重要文化財
しき かちょう ず びょうぶ
椿、海棠、梨、薔薇、梅、牡丹、黄蜀葵、菊などの花木や草花を季節に沿って取り合わせ、その間に飛翔し、あるいは木に羽根を休める小鳥たちを描く。中国明代の花鳥画に積極的に学びながら、異国の花と鳥が中心に選ばれている。ブロックを並列させた空間構成が印象的であるが、各隻には「土佐広周」による筆と鑑定した土佐光起の紙中極があり、漢画系とやまと絵系の双方の要素を兼ね備えた室町時代にふさわしい花鳥画と言えよう。(『サントリー美術館プレミアム・セレクション 新たなる美を求めて』サントリー美術館、2018年)
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