サントリー美術館所蔵品展
おもてなしの美-宴のしつらい

2010年1月27日(水)~3月14日(日)

※作品保護のため会期中、展示替をおこなう場合があります。
※各作品の展示期間については、美術館にお問い合わせください。

出展作品リスト(PDF)

第一章 季節のおもてなしとしつらい

季節はもてなしやしつらいにとって、とても重要な要素です。第一章は、展覧会会期に合わせ、会期前半は新春(正月)、後半は雛祭と花見をテーマに展示を行います。

1. 新春のおもてなしとしつらい
旧暦の正月は春の初め、迎春は新たな年を迎えることです。旧暦では2月14日が元日、つまり会期中に正月を迎えます。正月には、門松や注連縄、鏡餅など特別なしつらいが行われます。これらの伝統的なしつらいも、実は新たな年とともに訪れる、年神様あるは歳徳神と呼ばれる神様をお迎えするためのもので、もてなしの形の一つなのです。古来の歳末や正月の風俗、正月のしつらいを見ながら、年の初めのもてなしの形を探ります。

2. ひな祭のおもてなしとしつらい
雛祭、桃の節供は、穢(けが)れを水に流し祓(はら)う行事が源流とされます。江戸時代になると人形を飾る雛祭の形が定着し、女の子の幸福と成長を願う行事として、女の子がお客様を招きもてなすことも行われるようになりました。また旧暦では、桃の節供は、桜の開花や大潮(おおしお)の時期にあたり、山や磯へ酒や料理を伴い、花見や潮干狩(しおひがり)に出かける宴の季節でもありました。この季節をめぐる古来の行事と、季節のしつらい、宴の姿を探ります。

第二章 おもてなしと宴の歴史

時代とともに宴の形も変わってきました。絵巻物や風俗図、浮世絵などを中心に、平安時代から江戸時代に至る宴やしつらいの変遷をご紹介します。

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重要文化財
善教房絵巻(部分)
南北朝時代 14世紀
サントリー美術館蔵

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類聚雑要抄指図巻
江戸時代 19世紀
サントリー美術館蔵

第三章 おもてなしの器と調度

1. おもてなしの酒器
宴といえば酒がつきものです。宴の器のなかでも、酒の器には特にさまざまな意匠が凝らされました。酒を入れる、注ぐ、飲む、それだけの機能のために多様な形と意匠が工夫され、お客様をもてなしました。

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緑釉輪花碗
美濃
平安時代 10世紀後半
サントリー美術館蔵

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葡萄栗鼠粟鶉沈金太鼓樽
桃山時代 16世紀後半
サントリー美術館蔵

2. おもてなしの食の器
もてなしの重要な要素、それは飲食でしょう。もちろん料理が主役ですが、それを引き立てる器ももてなしの重要な要素です。お客様のもてなしのために、時代ごとにさまざまな素材と技法、意匠に工夫を凝らした飲食の器の数々をご覧頂きます。

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色絵松樹文輪花大皿
肥前・有田(伊万里)
江戸時代 1650-60年代
サントリー美術館蔵

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重要文化財
白泥染付金彩芒文蓋物
尾形乾山
江戸時代 18世紀初
サントリー美術館蔵

3. おもてなしの茶道具
茶の湯の言葉「一期一会」は、日本のもてなし文化の中でも重要な言葉です。茶の湯は、日本的な美意識や芸術を確立しただけではなく、大仰で形式的になりがちであった宴の形を、もてなしの実質を大切にして革新しました。これまで見てきた酒・食・香のいずれもが含まれ、日本のもてなしの総合芸術と呼ぶことができます。

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赤樂茶碗 銘 熟柿
本阿弥光悦
江戸時代 17世紀前半
サントリー美術館蔵

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色絵花輪違文茶碗
野々村仁清
江戸時代 17世紀後半
サントリー美術館蔵

4. おもてなしの香道具
もてなしの空間演出に香りは重要なものです。香を入れる香合・香箱、香を焚く香炉などにも、様々な形と意匠が凝らされ、香りとともにお客様の目も楽しませました。

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竹蒔絵八角香箱
南北朝時代 14世紀前半
サントリー美術館蔵

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色絵家形丁子風炉
京都・古清水
江戸時代 18世紀
サントリー美術館蔵

5. おもてなしの調度
お客様をもてなす場には、様々な調度や道具が備えられます。座を囲む屏風、手などを清める盥や手水鉢、座を照らす燈火器など、機能に加え意匠が工夫されもてなしに興を添えました。

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木画蒔絵菊花文透冠棚
江戸時代 18~19世紀
サントリー美術館蔵

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織部南蛮人燭台
美濃
桃山時代 17世紀
サントリー美術館蔵

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