インターンシップ2019 参加者の声
Internship 2019
京都ビール工場
材料システム工学専攻 助川さん
もともと食品メーカーにおけるエンジニアは化学や機械、電気という工学は役立つイメージがありましたが、自分の専攻である「材料工学」が食品という分野でどのように生かせるのか確かめたいと思ったことがきっかけです。また、2週間という長期に渡って社会人の方々の中で就業するという体験は自分の心身を大きく成長させてくれるだろうという期待を込めて今回のインターンシップに応募しました。
私の実習テーマは「RTD調合工程の生産性向上」です。RTDとはここではチューハイやカクテルのことを指します。その近年の需要の高まりから、京都ビール工場に新プラントが立ち上がり、その生産性を定量的に評価する必要性が出てきたという背景があります。私が今回手がけたのは、RTDの原料を混合させる「調合」工程について、設計値と実績値の評価および問題点の抽出、そして改善策の提案です。
実習中たくさんの困難がありましたが、その根本的部分を考えると「いかに限られた時間の中で結果を出すか」に帰結すると思います。今回2週間という期限付きで慣れない環境の中、現場理解から始まり、問題となる部分を見つけ方策まで考えるというフローで行いましたが、膨大な情報量を処理しつつそれを完遂するのはとても難しく大変な作業でした。ただし、そんな中でもなんとか形にすることができたのは自分の周囲の存在が大きかったように感じます。行き詰った時のコーチャーの的確なアドバイスと軌道修正、そして現場の方にしたヒアリングの数々が私の今回の結果に繋がっていると思います。
「3人寄れば文殊の知恵」、どんな仕事でもこの身一つでできることは何もなく、周りの人の知識や知恵、そして支えがあって初めてより良い結果につながるのだということを学びました。また、最も印象深いのは、この会社が唱えている「やってみなはれ」という精神を体感したことです。インターン生といっても与えられる実習テーマは難解であり、さらにそれが次につながる基礎になることもあります。それを2週間で確立するプレッシャーは大きくかなりメンタルは強化され、やり終えたあとの達成感はもはや言葉に表せません。その「やってみなはれ精神」に見合う向上心を持ち合わせ、日々自分の限界に挑戦しているのは社員の方々の雰囲気からも感じ取れました。
もともとエンジニアは工学の各々の専攻を重視しているというイメージでしたが、実際に実習を行ってみて、エンジニアにはさまざまな物の視点や多岐にわたる分野が関わってくるのだということを感じました。さらに、専攻で学んだことが全く無駄になるわけではなく、大学での知識や学んだ多くの原理原則は、エンジニアになってからも重要になってくるということを知りました。
このインターンシップが私の人生の一つの転換点であるということは断言できます。それくらいの新しい価値観や自己の成長を感じられると思います。ぜひ参加して体感してみてください。