のうしょうぞく あじろ に さくら かえで もよう ぬいはく
装束の白地に銀の箔で網代形を摺り、刺繍による桜と楓が一面に散らされている。銀の箔の経年変化で渋い色合いの地色となり、白、緋、紅、薄水色、黄、緑、薄茶色など多くの色糸による桜と楓が、制作当時とは違った趣を醸し出していると言えよう。摺箔は生地に模様の型をあて糊を置き、金や銀の箔を貼り、糊が乾燥してから余分な箔を取り除いて模様を表わす技法であるが、これがそのまま装束の名称となっている。桜と楓の取り合わせは、年月の繰り返しを願う意味合いから、絵画や工芸に多く取り入れられているが、時の流れを感傷的に思い起こさせる意匠とも言える。この装束では淡い色を中心とした桜花に対して、楓は若々しい青楓と紅葉した楓を表わして彩りが華やかであるが、こうした色の変化で、季節や時の流れをも感じさせている。(『「もののあはれ」と日本の美』サントリー美術館、2013年)
作品名、作者名、制作地・様式などのキーワードで収蔵品の検索ができます
2025年 1月
2025年 2月
2025年 3月
2025年 4月
2025年 5月
2025年 6月
2025年 7月
2025年 8月
2025年 9月
2025年 10月
2025年 11月
2025年 12月
2026年 1月
2026年 2月
2026年 3月
2026年 4月
2026年 5月
2026年 6月
2026年 7月
2026年 8月
2026年 9月
2026年 10月
2026年 11月
2026年 12月