しきそうかず びょうぶ
「伊年」印の捺された四季草花図屛風は、宗達およびその工房の得意レパートリーであり、多くの作例が残されている。本作品もその流れを汲むもので、右隻には牡丹、紫陽花、芥子、立葵、茄子、左隻にはトウモロコシ、ズイキ、ススキ、芙蓉、菊、水仙などが配されている。丈の高い草花を画面中ほどに、小さい草花を画面下に配する二段構図や、草花の円弧の広がり方、牡丹、ノアザミ、芥子、立葵、トウモロコシ、ススキ、萩、芙蓉、菊、水仙などのモチーフの配置と形態は、伊年印四季草花図屛風の基準的作例である根津美術館本と共通する部分が多い。また牡丹や芥子、立葵、茄子、トウモロコシとズイキ、ススキ、利く、芙蓉、水仙などのモチーフはアジア・ソサエティ(ロックフェラー・コレクション)の伊年印四季草花図屛風の描写とよく似ており、同図様を用いた伊年印草花図が広く流行した様子がうかがえる。ただし、大ぶりに描かれた花や、おおらかな彩色などから、本作品は宗達その人からは時代や製作環境の点においてやや距離があるものと推測される。『琳派絵画全集 宗達派二』(1979年、日本経済新聞社)、『日本屛風絵集成』七巻(1980年、講談社)、『琳派』(1989年、紫紅社)などに紹介があり、伊年印の草花図の系譜を考える上で興味深い作例である。(『夢に挑む コレクションの軌跡』、サントリー美術館、2011年)
作品名、作者名、制作地・様式などのキーワードで収蔵品の検索ができます
2025年 1月
2025年 2月
2025年 3月
2025年 4月
2025年 5月
2025年 6月
2025年 7月
2025年 8月
2025年 9月
2025年 10月
2025年 11月
2025年 12月
2026年 1月
2026年 2月
2026年 3月
2026年 4月
2026年 5月
2026年 6月
2026年 7月
2026年 8月
2026年 9月
2026年 10月
2026年 11月
2026年 12月