すみだがわ めいしょ ずかん
鐘ヶ淵辺りから両国・柳橋の手前での隅田川を東側から俯瞰して描く。東岸は、関屋の里に始まり、木母寺、白髭神社、三囲稲荷辺りを描き吾妻橋手前で終わる。西岸は橋場の真先稲荷辺りから今戸橋、待乳山聖天、遠くに新吉原、そして浅草寺の伽藍が続く。岸辺の花川戸には瓦作りの瓦屋が描かれる。吾妻橋を過ぎて駒形堂と駒川の渡が描かれ、駒形堂の向いには眼鏡屋や鼻緒屋が並ぶ。その先には御厩河岸の渡と浅草御蔵が続き、御蔵の向こうに浅草天文台が見える。御蔵の先には三軒の大名屋敷が並び、右は岡崎藩本多氏の屋敷で座敷では何かの講義の最中、中央はおそらく篠山藩青山氏の屋敷でこれから屋根船で出掛けるところ。これら大名家とこの絵巻の制作に何か関係がある可能性もあろう。大名屋敷の隣は刺繍職人の家らしい。ここで絵巻は終わるが、おそらく柳橋・両国以下西岸を描いた一巻、吾妻橋から下流の東岸を描いた一巻と三巻揃いだった可能性が高い。浅草天文台は天明2年(1782)の建設で、安永年間(1772-1780)に風で倒れて植え替えられた浅草御蔵中央の有名な首尾の松が見えないので、制作年代は天明2年をさほど下らない18世紀末ごろであろう。なお巻末に朱文方印「住吉/之統」が押され、住吉派の作と考えられる。(『水と生きる』、サントリー美術館、2007年)
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