ばらすたー すてむ ごぶれっと
17世紀半ばまで、イギリスのガラス生産量は少なく、多くをヴェネチアからの輸入に頼っていた。自国のガラス器はデザインこそヴェネチアン・グラスの影響を受けていたが、材料と燃料のためグリーンがかった色彩を帯びていた。しかし1674-76年頃開発された鉛クリスタルガラスの登場は、イギリスのガラスをヴェネチアン・グラスからの脱却と、よりシンプルで頑丈な独自のスタイルへと導いた。ステム[Stem]とは「茎」の意味だが、飲用器のボウルと台部(フット)の間にある脚のことを指す。シンプルながら優美な形態を好むイギリス人の嗜好は、ステム部分の工夫に向けられ、17世紀終わりから18世紀にかけて、ヴァリエーション豊かなステムグラスを生み出した。17世紀半ばから、幾度となく発令されたガラスへの税制条例のため、ガラスの軽量化を余儀なくされたことも、結果的に多様なステムを考案する原因となる。本作に見られるステムは、バラスターステム[baluster stem]と呼ばれるもの。西洋建築の手摺の笠木部分を支える小さな柱の呼び名からこの名前が付き、隆起した形態が特徴である。(『ガラスの酒器・ヨーロッパ―ローマン・グラスからアール・デコまで』、サントリー美術館、2003年)
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