せいこず びょうぶ
西湖は、中国浙江省の杭州市の西に位置する湖である。丘陵が沿岸を取り囲み、湖中を横切る形で白堤や蘇堤があり、西湖十景などでも知られる名勝である。古来、文人墨客に親しまれ、日本においても「瀟湘八景」と同様に、室町時代以降の水墨画家たちにとって、山水図の主要なテーマとなった。この屛風においても西湖を巡る古跡や、白堤や蘇堤などが両隻に配置されている。左右両隻のそれぞれ右端と左端の下部には「狩野山楽七十二歳筆(花押)」という落款がある。また上方には「修理」二重廓白文長方印とおそらく光頼を意味する「光□」方形内朱文壺形印が捺されているが、捺印された位置を含めて検討を要する。登場する人物は手慣れた筆使いで精緻に描き込まれている。水墨を基調としながら樹木の葉など、各所に華麗な色彩が施されており、近世初期ならではの明るさが屏風の画面にも反映している。(『夢に挑む コレクションの軌跡』、サントリー美術館、2011年)
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