すずめ の ことうた えまき
お伽草子のうち、鳥獣魚虫といった人間ではない異類が登場する「異類物」の一つで、雀が主人公の物語。上巻は、子供を蛇に食べられ悲しみにくれる小藤太夫妻のもとに諸鳥が弔問に訪れて歌を詠み交わし、下巻では、遁世を決心した小藤太が梟のもとで剃髪し、全国を行脚して最後は雀の森に庵を結んで百歳まで踊念仏をして往生を遂げる、という〈歌合〉〈発心譚〉の二つの主題から構成される。筆致はやや荒く花鳥草木の表現も簡略であるが、とりわけ上巻の弔問部分では花鳥図巻ともいえる丹念な描写が見てとれる。また、上巻では鳥を取り鳥として捉え、一方下巻では鳥を擬人化して描くという二つの視点が使い分けられている。赤木文庫旧蔵。(『夢に挑む コレクションの軌跡』、サントリー美術館、2011年)
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