SPIRITS of SUNGOLIATH

スピリッツオブサンゴリアス

ロングインタビュー

2025年5月16日

#957 中村 亮土 『自分たちがやりたいことをどれだけ出来るか』

いよいよプレーオフ。リーグ戦最終節でプレーオフ進出を決めた心境、そしてプレーオフに臨む心境を、中村亮土選手に訊きました。(取材日:2025年5月中旬)

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◆プレッシャーを感じていた

――苦しみながらもプレーオフに進出することになりました。ギリギリの試合を続けていて、振り返ってどうですか?

リーグ戦はタフなシーズンになりましたけれど、プレーオフに進むことが出来て、本当の勝負が出来るというところまで、やっと行けたかなという感じです。

――終盤はずっと勝たなければいけない試合が続いていたと思いますが、やっぱりそういう時はこういう状態でもワクワクしていましたか?

ワクワクというよりは、プレーオフには絶対に進まなければいけないという、プレッシャーの方が大きかったかもしれません。

――チーム全体を見ても、かなりプレッシャーがかかっていましたか?

かかっていましたね、さすがに。やっぱりサンゴリアスはトップでなければいけないと自分たちは思っているので、プレーオフの6チームを逃すというのは本当にあり得ないという考えのもと、そこはチームのみんながプレッシャーを感じていたと思います。

――今シーズンはプレーオフに進めるチームが2チーム増えて6チームになって、良かったということですよね

そうですね。結果的に見たら。

――そのプレッシャーの中で自分の出来はどうでしたか?

楽しめている感じは、今シーズンは無かったですね。今シーズンは特にフィニッシャーとして出ることが多かったんですけれど、最後に勝たせなければいけないとか、そういう方が大きかったので、プレー自体を楽しめているかと言われたら、そんなことはなかったかもしれません。

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◆難しいシーズンだった

――自分の良いパフォーマンスもなかなか出せなかったのでしょうか?

難しい答えになってしまいますが、パフォーマンスを出せる状態ではあるけれど、出せる場面が無かったと思います。あまり上手く表現できないですけれど、まぁでも、自分のパフォーマンスを出すには難しい感じだったかなと思います。

――総合的に見て、パフォーマンス、技術的な部分などは、今シーズンはどうでしたか?

突出した部分があまりなかったですね。先ほどの話で言うと、それを出すタイミングもなかったというか。難しいシーズンだったかもしれません。

――自分が納得いくパフォーマンス、やりたいパフォーマンスを出すためには?

ここからの3試合はチームのやりたいことをリードしてやるだけだと思うので、あまり難しく考えないようにしています。シンプルにチームがやろうとすることを、リードしたいと思っています。

――自分が考えている課題は?

それはないですね。試合の中で良い影響を及ぼし続けるというだけです。

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◆まだ優勝するチャンスは残っている

――現在の心境は?

あと3試合は本気で、死ぬ気でやるしかないという感じです。まだ優勝するチャンスは残っているので、リーグ戦の最終戦で出た課題をみんなで共有して、良いところを伸ばしていくだけだと思います。

――リーグ最終戦は大敗でしたが、そこから生まれた課題、修正点は?

試合の最初の入りの部分で3トライ差をつけられたのは、やはり精神的にも自分たちに良い影響を及ぼしませんでした。最初のスタートは、このプレーオフに向かって行く中で、もっと意識しないといけないところかなと思います。

――リーグ戦で負けている相手に準々決勝で当たりますが、そこに向けては?

今までのことは特に無いですね。リーグ戦とプレーオフは、負けたら終わりという、また違うプレッシャーがかかってきます。今までの試合は気にせずに、今週チームがやろうとしていることをリードして、ぜんぶを出すだけだと思っています。相手どうこうじゃなくて、自分たちがやりたいことをどれだけ出来るかにフォーカスしたいと思います。

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◆強いサンゴリアスを取り戻したい

――長いラグビー人生の中でも、今シーズンは厳しいシーズンだったと思うんですが、自分のラグビー人生の中で、今自どの辺の位置にいるのでしょうか?

もう終わる頃だと思いますよ(笑)。終着点に向かって行っています。もうそろそろだと思います。

――終着点に向かってやりたいことは?

やっぱり強いサンゴリアスを取り戻したいですね。

――そのために必要なことは?

今は、正直、今シーズンのここから3試合では出来ることが限られているので、もう本当にシンプルなことをやり切るだけだと思っています。チームのやりたいことをシンプルにどれだけやり切れるか、そこにフォーカスしてやりたいと思っています。

――終着点に向かいながらも、目指すものは?

もちろんあります。チームに良い影響を及ぼし続けたいと思っているので、必然的に時間が長い方が、チームに対して良い影響を及ぼす時間が長くなるので、試合はずっと出たいと思っています。

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◆行くしかない、やるしかない

――中村選手がキャプテンの時もなかなか勝てそうで勝てませんでした。後輩の堀越キャプテンも苦労していると思いますが、それについてはどうですか?

大変だと思います。こういうチーム状況の中でも、しっかり熱量を持って、パッションを持って、チームをリードしているので、本当に素晴らしいと思います。

――ずばり次の試合は?

もう、行くしかないです。やるしかないですね。本当にチャレンジャーなので、もうやるしかない。プレッシャーも何もなくて、プレッシャーを感じている暇もないです。あとはやるだけですね。

――ファンの皆さんにはどんな姿を見ていて欲しいですか?

アグレッシブにアタックするサンゴリアスを見て欲しいですし、ダイナミックなラグビーをしたいと思います。

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(インタビュー&構成:針谷和昌)
[写真:長尾亜紀]

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