日本の鳥百科

監修:柳澤紀夫、(公財)日本鳥類保護連盟
©illustrated by Masayuki Yabuuchi

カッコウ

カッコウ

全長 35cm 渡り区分 夏鳥
環境 市街・住宅地/農耕地/森林/草地
茶系/白系/赤系/灰系 季節 春/夏/秋
鳴き声

©℗上田秀雄

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  • 鳴き声は一例です。鳥によって地方差や個体差があり、また異なるバリエーションで鳴く鳥もいます。
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童謡でもお馴染み
世界各地で鳴き声に由来する名前で呼ばれる

全長35cm。体は細身で頭から背、翼の上面などは灰色、腹は白色で細かい横縞があります。メスには灰色部分が赤茶色をしたタイプがいます。日本では夏鳥で、全国的に見られますが、本州中部から北に多くいます。草原、耕地、牧草地と小さな林がある明るくひらけた環境にすんでいます。ヨシキリ類やモズ類など他の鳥の巣に卵をうみ、ヒナを育ててもらうチャッカリ屋のカッコウが、夏を告げる独特のうたをうたいます。カッコウの学名は「ククルス、カノルス」といいますが、ククルスはその鳴き声からとったもの、カノルスはラテン語で「音楽的」の意味です。ヨーロッパでは、カッコウの季節になると、少女はその最初にきいた鳴き声の数で、自分が何年たったら結婚するかを占います。フィンランドやロシアでは、鳴き声を悲しみの声として、フランスでは明るく楽しい声として、それぞれの民謡の中でうたわれています。
カッコウがなぜカッコウと鳴くようになったのか、日本昔話では―あるとき母親が子供に「背中がかゆいので、かいてくれないか」と頼みましたが、子供は遊びに夢中で聞いてくれません。母親はしかたなく川辺の岩で背中をこすっていましたが、あやまって川に落ち、死んでしまいました。子供はたいへんな親不孝をしたと悲しみ、鳥になって、今も背中をかこう、かこう、カッコー、カッコウと鳴いているのです。

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