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山崎蒸溜所便り

【山崎蒸溜所】山崎蒸溜所を見守る椎尾神社~100年前の秘話~

2025年11月27日

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鮮やかな赤に色づく木々

こんにちは、水野めぐみです。
山崎蒸溜所を歩いていると、色づき始めた木々の隙間から光がこぼれ、秋らしい澄んだ空気を感じます。皆さんは、蒸溜所の中央の道を進んだ先に、静かに佇む「椎尾神社」があることをご存知でしょうか。

奈良時代から続く長い歴史をもつ椎尾神社ですが、実はこの神社と山崎蒸溜所は、操業開始当時から深い縁で結ばれています。今回は、山崎蒸溜所と椎尾神社の歴史とつながりをご紹介します。


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椎尾神社の拝殿

かつて椎尾神社は、地域の平安を守る氏神さまとして親しまれていましたが、サントリー創業者・鳥井信治郎が山崎をウイスキーづくりの地に選んだ当時、手入れが行き届かず荒れた状態だったといいます。

そこで信治郎は、地域の方々と力を合わせ、神社の復興に尽力しました。
1924年、山崎蒸溜所が完成し、蒸溜施設が稼働を始めた記念日である11月11日には、毎年祭礼を主催するようになり、神社との結びつきはより強いものとなりました。

以来、信治郎が奉納した神社幕や提燈、後に寄進された鳥居や神具などが、今も変わらず大切に守り継がれています。


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サントリーウイスキー「ローヤル」

1960年、サントリー創業60周年を記念して誕生した、サントリーウイスキー「ローヤル」。そのボトルキャップの緩やかなカーブは、椎尾神社の鳥居をモチーフにしています。「鳥井」と「鳥居」(トリイ)を重ねた遊び心と、信治郎の想いが込められています。

また、ローヤルのブレンド設計にあたって、信治郎は椎尾神社の鳥居にかかる桜吹雪をイメージしたとも伝えられています。日本人が心からおいしいと感じる味わいを追い求めた、信治郎の集大成とも言えるウイスキーです。


こうして椎尾神社は、山崎蒸溜所のウイスキーづくりに欠かせない存在として、今も息づいています。


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奉納された「山崎」や「響」

毎年11月11日に執り行われる椎尾神社祭では、本殿に神具とともにシングルモルトウイスキー「山崎」やサントリーウイスキー「響」を奉納し、山崎蒸溜所で最初の原酒が生まれたといわれている11時11分に祭礼が始まります。

雅楽が響き、巫女の舞が奉納される厳かな時間。
地域の皆さまとの交流の場ともなり、100年以上続くウイスキーづくりへの感謝をする、山崎蒸溜所にとって特別な一日です。

これからも、積み重ねてきた歴史に感謝するとともに、椎尾神社をはじめとした周辺環境や地域の皆さまとのご縁を大切にしながら、山崎蒸溜所はウイスキーづくりを続けていきます。

山崎蒸溜所にお越しの際は、ぜひ椎尾神社にも足を運んでいただき、山崎の地に息づく歴史と自然に思いを馳せてみてください。

【お知らせ】山崎蒸溜所のご来場には事前予約が必要です。詳細につきましては、山崎蒸溜所のサイトをご確認いただき、ご予約のうえご来場ください。

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