ほうらい まきえ すずりばこ
浅い被蓋造の硯箱で、蓋表には黒漆地に平蒔絵と絵梨地、付描、描割によって、流水に洲浜と岩、水中に一匹の亀、洲浜上に一羽、上空に二羽の鶴を表して、蓬莱文様としている。通常、蓬莱文様では岩の上には松が表され、そこに竹、梅が加わっていくが、本作では蓋表に実のなる橘と花の咲く梅が表される。一方、松と竹は蓋裏に表され、蓋の表と裏で松竹梅を構成している。ただし、最も特徴的なのは、橘が表されることである。橘は、『日本書紀』や『古事記』にあるように、天皇の命で田道間守が不老の霊薬として常世国から持って帰ったもので、長寿の象徴とされる。蓬莱文様は、時代を経るにつれ、様々な吉祥の文様が組み合わされるようになり、本作はその例となるものである。その意味で、日本における蓬莱文様の一展開を伝えるものである。(『水―神秘のかたち』サントリー美術館、2015年)
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