日本の鳥百科

監修:柳澤紀夫、(公財)日本鳥類保護連盟
©illustrated by Masayuki Yabuuchi

オシドリ

オシドリ

全長 45cm(オス)
41cm(メス)
渡り区分 漂鳥
環境 河川・湖沼/森林
茶系/白系/黒系/赤系/黄系/青系/緑系/灰系 季節 春/夏/秋/冬
鳴き声

©℗上田秀雄

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おしどり夫婦とは言うけれど・・・

全長45cm(オス)、41cm(メス)。頭は横からはさんだように扁平で、派手な冠羽など美しい色彩の羽毛を持つオスは、色彩の地味なメスと一緒にツガイでいることが多く、オシドリ夫婦の名の由来となっています。全国に分布、繁殖します。森林に囲まれた山の湖や池、木の陰の水面を好むので、あまり他のカモとなじまず、オシドリだけの群れをつくります。あでやかなオスたちと、目のまわりが白い、地味なメスたちが、池にゆったり浮かんでいる姿を楽しむことは、バードウォッチングのだいご味といえるでしょう。本当は、オシドリは毎年ツガイを変えるようです。他のカモとちがい、木の洞(ほら)に巣をつくります。
オシドリは、一般的には漂鳥ですが、冬になると海外から渡来してくることも確認されています。
昔、ひとりの猟師がオスのカモを取り、鍋にして食べました。次の日、カモのメスが戸口で死んでいたので、きのうのオスのつれ合いだろうと、これも食べてしまいました。その夜、メスガモの亡霊が出てきたので、猟師の女房が神様に祈ると「カモの夫婦は、どちらかが死ぬと、残ったほうも生きてはいない、きずなの強いものなのだ」というお告げです。かわいそうなことをした・・・と、猟師と女房は身を沈め、そしてオシドリ夫婦になったそうです。新潟の民話です。
/放れ鴛(おし) ひとすねすねて 眠りけり 一茶/

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