93暑さに負けない!植物ガーデニング暑さ対策
夏の日差しから守ろう!
じりじりと照りつける日差しの気温が高い日は熱中症の心配もありますよね。
気温がぐんぐん上がる真夏。人間だけでなく、植物たちもこの厳しい暑さに耐えながら、毎日懸命に成長しています。でも、葉がしおれてきたり、花がすぐに散ってしまったり…「これ、暑さのせい?」と思うようなトラブルも増える季節ですよね。
夏の強い日差しや高温から植物を守るための対策や工夫を、初心者にもわかりやすくご紹介します。家庭菜園や鉢植えを長く元気に育てるために、ぜひ知っておきたい暑さ対策のポイントを見ていきましょう!
目次
猛暑がガーデニングに与える影響

年々厳しさを増す夏の暑さ。特に猛暑日が続く時期は、ガーデニングを楽しむ私たちにとっても、植物たちにとっても大きな試練となります。気温が35℃を超えるような日が続くと、植物の生育環境は一変し、さまざまなトラブルが起こりやすくなります。
なぜ花の猛暑対策が必要なのか?
花の猛暑対策が必要な理由は、植物が高温環境でダメージを受け、弱ることがあるためです。 特に夏の猛暑は、花の健康や美しさを保つ上で大きな障害となります。夏にダメージを受けた花は、秋に花を咲かせる力を失うことがあり、猛暑対策は、単に「枯れないようにする」だけでなく、花の魅力を最大限に引き出すための重要なケアです。
暑さによる植物のストレス
猛暑は植物にとっても大きなストレスです。特に日本の高温多湿な気候では、通気性が悪くなり、蒸れによって病害虫が発生しやすくなります。また、暑さに強いとされる植物でも、災害級の猛暑には耐えられず、枯れたり弱ったりすることがあります。
水切れ・根腐れのリスク
水切れ:地表の水分は蒸発しやすく、雨が降らない日が続くとすぐに乾燥してしまいます。特に鉢植えは水分の保持が難しく、こまめな水やりが必要です。
根腐れ:暑さで水やりの頻度が増えると、土が常に湿った状態になり、根が呼吸できず腐ってしまうことがあります。排水性や通気性の悪い土も原因になります。
ガーデナー自身の熱中症対策
ガーデニングは屋外作業のため、熱中症のリスクが高まります。以下の対策が推奨されます。
作業時間の工夫:朝夕の涼しい時間帯に作業する。
服装:通気性の良い長袖、帽子などを着用、日焼け止めなどを使用する。
水分補給:こまめに水を飲み、無理をしない。
休憩:30分ごとに日陰で休むなど、体調管理を徹底する。
日陰を作って工夫しよう

シェードネットや遮光カーテンの活用
シェードネットや遮光カーテンの活用: 遮光率50〜60%のシェードネットが理想的です。光合成に必要な光を確保しつつ、直射日光を和らげます。 遮光カーテンはベランダや窓際の植物に便利で、室内の温度上昇も防げます。 設置は植物の上部から少し離して吊るすのがポイント。風通しを確保しつつ、日差しを遮ります。
植木鉢の移動で日差しを避ける
植木鉢の移動で日差しを避ける: 移動可能な鉢は、午前中だけ日が当たる場所や木陰に移動しましょう。 移動の際はなるべく、コンクリートの上は避けましょう。熱がこもりやすいため、すのこやレンガの上に置くといいです。
水やりのタイミングと方法

梅雨は湿度が高く蒸れやすいため、病害虫の発生リスクも高まります。そのため、植物が過ごしやすい環境を整えてあげることが大切です。
朝夕の涼しい時間帯に
朝(6〜9時)が最もおすすめです。日中の蒸散を助け、根が水を吸収しやすいからです。 夕方(17〜19時)もOK。ただし、夜遅くは湿気がこもりやすく病気の原因になるので避けましょう。
① 蒸発を防ぐため
日中(特に11〜15時)は気温が高く、水がすぐに蒸発してしまいます。 朝や夕方は気温が低く、土に水分がしっかり浸透しやすいです。
② 根の吸収効率が高まる
植物は朝に光合成と蒸散を活発に行うため、水分が必要になります。 朝に水を与えることで、植物の日中の活動を促すことができます。
③ 病気の予防
夜遅くに水を与えると、湿度が高い状態が長く続き、カビや病気(灰色かび病など)が発生しやすくなります。
根元にたっぷり、葉には控えめ
水は根元にたっぷりと与えるのが基本です。 葉に水をかけると、蒸れや病気(うどんこ病など)の原因になるため控えめにしましょう。 土の乾き具合は、指を2〜3cm差し込んで湿り気を確認することで、水のやりすぎや不足を防げます。 表面が乾いていても、内部が湿っていることがあるため、見た目だけでは判断できません。
① 根が水を吸収する器官だから
植物は根から水分を吸収するので葉にかけても吸収されません。 根元に水を集中させることで、効率よく水分補給ができます。
② 葉に水をかけると病気の原因になる
水が葉に残ると、蒸れやすくなり、うどんこ病や黒星病などの原因になります。 特に高温多湿の環境では、病原菌が繁殖しやすくなるため注意が必要です。
このような水やり方法は、植物の健康を守るだけでなく、水の無駄遣いを防ぎ、環境にも優しいというメリットがあります。
鉢・土の工夫
通気性の良い鉢を使う
素焼き鉢(テラコッタ)は通気性・排水性が高く、根腐れ防止に最適です。 プラスチック鉢は軽くて便利ですが、蒸れやすいため注意が必要なので上手く使い分けしましょう。
保水性の高い土やマルチング材を活用
保水性のある土(ピートモス、バーミキュライトなど)を混ぜると乾燥を防げます。 マルチング材(バークチップ、ワラ、ココヤシファイバーなど)を土の表面に敷くと、水分の蒸発を抑え、地温の上昇も防止できます。 ただ厚く敷きすぎると水が浸透しにくくなるため、2〜3cm程度が目安です。厚く敷きすぎないように注意してください。
地熱を防ぐ

真夏の日中のベランダや地面はアスファルトによって気温が50℃近くまで上昇すると言われており、落葉広葉樹の木漏れ日が差し込むような庭であればまだしも、日陰のない庭やベランダガーデン、タイル張りのテラスなどでは、床や地面からの強烈な熱を防ぐための対策が欠かせません。そのような過酷な環境下では、植物も人間と同じようにストレスを受け、葉焼けや水切れ、根腐れなどのトラブルが起こりやすくなります。
鉢植えの地熱対策
鉢を直接コンクリートやアスファルトの上に置くと、地面の熱が鉢に伝わりやすくなります。これを防ぐには、木製のすのこやレンガなどを下に敷いて、鉢と地面の間に空間を作るのが効果的です。また、ミズゴケなどで土の表面を覆うことで、土の温度上昇を抑え、植物の根を守ることができます。
地植えの地熱対策
地植えの植物にとって、地熱対策は猛暑時にとても重要です。特に直射日光が当たる場所では、地面の温度が上がりすぎて根が傷んだり、水分が急激に蒸発したりすることがあります。バークチップなどのマルチング材で土を覆って、土の温度が上がらないようにしてください。
敷き方のポイント:厚さ2〜3cm程度が目安です。株元は少し空けて通気を確保しましょう。
植栽を工夫してみよう
背の高い植物や落葉樹を活用して、日陰を作ってあげましょう。 またはグラウンドカバー植物を植えて、地面の露出を減らすのも良いですね。
グラウンドカバーで地面からの熱を防ぐ

真夏の強い日差しが照りつける庭では、地面の温度が急上昇し、植物の根に大きな負担がかかります。特に裸地やタイル張りのスペースでは、地熱がこもりやすく、植物が弱ってしまう原因にもなります。 そんなときに効果的なのが、グラウンドカバー植物の活用です。地面を植物で覆うことで、直射日光を遮り、地表の温度上昇を抑えることができます。また、土の乾燥を防ぎ、雑草の発生も抑えられるというメリットもあります。
グランドカバーにぴったりタピアン
タピアンはバーベナ属の園芸品種で、「花咲くグランドカバー」として人気急上昇中の植物です。「タピアン」はフランス語の「tapis(絨毯)」に由来し、地面を覆うように広がる性質があります。
タピアンの特徴・魅力
・長期間咲く 春から晩秋まで咲き続けるので長く楽しめ、庭がずっと華やかに。
・成長が早く地面を覆う 地面を這うように伸びていく、匍匐性(ほふくせい)で横に広がり成長スピードが早いので雑草抑制効果もあります。
・病気に強く丈夫 初心者でも育てやすく、手間が少ない。
・常緑性(暖地) 冬でも緑を保ちやすく、景観を損なわない。
・用途が広い 鉢植え、花壇、ハンギング、寄せ植えなど多彩に使えます。
・花の形が可憐 小さな花が集まって咲く姿がとても愛らしい。
タピアンは4色のラインアップです。 お気に入りの色を単色で植えて統一感を出すこともできれば、複数色で植えてグラデーションも楽しめます。




暑さ対策をしながら、植物との時間をもっと楽しく。あなたの“夏の庭”が、最高の癒し空間になりますように。