SPIRITS of SUNGOLIATH

スピリッツオブサンゴリアス

ロングインタビュー

2026年2月27日

#1003 中野 将伍 『チャンスをつくるプレー』

切れの良い、そして力強い走りで、2試合連続トライ中の中野選手。そのトライよりも大事にしているプレーで、チームを引っ張ります。(取材日:2026年2月下旬)

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◆決めたら迷いなく100%でやる

――ここ数試合、調子が良いですね?

まあ、状態は悪くないと思います(笑)。

――特に攻撃に関して、より積極性を感じられるんですが、そこは意識してプレーしてますか?

意識していることはしているんですが、常にチームとしてのアタックの形やシステムがある中で、システムじゃない場面でも、自分の目の前にスペースがあったりチャンスがあったり、自分が行けそうと思った時には、チャンスがあればボールをもらうようにしています。

――そこは意識が変わったんですか?

もちろんチームとしての形はありますけれど、試合の中ではぜんぶがシステム通りというよりは、試合によって相手のディフェンスが違うと思います。サンゴリアスはアグレッシブ・アタッキング・ラグビーのチームなので、変わったというよりは、スペースやチャンスがあれば、ボールをもらってチャンスを作ることを意識しています。

――試合を見ていて「俺に任せろ!」という気概を感じますが

結構、直感でプレーしているというか、直感で行けそうと思ったらボールを呼んで、もらうようにしています。結構、直感が多かったりします。

――直感から行動に移すスピードもその後の動きのスピードも、力強く速いですね

迷うと良いプレーが出来ないと思っています。その時の選択で、違うプレーを選択すれば良かったと思うことはありますが、決めたら迷いなく100%でやることを意識しています。

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◆直感を感じた時に100%で

――その思い切りの良さは、どこかで考え方、意識を変えたんでしょうか?

迷ったら良いプレーが出来ない、中途半端なプレーになるという感覚があるので、直感で行けると感じて100%でやった時には、結果として良いゲインやラインブレイクになっていることが多いんです。100%でやった時に良い結果になることが多いという感覚があるので、その直感を感じて「行けそう」と思った時に100%でできているんだと思います。

――直感で行くぞという感じですか?

直感で行くぞというか(笑)、アタックシステムで動いている中で「あ、空いた」だったり「ここ行けそう」と感じた時には、そこに行くようにしています。

――それが出来るのはスピードが速くなったことと力強さの両方かと思いますが、自分の感触は?

身体の強さは自分の強みとして、そこを伸ばすようなトレーニングを続けていますし、ボールをもらう瞬間のスピードを上げるようなトレーニングもしているので、そういう面では少しずつ試合で活かせてきているのかなと思います。

――これからもそのトレーニングをして、良いところを伸ばしていくんですか?

1週間を通してトレーニングして準備をして、試合の日には良い状態になっているというサイクルは、できてきているのかなと思います。

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◆現状維持のトレーニングはしていません

――怪我をしたシーズンもありましたが、もともとは怪我には強い方ですか?

別に怪我をしにくいわけではありませんし、手術をするほどの怪我はまだないですが、怪我が少ない方ではないと思います。

――それを乗り越えて、身体の強さもスピードも成長できているということですよね?

成長できていると思います。

――もっと強くしたい、もっと速くしたいと思っていますか?

そうなれるように、トレーニングメニューを作ってもらっています。現状維持のトレーニングはしていません。

――直感で閃いて100%で遂行して上手くいっているなら、やっていて面白いんじゃないですか?

そうですね。ただ、その中で、「ここはこういう選択じゃなかったな」ということがあれば、「こういう状況では次はこうした方が良い」と学んでいます。その繰り返しかなと思います。

――それは例えば、あそこまで自分で行かずにパスした方が良かった、などですか?

その試合の状況だったり、エリアだったり、時間だったりで、ここは無理に行くところじゃなかったということもあります。ただ、自分の前が空いたと思った時やスペースがあると思った時には、迷いなくプレーするようにはしています。

――それを常に意識していて、感覚が研ぎ澄まされていて、その感覚にすぐに身体が反応しているということですよね

そういうところでラインブレイクだったり、オフロードだったりでチャンスを作ることが、役割であり持ち味だと思っています。

――周りを活かすこともありつつ、「俺に任せろ」という部分もありますね

試合中はあまり「俺に任せろ」という感じでは・・・(笑)。でも自分のところで前に出ようと、常に意識しています。

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◆トライに繋がる前のラインブレイク

――昨シーズンは6トライをしていて、今シーズンは現時点で2トライ、もっともっとトライを取っても良いと思いますが?

トライはこだわっていないというか、狙ってはいないですね。どちらかと言うと、自分のところで裏に抜けてトライに繋がった方が、嬉しいですね。トライに行けるチャンスの時には強気で行きますし、そのチャンスだけじゃなく、ラインブレイクのチャンスだったり、パスのチャンスだったり、そういうところでトライに繋がる前のラインブレイクが作れたらと思っています。

――プレーの選択のところで、上手くいくことと反省することの割合はどのくらいですか?

どのくらいですかね。自分が上手くいっていない練習だったり、自分がパフォーマンスを出せていない試合は、レビューして振り返った時に「このプレーは直前まで迷っていたな」という時はあります。やると決めたことに対してだったり、ボールをもらう前だったり、ですね。ボールが来る前の段階で予測できたり、ボールが来る前に準備をして「こうする」と意識できている時には、結果的にあのプレーは良かったと思ったり、ラインブレイクできたりすることが多いと思います。

――準備次第ですか?

そうですね。ボールをもらう前の早いポジショニングだったり、ボールをもらう前に相手のディフェンスを見て、どこにスペースがあるから、どういうボールが欲しいというコミュニケーションが取れていたり、ボールをもらう前の段階が多いですね。上手くいっていない時にはボールをもらってから、パスしようかキャリーしようか、どうしようかと迷い、そういう時には大体上手くいっていないので、早くポジショニングを決めて、外のスペースも見て、相手のディフェンスも見て、ここは自分が仕掛けてからパスしたり、あるいはここのディフェンスの切れ目が狙えそうとか判断します。ボールをもらう前の準備が良い時には、良いプレーが出来ていると思います。

――それはチーム全体の状況にもよりますか?

もちろん味方がゲインしている時は自分たちのペースですし、ディフェンスラインの相手も下がっているので、相手が整わないということもあります。あるいは相手のディフェンスが揃っている状況の中で、少しでもどう崩すかという部分も、大事だと思います。

――そこで頑張れば準備ができたり状況把握ができるということですか?

はい。そこで早いポジショニングができたり、ボールをもらう前の準備がもっと良くできるかなと思います。

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◆接点の激しさ

――今シーズンのチームは昨シーズンと違いますね

得点もチャンスの時にしっかりと取れていると思いますし、ディフェンス面でも接点でのファイト、接点での激しさはチームとしても良い状態だと思います。

――そこは意識してチーム全体で取り組んでいるんですか?

接点の激しさとブレイクダウンでファイトすることを意識して、それによって相手のボール出しまでの時間を稼ぐことができているので、そこでまた良いセットして、2人でタックルに入るというサイクルが、チームとしてできていることが、ディフェンスが上手くいっているところかなと思います。

――ディフェンスについて個人的には?

いま言ったところを意識して、横の選手ともコミュニケーションが取れていますし、もっとドミネートのところは増やしていけるところだと思いますが、ディフェンスも上手くできているかなと思います。特に先週(浦安D-Rocks戦)は対面がサム(ケレビ)だったので、意識して試合ができたかなと思います。

――チームはいま、何がいちばん良い状態だと思いますか?

スペースにボールを運ぶ、というところだと思います。スペースにボールを運ぶためには、真ん中でのダイレクトプレーが大事ですし、真ん中では激しくダイレクトプレーをして、外にスペースができた時にはしっかりと外のスペースを攻めるという、その両方が上手くできているんじゃないかなと思います。

――ミスも少なくなりましたね

そうですね。やることがしっかりとあって、みんな同じ方向でそれができていると思います。

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◆ラン、パス、ラインブレイク、オフロード

――その中であえて課題は何ですか?

アタックではもっと状況判断、自分が行くところとパスをしてスペースを攻めるところの判断が、もっと良くできると思います。そのためにももっとポジショニングだったり、ボールをもらう位置、タイミングを良くできると思いますし、ディフェンスでもセンターのところでドミネート回数を増やせるように、意識してやっています。

――希望としては切れの良いランをたくさん見せて欲しいです

はい(笑)。

――今シーズンの目標は?

目標はもう優勝。僕が入ってからは、まだ優勝していません。優勝は僕が入る2シーズン前ですね。今シーズンは、試合をするにつれて、試合の内容もそうですし、本当に良い勝ち方ができてきているという感覚があるので、これをどんどん、毎週毎週、スタンダードを下げずに、ひとつひとつの試合を本当に大事にして、戦っていきたいと思います。

――ファンには自分のどういう姿を見てもらいたいですか?

ランと、チャンスを作るパス、ラインブレイク、オフロード、そういうチャンスをつくるプレーを見て欲しいと思います。チームを勢いづける、チャンスをつくるプレーですね。

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(インタビュー&構成:針谷和昌)
[写真:長尾亜紀]

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