すみよしものがたり えまき
継子いじめを基調とした恋物語で、初瀬(長谷)観音の霊験が背景を貫徹するテーマとなっている。不遇な女主人公の恋物語は、御伽草子中に数多くみられ、その読者層に女性が多かったことを窺わせる。とくに『住吉物語』には模倣作といえる筋書きの作品がいくつかみられ、その影響力の大きさが知られる。本絵巻は、完本としては最も古く、華麗な色彩で、奈良絵本風の温和な画風である。詞と絵を交互に配する段落形式で、画中に人名や科白が書き入れてあり、物語の享受が絵を中心とする鑑賞から物語の内容へと読者の関心が移ってきた過渡期としての特色がみられる。『住吉物語』は『枕草子』や『源氏物語』にもその名が登場することから、10世紀末には成立していたと推定されているが、平安期にまで遡る古本は散逸し、現存の諸本は鎌倉時代に改作された「新」『住吉物語』をもとに手を加えたものである。近世に至るまでに数多くの異本を生み出し、絵巻や奈良絵本などに多くの作品を残した。(『「もののあはれ」と日本の美』、サントリー美術館、2013年)
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