が守られていること」(50.8%)とし、「採水地全体の環境が保全されているところ」(42.6%)を上回りました。漠然とした環境保全というよりも採水地の「森」の重要性が認識されているようです(図6)。

[図5]ミネラルウォーターの採水地として思い浮かぶ場所(複数回答)

(図5)

[図6]望ましいミネラルウォーターの採水地イメージ(複数回答)

(図6)

(5)宅配サービスのミネラルウォーターの利用理由

宅配サービスのミネラルウォーターの利用理由は利便性に加え、
「安心」や「おいしさ」。特に子供あり利用者で顕著に。

 宅配サービスのミネラルウォーターを利用した経験のある人に、利用理由を聞いてみました。
 「配達してくれるから」(37.3%)、「安心だから」(34.3%)、「おいしいから」(31.3%)の3つが上位理由となりました。
 利用経験者のうち子供のいる方では、「安心だから」(41.7%)が一番の理由になっていますが、子供のいる方と利用経験者全体を比べると、「自然・天然の水だから」(子供あり27.8%、利用者全体16.4%)、「手頃な価格だから」(子供あり22.2%、利用者全体11.9%)、「安心だから」(子供あり41.7%、利用者全体34.3%)が高くなっています。子供のいる方が宅配サービスのミネラルウォーターを利用するのは、ウォーターサーバーの利便性だけでなく、「水へのこだわり」や「価格」が利用理由になっているようです(図7)。

[図7]宅配サービスのミネラルウォーターの利用理由(複数回答)

(図7)

(6)宅配サービスのミネラルウォーターの用途

宅配サービスのミネラルウォーターも「お茶を淹れる水」や「ごはんを
炊く水」としての利用率が上昇。日常生活のなかでの利用用途が拡大。

 宅配サービスのミネラルウォーターの利用方法について聞いてみました。宅配サービスのミネラルウォーターも「そのまま飲む水」(88.1%)としての利用が主流ですが、2014年の結果と比べると、「ごはんを炊く水」、「お酒を割る水」、「製氷用の水」、「日本茶・コーヒー・紅茶を淹れる水」などとして利用する人の割合が上昇しています。
 宅配サービスのミネラルウォーターも、(ペットボトル入り等の)ミネラルウォーター同様、日常生活のなかで利用用途が広がっているようです(図8)。

[図8]宅配サービス(ウォーターサーバー)のミネラルウォーターの用途
(上位10項目)(2015年、2014年)(複数回答)

(図8)

(7)スパークリングウォーターの飲用率と飲用方法

スパークリングウォーターの飲用率は昨年に引き続き、半数以上。
飲用経験者の3人に1人は昨年に比べ飲用量が増加。
4割以上がアレンジ飲みを楽しんでいる。

 この1年間にスパークリングウォーターを飲んだ人の割合は、50.4%と引き続き過半数の方が飲用しています(図9)。
 また、1年前と飲用量の変化を聞いたところ、「増えた」が33.7%と、「減った」(9.1%)を大きく上回っています(図10)。
 さらに、「飲んだ」と回答した方に、その飲用状況を聞いたところ、「よく飲む」が21.6%、「たまに飲む」が46.6%、両者をあわせると68.2%となり、「あまり飲まない」(18.8%)、「めったに飲まない」(13.0%)を合わせた31.8%を大きく上回っており、スパークリングウォーターはリピートして飲んでいる方が多いようです(図11)。

[図9]スパークリングウォーターの利用率(単一回答)
(2015年、2014年)

(図9)

[図10]1年前と比べた飲む量の変化(単一回答)

(図10)

[図11]スパークリングウォーターの飲用頻度(単一回答)

(図11)

 スパークリングウォーターを飲んでいる人に、飲用方法を尋ねてみたところ、「そのまま飲んでいる」が82.7%、「割って飲んでいる」42.8%となりました。「割って飲んでいる」人では、お酒を割って飲んでいる(71.9%)が最も多くなっていますが、「果汁飲料などノンアルコール飲料を割って飲んでいる」(28.1%)、「黒酢や果実酢を割って飲んでいる」(15.7%)など、アレンジ飲みも楽しんでいることがわかりました(図12、図13)。

[図12]スパークリングウォーターの飲用方法(複数回答)

(図12)

[図13]割って飲んでいるもの(複数回答)

(図13)

(8)スパークリングウォーターを飲む・利用するときに気にすること

スパークリングウォーターを飲む・利用するときに気にすることは、
「価格の安さ」、「味」、「炭酸の強さ」が上位に。
昨年に比べ、「価格」や「味」が上昇。

 スパークリングウォーターを飲んだ・利用した人にスパークリングウォーターを飲むときに気にすることをお聞きしたところ、「価格が安いこと」(39.4%)、「味」(37.5%)、「炭酸の強さ」(37.0%)が上位にあがりました。昨年に比べ、「価格が安いこと」、「味」の2つが要素として優先度が高くなっています(図14)。

[図14]スパークリングウォーターを飲用・利用時に気にすること(複数回答)

(図14)

(9)スパークリングウォーターを飲むシーン

スパークリングウォーターを飲むのは「くつろいでいる時」が最多。
昨年に比べ、「家事の合間」など日常のちょっとした時間に飲む人が増加。

 スパークリングウォーターの飲用シーンをお聞きしたところ、「くつろいでいる時」(33.2%)、「お酒を飲んでいる時」(25.5%)、「風呂上り」(23.6%)が上位にあがりました。昨年と比べると、「家事の合間」、「仕事中/授業中」に飲んでいる人の割合などが上昇しており、オンタイムのちょっとした合間に飲まれることが増えているようです(図15)。

[図15]スパークリングウォーターの飲用シーン(複数回答)
(2015年、2014年)

(図15)

(10)フレーバーウォーターの飲用率と飲用理由

フレーバーウォーターの飲用率は約4割。
飲用者の約3割が1年前に比べ飲用量が増加。
一方で、未経験者も約4割のため今後さらなる利用者の増加が期待される。

 この1年間にフレーバーウォーターを飲んだ人の割合は40.4%でした。一方で「飲んだことがない・知らない」人が34.6%おり、スパークリングウォーターに比べて未経験者が多いことからも、フレーバーウォーター市場はまだまだ広がる可能性を持っていると言えます(図16)。
 また、この1年間に飲料量が増えたかどうかを聞いたところ、「増えたと思う」が31.7%と「減ったと思う」(6.9%)を上回っています(図17)。さらに、フレーバーウォーターを飲んだ人の飲用状況を聞いたところ、「よく飲む」が9.4%、「たまに飲む」が49.0%となり、両者を合わせると58.4%と、半数を超えています(図18)。

[図16]フレーバーウォーターの飲用率(単一回答)
(2015年、2014年)

(図16)

[図17]この1年の飲用量変化(単一回答)

(図17)

[図18]フレーバーウォーターの利用頻度(単一回答)

(図18)

 フレーバーウォーターを利用している人にその理由を聞いてみました。「おいしいから」と回答した人が最も多く(47.5%)、以下、「口がさっぱりするから」(40.1%)、「飲みやすいから」(37.1%)となっています。
 昨年に比べ、「おいしいから」、「飲みやすいから」などが上昇しており、「飲みやすいおいしさ」が評価され、飲用されているようです(図19)。

[図19]フレーバーウォーターを飲む理由(複数回答)

(図19)

(11)フレーバーウォーターを飲むときに気にすること

フレーバーウォーターを飲むときに気にすることは、
「フレーバーの味」、「水そのもののおいしさ」。

 フレーバーウォーターを飲んだ人にフレーバーウォーターを飲むときに気にすることをお聞きしたところ、「フレーバーの味」(66.8%)が最も多く、以下、「水そのもののおいしさ/おいしさ」(32.2%)、「天然水を使っていること」(23.8%)、「価格が安いこと」(22.8%)が続いており、昨年とほとんど変化はありませんでした(図20)。

[図20]フレーバーウォーターを飲用・利用時に気にすること(複数回答)

(図20)

(12)フレーバーウォーターを飲むシーン

フレーバーウォーターを飲むシーンは、
「くつろいでいるとき」「就寝前」「食事中」などで上昇。

 フレーバーウォーターを飲むシーンを尋ねたところ、「くつろいでいる時」(32.7%)が第1位となりました。昨年に比べ、「くつろいでいる時」、「就寝前」などが増加傾向にあり、昼食時・夕食時なども増えています。フレーバーウォーターは、くつろいでいる時間や食事中など、リラックスしている時に飲まれることが増えているようです(図21)。

[図21]フレーバーウォーターを飲むシーン(複数回答)

(図21)

(13)水の種類別飲用シーン

ミネラルウォーターはあらゆる日常生活の中で利用され、
スパークリングウォーターやフレーバーウォーターは
くつろいでいる時を中心に飲用シーンが拡大。

 これまでみてきた、水の種類別の飲用シーンを上位から順にまとめてみると以下のようになります。
 ミネラルウォーターは「朝起きてすぐ」(38.4%)や「風呂上り」(32.1%)、「仕事中/授業中」(29.2%)など、日常生活のさまざまなシーンで飲まれています。
 スパークリングウォーターやフレーバーウォーターは、ともに「くつろいでいる時」(33.2%、32.7%)に飲んでいる人が最も多くなっています。スパークリングウォーターは、「お酒を飲んでいるとき」(25.5%)、「風呂上り」(23.6%)が続いており、どちらかといえば夜のくつろぎタイムに飲んでいることがうかがわれます。一方、フレーバーウォーターは、「仕事中/授業中」(28.2%)、「レジャーの時」(23.3%)など、どちらかといえば昼間のアクティブな時間帯に飲まれているようです(図22)。

[図22]水の種類別 飲用シ-ン 上位5項目(複数回答)

(図22)

II.参考:日本のウォーター市場の推移について

〈ミネラルウォーター市場について〉
 日本のミネラルウォーターの歴史は、1970年代前半、業務用市場で販売された瓶入りのミネラルウォーターにまでさかのぼります。その後、さまざまな時代背景を反映しながら、ミネラルウォーターは着実に日本人の生活の中に浸透してきています。

●1980年代後半~家庭用市場への広がり

  自然・健康ブームに加えて、海外旅行の増加によってミネラルウォーターに接する機会が増えたこと、さらに水道水の質への不安が問題になるなどの要因から、ミネラルウォーターは、それまでの業務用市場から家庭用市場へも広がりはじめました。

●1990年代~家庭用市場で大きく伸長

  1990年代に入って、マンションの貯水タンクの汚れや水道水の問題が報道されるようになりました。これを受けて、家庭用のミネラルウォーターの消費量は、国産が水道水の代替品として、輸入も1993年のブームによって、ともに大幅に拡大しました。
1994年の猛暑・水不足による需要増や災害時の備蓄への意識の高まりにより、ミネラルウォーターは、家庭における日常品としての地位を確実なものにしました。
しかしながら、1995年秋の異物混入事件により輸入ミネラルウォーターが大幅に減少した影響を受け、1996年の家庭用ミネラルウォーター市場は90年代で初めて前年を下回る結果となりました。一方でこの事件によって、ミネラルウォーターの安全性、品質に対する信頼がミネラルウォーター購入時のポイントとして消費者に大きく意識されるようになります。
1996年4月に国産小容量ペットボトル製品の販売が解禁。これにより、ミネラルウォーターの飲用オケージョンが広がり、国産ミネラルウォーターの消費量は大幅に増加しました。
また、いわゆる「2000年問題」により、停電対策として家庭でミネラルウォーターを備蓄した人が多かったため、1999年のミネラルウォーター市場は前年比3割増と大幅に伸長しました。

●2000年~健康志向の高まりなどで拡大。2014年は過去最大規模に

  2000年から2006年までは健康志向の高まりなどにより、ミネラルウォーター市場は、拡大を続けていましたが、2007年からは消費者の生活防衛意識の高まりなどを受けて、ほぼ横ばいの傾向でした。2011年は、東日本大震災後の備蓄用の需要が急増するなどの影響もあり3,172千キロリットル(前年比126.0%)と大きく伸長し、20年前の11倍、10年前の約2.5倍の規模にまで拡大しました。(図23:日本ミネラルウォーター協会調べ)
2014年は国産ミネラルウォーターの生産量が増加(国産ミネラルウォーター2,917千キロリットル、前年比101.8%)し、輸入ミネラルウォーターの量が減りました(輸入ミネラルウォーター343千キロリットル、前年比88.1%)が、合計では、3,261千キロリットルとなり、過去最大となっています。

[図23]日本のミネラルウォーター市場推移

(図23)

●日本の国民1人あたりの年間消費量推移

  日本の国民1人あたりのミネラルウォーター年間消費量は、2007年からは19.7リットル前後で安定的に推移していましたが、2011年は、東日本大震災の影響もあり、24.8リットルと大きく伸長し、2014年は25.7リットルと、これまでで最も多くなっています(図24:日本ミネラルウォーター協会調べ)。

[図24]日本の国民1人あたりの年間消費量推移(単位:リットル)

(図24)

〈スパークリングウォーター・フレーバーウォーターについて〉
 近年、スパークリングウォーターやフレーバーウォーターも生活に浸透し、当社推計で、それぞれの市場はここ5年で約4~5倍の規模にまで大幅に拡大しています。
 伸長するミネラルウォーター市場、急成長するスパークリングウォーターやフレーバーウォーターを加え、これらを総称する水系飲料市場は盛り上がりを見せています。

以上

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