すずむし まきえ ゆとう
全面にわたって細い葉が茂る中に鈴虫が鳴き、所々に露が結んだ文様が描かれる湯桶である。湯桶は、湯や水を注ぐ容器であるが、本作品は小型であり、あるいは酒などを入れて銚子の代わりにしたのかも知れない。総体黒漆塗として、鈴虫や葉、露を平蒔絵に絵梨地を併用して精緻に描く。露も鈴虫も儚い印象を与えるものであるが、それらがとまる葉もすべて細いものばかりで、一層儚げな印象となっている。露、鈴虫に着目すれば、『新古今和歌集』式子内親王「跡もなき庭のあさぢにむすぼほれ 露のそこなる松むしの声」などの歌が当てはまる。鈴虫と松虫は、平安時代には名称が入れ替わっていた。(『「もののあはれ」と日本の美』、サントリー美術館、2013年)
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