《紅型裂 水色地霞牡丹枝垂桜流水菊菖蒲模様》(No.33)と《紅型裂 黄色地松皮菱霞松藤に流水菊薄文》(No.34)の本紙部分は、紙や絹に描いた絵ではなく、紅型によって染めた布です。紅型とは、琉球王国時代に発展した沖縄特有の染色技法で、型紙による型染と、フリーハンドで模様を表す筒描に大別されます。 《紅型裂 水色地霞牡丹枝垂桜流水菊菖蒲模様》(No.33)と《紅型裂 黄色地松皮菱霞松藤に流水菊薄文》(No.34)の紅型裂は、「鎖大模様型(クサリウフムユウガタ)」という方法で染めたもので、縦に長い模様構成が特徴的です。異なる模様の型紙を肩から裾にかけて配置して、ひとつの連続した模様を作り出しています。 たとえば、No.33の上部には鶴が飛翔する霞模様と枝垂桜、牡丹を、下部には流水と菊、菖蒲を配しています。一方、No.34の上部には松皮菱形の霞と菊、藤を、下部には流水と菊、薄を配しています。いずれも、日本文化の影響を色濃く感じさせるもモチーフです。 ところで、No.33は下半分に継接ぎの跡が見えるため、傷んだ衣装からきれいな部分を切り貼りして、掛軸にリメイクしたものと想像されます。No.34は、No.33に比べて縦寸が短いことから、もともとは子ども向けの衣装用の布だったのかもしれません。いずれも、掛軸の表装に用いられた無地の布が、色とりどりの紅型の端切れを引き立てています。(『サントリー美術館 開館60周年記念展 ざわつく日本美術』、サントリー美術館、2021年)
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