SPIRITS of SUNGOLIATH

スピリッツオブサンゴリアス

ロングインタビュー

2026年5月 1日

#1012 ケイレブ・トラスク 『大事になるのは小さな瞬間』

徐々に存在感を発揮し始めたトラスク選手。より良い選手になるために、勝つために、いま取り組んでいることは何でしょうか?(取材日:2026年4月下旬)

Trask_01.JPG

◆最近取り組んでいること

――ここ数試合、調子が良さそうに見えますが、いかがですか?

ここ2ヶ月くらいで、良くなってきていると思います。シーズンの最初は怪我からの復帰でしたが、試合時間が増えてきて良くなってきていると思います。ただ、個人的なチームへの貢献も含めて、まだ結果がついてきていないと思っています。今週もしっかりと準備をして、やるべきことをやって結果が出ればと思っています。

――キックについて、コースも距離も良いと思うんですが、それについてはどうですか?

強みだと思っていますし、最近はディーン(カミンズ/アシスタントコーチ)と取り組んでいることでもあります。

――具体的にどういうことに取り組んでいるんですか?

いろいろ違う要素があります。ひとつではなくて、毎週違うキックの種類に取り組んでいます。すべてのキックを成長させていければ、と思っています。

――自分の得意なプレーではあるけれども、常に課題はあるということですか?

はい、そうです。取り組みを止めてしまうと、すぐに失ってしまうと思っています。

Trask_02.JPG

◆繋がりの部分

――キック以外で課題はありますか?

新しいチームになって10番ということもあるので、コネクション、繋がりの部分は、9番やインサイド、アウトサイド、周りの選手と構築していかなければいけないと思います。スキルの部分もそうですけれど、試合でも2回くらいエラーを起こしているので、そこは直せる部分だと思います。

――試合での2回のエラーは、どの部分ですか?

1~2回くらい、パスで届いて欲しいところに届かなかったことがありました。スキルの課題には、パスもあります。

――ゴールキックはやりますか?

ゴールキック自体は楽しいですし、好きですけれど、今はチェス(チェスリン・コルビ)のキックの調子が良いので、誰かが調子が良い時はその選手に任せた方が良いと思います。その場合は、変更する理由がないですよね。

Trask_03.JPG

◆ゲームタイムの経験を得る

――サンゴリアスが日本では2チーム目、最初にヒートに入った時はどんな意図で日本に来ましたか?

最初に日本に来た時は、ゲームタイムの経験を得るという理由で来たので、それは上手くいったと思います。ヒートでもパフォーマンスは良かったですし、それでニュージーランドに帰って、そこからニュージーランドでベストを尽くしたいと思っていました。ただその2年間は、残念ながら怪我が多くて思うようなプレーが出来ず、また日本に来る決断をしました。

いろいろな怪我があって、ヒートを退団する時くらいに怪我をしてしまい、その時はそこまで重くないと思っていたんですが、結果としては重い怪我になってしまいました。それで1年以上試合に出られず、その怪我が治った後に、また違う怪我を何回かしてしまいました。でも今は、まったく問題ありません。

――その後、2度目の日本、そしてサンゴリアスに来ようと思ったのはなぜですか?

素晴らしい機会をもらい、速いラグビーは自分に合うと思いましたし、それに家族と一緒に世界を回れる、違うことをするチャンスだと思いました。サンゴリアスは誇り高きチームなので、そういった理由でまた日本に来ました。

――実際にサンゴリアスに加わってみて、イメージ通りでしたか?

はい、そうですね。要求されることが高いですし、それは自分にとっても良いことだと思います。あとサンゴリアスに来た理由としては、コス(小野晃征ヘッドコーチ)さんとの良いコネクションがあったので、それもサンゴリアスに来たひとつの理由です。

Trask_04.JPG

◆もう一度ポジティブな状態に

――ここからのリーグ戦、残り2試合が非常に大事ですがいかがでしょう?

そうですね。ファイナルラグビーになった時に大事になるのは小さな瞬間だと思うので、そこでハイレベルで遂行しなければいけないと思います。

――そういう時の自分の精神力は強い方だと思いますか?

そう信じたいです。ファイナルの経験はそこまで多くはないですけれど、良いパフォーマンスが出せると信じたいと思っています。

――過剰に緊張せずに、自分の力を出せる方ですか?

そうだと思います。

――いつも冷静に見えます

ありがとうございます。時には試合中にミスをしてしまいウワーとなる時もありますが、もう一度ポジティブな状態に戻ろうとすれば、また自分のパフォーマンスに戻れると思います。

Trask_05.JPG

◆裸足でラグビー

――4歳の時からラグビーを始めたそうですが、その歳からラグビーを始めることは当たり前の感覚ですか?

そうですね。小さい頃からラグビーを始める人が多いですし、その歳だと芝生の上で裸足でラグビーをしていましたね。

――その時にラグビーのどこが面白いと思いましたか?

4歳の頃は思い出せませんが、父親の影響でラグビーを始めました。周りの友だちが全員ラグビーをしていて、親もラグビーをやっていて、ラグビーをすることが友だちと時間を共有する時間でした。

――ラグビーをやることが自然だったんですね

ほぼラグビーをやっていましたね。マウンテンバイクやスケートボードをやる時もありましたが、それらにはラグビーをやった時に感じるものがなかったですね。

――いつ頃、ずっとラグビーを続けていこうと思いましたか?

12歳、13歳くらいからラグビーを続けたいという思いはありました。プロフェッショナルな選手になりたいと思い始めたのが、そのくらいの歳だったと思います。その後から真剣に考えるようになって、高校ではクリアに思い描いていたと思います。

――その12歳、13歳くらいの時に、どこにラグビーの魅力を感じていたんですか?

勝つことです。あとは他にやりたいことがなかったかなと思います(笑)。今でもラグビーを辞めた後のことは、わかっていません。とにかくラグビーが好きです。他に興味があることもありますが、それを仕事にしたいというほどの興味はありません。学校を卒業する時にひとつに絞りたいと思って、それが上手くいかなければ違う道に進んでいたかもしれません。ラグビーには、私よりも小さい選手もたくさんいます。小さいけれど強い選手、大きい選手よりも強い選手を、たくさん見てきました。それもラグビーの魅力のひとつだと思います。

Trask_06.JPG

◆自分にとってベストなラグビー

――ラグビー選手として、将来目指すのはニュージーランド代表ですか?日本代表ですか?

それについては、今のところはそこまで考えていません。年齢も重ねてきていますし、どうなるかはそれが起きてから考えます。その時に、家族にとってもいちばん良い選択が出来ればと思っています。

――今後、ラグビー選手としてどうなっていきたいと思っていますか?

自分の中で、ベストなプレーヤーになっていきたいです。コーチと一緒に取り組んでいき、自分にとってベストなラグビーが出来るようになっていきたいと思っています。

――ファンの人たちには、どういうプレーを見て欲しいですか?

アタックについては自信を持ってプレーしているように、ファンの人たちには見えていて欲しいですし、試合で勝ちたいですね。

――今後の試合での勝利ですね

この何試合かは自分たちの力を出せていませんが、それを出せるチームだと思っていますし、次の試合では出せると思います。

Trask_07.JPG

(インタビュー&構成:針谷和昌/通訳:石森大雄)
[写真:長尾亜紀]

一覧へ